人種差別を無くすためには

私は今イギリスに住んでいます
コロナウイルスの影響で受けた差別を
ここに記します

こんな時でも他国にも優しい日本人の皆様を誇りに思うのと同時に
私が受けた差別される事の不甲斐なさはどんなものなのか、そして自国の日本では何ができるのだろうか、と少しでも考えるきっかけになれたら嬉しいです

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私の住んでいる街は
ロンドンから離れた郊外のため、
日本人が周りにいない

日本語を話せる人が
周りに家族以外に一人としていないのは
たまに寂しくなる時もある

かといってここでへこたれてはいけない
英会話レッスンを毎日受け、
ボキャブラリーを増やすために英単語を覚えるしかないのだ

英語が拙くても、
イギリスでの生活は
それなりに快適ではあった
食材は非課税のため安く、
町並みのレンガの風景は歩くだけでも異国を体感できる
なんて綺麗な町並みなのだろう
電線がない空の青色と
緑の芝生と茶色のレンガの街だ

いつかは行ってみたかった
だけど行くことはないだろうなと思っていたヨーロッパに今住んでいるのか、と
地につけている自分の足を他人のもののように思いながら
素敵な景色を目に焼き付ける

そして、外国人だからといって
偏見や差別のない暮らしに満足もしていた

優しい学校の先生、
気さくに話しかけてくれる隣人
スーパーのレジのおばちゃんがふてぶてしいのもこの国ならでの光景で微笑ましい

日本から船で運んだ
子供乗せ自転車は
珍しい、すごい乗り物だね！と通る人々に声をかけてもらえる

言葉が話せなくても、
笑顔で伝わるコミュニケーションだ

しかし、最近コロナウィルスの影響で
すべての人が優しいわけではないのだと思う出来事があった

昨日はスーパーの買い出しの際に
若者に絡まれ、
今日は大きな声で至近距離で罵声をあびせられる

道の反対側からくる白人の男性四人組に
「coronavirus!!」と突然罵られる恐怖だ

最初は何が何だかわからなかったが
過ぎ去る後ろ姿を見て
思い切り背中を蹴り倒したくなる衝動に
じわじわとかられる

なぜ人種差別が起こるのだろうか？
なぜ世界では暴行や罵声が飛び交っているのだろうか？

それは、心に余裕がないからだ

他人を傷つけたい欲求を抑えられずに
暴行をしたり暴言を吐いてしまうのだ

頭でそう考えるとわかる
だから「そんな人達は相手にするべきではない」ともわかる

では、私の心の傷はどうしたらよいのだろう？
ここで「差別反対！」と掲げて
断固としてそれと戦うべきのか

それともひっそりと暮らすしかないのだろうか
そもそもひっそりと暮らしていたのに
これからどうしろと言うのだろうか‥

心の傷は広がり、異国の地で暮らすことを恨んだりもしてしまう

しかし
コロナウイルスが落ち着くまでは
しょうがないのかもしれない、とも思っている

いつもは穏やかな人々も
死者が出るほどの目に見えない脅威に晒されていたら、
近くにいた珍しいアジア人の私に
一言文句を言いたくもなるのかもしれない

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逆境の時こそ学ぼうではないか

人種差別をされたら、
どんな屈辱を味わうのか

謂れもない罵声をあびせられたら
どんな恐怖を覚えるのか

私はここで身を持って体験し、
そしてここのノートに書きためることで
少しでも皆さんの心に響いてくれたのならば
私の心の傷も癒えるのかもしれない

そしてどうか
日本でも外国の方々に対する差別や偏見を持っている方がいるとすれば
改めて感じてほしい

言った側は何気ない一言でも
その人の人生に深く刻む事になりうるのだと

こんな時こそ、
他国に優しくして欲しいと願う

優しいと言っても特に何をする訳ではない
笑顔で話しかける事でもない
ただ「そこにいて当たり前なのだ」と
当たり前のように思う事だ

そして、私自身も
異国の地であろうとも
堂々と生きてゆく姿勢を持たなければいけないのだ