最近の講義ノート
最近、全力で経済数学の講義ノート作ってて思ったんだけど、絶対収束しないけど条件収束する級数の例である\sum_n(-1)^{n-1}(1/n)って実は収束先log2なのね。その証明、クッソ難しかったからスルーしたけど。
実はもっと気になるのは(1+\frac{r}{n})^rの極限がe^rになることの証明で、(1+\frac{1}{n})^nの極限をeとして定義すれば、比較的簡単に証明できるんだけど、\sum_{i=0}^{\infty}\frac{1}{i!}の極限をeと定義すると一気に難しくなる。これもイプシロン=デルタで証明できるんだけど、その証明はものすごいデリケートだなっていうのが率直な感想。
あと、上の話は連続複利の話のために書いていたんだけど、実際には連続複利ってe^{\int_0^tr(s)ds}って書かれるよね。これの基礎付けってちゃんと論文になっているのかね?
最適化の一階条件からr(t)はf'(k(t))と対応するから、k(t)が連続である標準的モデルでは上の積分はリーマン積分で、リーマン和を複利計算と解釈して考えれば普通にできるとは思うんだけど。それけっこう難しいですよね? っていう。ぶっちゃけ本にはどこにも書いてないんだけど、論文にするほどの価値があるわけでもないというあたりに絶妙ないやらしさがあるなあと。
そんなことを考えながら講義ノート作ってます。これたぶん読む方もしんどいやつだな……