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スタコネ Start-up's Voice|ホームトリマー|山瀬代表へインタビュー

『スタコネ』は、「スタートアップ」と「スタートアップを支援するサポーター」をつなぐプラットフォームです。
2023年8月にローンチし、たくさんの方にサービスに興味を寄せていただいております。日々『スタコネ』をご案内させていただく中で、「どんなスタートアップ企業が登録されているのか知りたい!」という声を頂戴することが多いので、『スタコネ』に掲載し、サポーターとマッチングされた企業様について、代表者様へのインタビュー形式でご紹介したいと思います。

Start-up's Voice vol.7|ホームトリマー
株式会社ホームトリマー 代表取締役 山瀬 穂高様
2005年 株式会社リクルートに入社。配属された人材事業部で活躍し、同社最年少で海外駐在員となり中国へ。帰国後は「ケイコとマナブ」で企画と営業に携わる。2015年に退職して、人材と教育分野の経営に携わる。2021年に株式会社ガイアックスから出資を受けて株式会社ホームトリマー設立、代表取締役に就任。

◆『ホームトリマー』サービス概要
2021年10月に開始した自宅出張専門トリミングサービス。飼い主の自宅にプロのトリマーが訪問し、飼い主の目の前でニーズに応じたトリミング施術を行う。登録トリマーからペットの犬種・状態や飼い主の情報によって最適なマッチングを実現するシステムを導入しており、安価ながら質の高いサービスを提供。ユーザーからは強い支持を得て、高いリピート率を維持している。
https://hometrimmer.net/


「自宅でトリミング」を確立し、高リピート率を実現。

1.『ホームトリマー』ってどんなサービス?

『ホームトリマー』は、自宅出張専門のトリミングサービスです。従来、飼い主さんがワンちゃんをサロンに連れて行って施術してもらうのが一般的だったのですが、『ホームトリマー』では、飼い主さんのご自宅にプロのトリマーが訪問し、飼い主さんの目の前で施術を行います。施術の予約から支払いまでがWEBサイト上で完結する自宅出張専門トリミングサービスは、『ホームトリマー』が日本初です。

現在、出張対応エリアは関東・関西の計8エリアで、2024年2月、創業から2年と少しで訪問件数1万件を達成しました。

2.『ホームトリマー』をはじめたきっかけ

実は、もともとペット事業に興味があった、というわけではありません。私自身、ペットを飼ったこともないですし。きっかけは、あるトリマーと出会ってお話した際、その仕事の収入の低さに衝撃を受けたことです。これはちょっとなんとかしたいと思いましたし、なんとかすることによって新たなビジネスが生まれるのではないかと感じました。

トリミングは、その市場規模に対して事業者の規模がとても小さい。7割くらいは個人事業主でやっていて、法人化さえされていません。売上も1000万以下なので、コストとして店舗賃料の比率がとても高い。そこで、トリミングサービスを自宅出張型にして、賃料の分をトリマーに還元できる仕組みを作れば、トリマーの収入が上がるのではないかと考えました。

テストマーケティングで実際にやってみたところ、お客様からも「トリマーさんが目の前でトリミングしてくれる」、「自分が店舗に行くのではなく、トリマーさんが来てくれるから助かる」といった好感の声がとても多く、これはビジネスとして成り立つと確信して本格展開した、という流れになります。

3.独自サービスによるリピーターの存在が『ホームトリマー』の強み

今の『ホームトリマー』は、全体売上に対するリピート売上の割合が8割弱ほどあります。今は資金調達も進み、広告投下して新規顧客も増えているので、これでもその比率は下がってきたくらいです。リピート売上が着実に積み上がっているので、新規顧客の分だけ売上が上乗せされていく状況です。

リピート率が高いのは『ホームトリマー』の質の証明でもあるのですが、もともとやはり、出張トリミングのニーズ自体が大きかったのではないかと考えています。ただ、そこを事業体としてやっているところがなかった。他に代替手段がないので、リピート率が高いのです。

これまでに存在していなかったが故、仕組みの構築は大変でした。ただ逆に言えば、今はそれが強みでもあります。ニーズの大きさに気づいていた企業は他にもあったと思いますが、彼らが超えられなかったハードルを我々は超えたわけなので。

出張トリミング専用の器具の開発や、訪問サービスを提供する上でのトリマーの研修、その他、全てのノウハウを自分たちで構築してきました。それこそ最初の方は、私もトリマーと一緒にホームセンターに行って、「これが使えそう!」、「あれとこれを組み合わせたら?」などとアイデアを出していました。関西進出の際は、トリマーに直接指導ができなくなることを見越し、eラーニングのシステムも構築しました。今はトリマーの研修は、すべてオンラインで完結可能な仕組みになっています。

もともと存在していたニーズに対して、ハードルを一つ一つ乗り越えることで、独自のサービスを確立できたこと。これが今の『ホームトリマー』の高リピート率の背景であり、『ホームトリマー』の武器でもあります。

優れた事業経営者との効率的なコミュニケーションが実現。資金・事業両面での支援者との出会いで成長加速。

4.『スタコネ』を利用したきっかけ、期待したことは?

一言でいうと、事業経営者の方と直接の繋がりを持つためです。事業拡大を見据える中、資金的にも事業的にも支援していただける方との出会いを求めていました。これまでもマッチングサービスを使っていましたが、「エンジェル」と書かれていても実際はVCの担当者だったり、直接繋がる上であまり効率的ではないと感じていました。その点スタコネは、信頼できるコミュニティーとして運営されている実感があります。

5.『スタコネ』を利用した印象は?

サポーターさんは、優れた事業経営者の方が多いです。ビジネスとして成功された方々の経験やセンスには、とても学ぶべきものが多い感じました。あと皆さん、判断が早い印象です。ご判断いただくポイントとして「ビジネスとしての可能性を感じられるか」に絞ってされる質問が多いように感じます。スタートアップ側もそこを一番聞いて欲しいので、双方にとっての効率良いコミュニケーションが実現できる場になっていると思います。

※スタコネはスタートアップの企業情報を提供するのみであり、投資の勧誘・媒介を行うものではありません。

6.『スタコネ』を利用して得られた成果

多くの出会いがあった中で一つエピソードをお伝えすると、某Webマーケティング会社の代表の方に、事業に賛同して出資いただいたことです。今はその方の会社にWebマーケティングもお願いしており、早々に集客実績も出ております。出資者でもいらっしゃるので、お互いの利害関係が完全に一致しますよね。そこは非常にいいなと思いました。

あと先日、株主懇親会を開いたのですが、そこにもスタコネで出会って出資いただいた方々が多く来てくださいました。当社、界隈ではとても有名な個人投資家さんに、前のラウンドで出資いただいているのですが、その方も来てくださって。皆さん投資の話で盛り上がっていたのでよかったと思いますし、僕自身も多くの先輩方の話が聴けて勉強になりました。

トリマーの待遇良化が勝ち筋。シェアサロンなど、多チャネル化を見据える。

7.『ホームトリマー』今後の展望

当然ですが、まずは今の「自宅訪問トリミングサービス」のさらなる成長を目指します。加えて、もう少し成長率を高めるために、周辺領域への進出も本格化させていきます。そのためには、システム開発、マーケティング、人材採用や組織強化も必要なので、今後も資金調達は必須だと考えています。

「周辺領域とは?」という部分を少しだけお話しすると、大前提、トリミングというのは、絶対に必要なものです。長い間トリミングしないと、不衛生で死んでしまう犬もいるので。だから、ペット市場の成熟によって全体のパイは大きくなりつつ、基本的にはシェアの奪い合いです。そう考えたとき、トリミングの世界の「人材獲得ゲーム」という側面が見えてきます。良いトリマーが多く集まれば、その分シェアをとれるという考え方です。だからこそ、「トリマーの働き方をいかに良いものしていくか」が、勝ち筋になる可能性が高いと考えています。いわゆる「働き方改革」だったり、ITやAIの活用で報酬効率を上げたり、トリマーにとってベターな環境を整え続けていくことで、どんなチャネルでも勝てるようになるという仮説です。

今は自宅訪問ですが、実店舗展開も動き出しています。もちろん、従来型のトリミングサロンと違い、現在運営している都内4店舗のサロンはどれも動物病院やドッグスパの間借り。賃料を押さえて適切なトリマーを配置することで、全店舗黒字となっています。また、シェアサロンの構想も持っており、サロンをトリマーにシェアする形を検討しています。

このように、一度勝ち筋を作って、それを現在の「トリミング×自宅訪問」から横展開していく戦略です。実は、まだお話しできない計画もたくさんありますよ。

(2025.2.4 インタビュー)

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