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坂道狂詩曲 第1幕 あとがき

あとがきのような変なもの。



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こんにちは、Staccatoです。
坂道狂詩曲のご愛読、
ありがとうございます。

ここでは「坂道狂詩曲」第1幕の
あとがきや裏話をしているので、
盛大にネタバレを含みます。

エピローグまで見終わっていない方は
まず第1幕の本編を全て閲覧し、

その後にこちらのあとがきを
読んでいただきますよう、
よろしくお願いします。



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早速、あとがきに入りますが、

この坂道狂詩曲は、私にとって
デビュー作品となります。

初長編にして異能系。
正直、とても難しかったです。

読者さんに、より良いものをお届けできるよう精進したつもりですが、
やはり実力不足も感じました。

そんな作品でも
見ていただけたこと、
本当に感謝しかありません。

…感謝の念は置いといて、そろそろ
あとがきのようなことに触れましょう。

まえがきにあるように
坂道狂詩曲は3rdシーズン、

つまり第3幕までは
確実に書き続けるつもりです。

では、その全3部作(予定)における
第1幕の存在理由、立ち位置とは…

「長〜〜〜〜〜い人物紹介」です。

本当にそうなんです。

約30話かけて、主人公"神代◯◯"くん
その幼馴染の"遠藤さくら"さん、

そして調査隊のメンバーたちや先生の
人物像を紹介しただけなんです。

他にも
反転世界の歴史、
魔法・魔術について、
ラプソディについて、
四元徳の存在などなど…

この作品の世界観の根幹に関する、
大まかな説明は行いました。

30話かけてでも、
人物像の明確化と世界観の提示を
したかったんです。

そのくらい、異能系妄ツイにおいて
"世界観"は重要だと思うからです。



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でも、第1幕では
ざっくりとした説明しかしてません。
分からないことだらけだと思います。

例えば、
知恵が言っていた能力の"根源"とは、
ベヒーモスなどの"聖霊六将"とは、
登場人物たちそれぞれの過去、
常備軍など新たな登場人物の素性、

挙げればキリがありません。

主要な登場人物の過去については
美月に関してのみ、

エピローグで、史緒里との出会いや
"発現者"としての自覚の芽生えを
表現しました。

でも◯◯くん始め、大勢の人物の過去や
詳細は明らかになっていません。

疑問が多く残り伏線が回収されていない
この現状は、私が意図したものです。

意地悪しているわけじゃありません。

重要なポイントについては、
今後必ずどこかで真実を明らかにします。

私はいつも投稿する際、
"本編第〜話"という書き方をしています。

本編と強調し、
本編ではないものの存在の余地を
残しています。

その点についても、
今後にご期待ください。

まとめれば、第1幕で伝えたかったのは、
"世界観" と
主要な人物の"概要"
この2点です。

繰り返しますが、私は
以上の2点は本当に重要だと思います。

この基礎がしっかりしていないと、
世界観ブレっブレのよく分からない作品
と形容するしかありません。

本当にそれだけはしっかり伝えたかった。

特に"世界観"というものは
これからの物語の根幹となりますので、

第1幕を自分なりに考察・検討しながら
理解していただけると嬉しいです。



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そして、世界観を維持する上で、
私が個人的にこれからも遵守したい
点をいくつか紹介します。


1…魔術師は生物的に弱い。


魔術師は基本は人間と同じような生物で、

動物という観点から見ると
人間同様かなり貧弱です。

つまり2,3発モロに魔法を喰らえば
余裕で倒れるし、

武器による打撃・斬撃を受けたならば
ひとたまりもありません。

世界観上、魔術師よりも
妖霊などの方が圧倒的に強いです。

相当な実力や知識がない限り、
妖霊に対抗することも出来ません。

このようなことから、
色々な創作物でよくある

腕を失い血を大量に吐きながら
剣が腹に刺さったカオス状態で、

戦闘を続行できるような
魔術師はいません。
これは断言します。

ただ、作中で戦死するような
人物がいるのかと言われると、
う〜ん…と、なってしまいます。
(知恵は亡くなったハズの存在だから、藤真さんにやられたのはノーカンでしょう。)


2…過剰に強い人物は作らない。


これは単純に私の趣味です。

いわゆる"チートキャラ"は、
あまり好みじゃないんです。

なのでラプソディについては
色々な能力系の創作物に出てくる
強力な固有能力とは異なり、

なかなか微妙な性能をしています。

例えば菜緒は、
「共感〈Empathy〉」により
相手の思考の操作はできません。

また、基本的に発現者は
"武器を召喚すること"に対して、
1つの能力を使っています。

ここで裏設定ですが、
ラプソディにより保有できる能力は
どんなに多くても4つほどです。

つまり、ラプソディ言えども
なかなかコスパが悪いんです。

限られたカードをどう活用するか
これは発現者にとって生涯の課題となるでしょう。

とはいえ、2ndシーズンでは
もうこの考えを破りそうですけどね笑



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さて、坂道狂詩曲の設定に関する
モチーフ等は何かと言うと、

皆さんお分かりだとは思いますが、
ラプソディのモチーフネタは
「タロット」と「四元徳」です。

神話自体が話に関係する
わけではありませんが、

それぞれのタロットカードが示すものや
プラトンが説く四元徳などについて、

対応させながら考察していただくのも
また一興であると思います。

そして妖霊は基本的に悪魔をイメージ、

登場人物の能力は
様々なゲーム等から着想を得ています。

どんなモチーフがあるかなど、
考えていただけると嬉しいです。



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そして、作品の話の筋としての
1大トピックは、

「正義とは何か」
これに尽きると思います。

◯◯くんが発現した「正義」は、
善なのか悪なのか。
本人含め、まだ誰にも分かりません。

◯◯くんはこれから、
調査隊のメンバーなどと切磋琢磨しながら

自分の正義への価値観を
深めていくことでしょう。

それに感化され、
メンバーたちもともに成長していく。

いわゆる王道ストーリー展開です。

登場人物全員が、自分の存在意義や
能力の本質を知りません。

さまざまな人と関わり合い
能力をぶつからせ合いながら、

◯◯くんたちがどのように
変化していくのか。

そんな成長の過程を、
2ndシーズンでも表現できたらなと
思っています。

「月(Moon)」のように
全てを等しく妖艶に照らし、

「星(Star)」のように
どんな場所でも光り輝き、

「戦車(Chariot)」のように
破竹の勢いで進む。

「女帝(Empress)」のように
鋭くも熱い眼差しで見据え、

「悪魔(Devil)」のように
衝動的に狂乱する。

「隠者(Hermit)」のように
静かに優しく他者を支え、

「力(Force)」のように
大胆に目の前を薙ぎ払う。

「教皇(Hierophant)」あるいは
「節制(Temperance)」のように
崇高な理性を授け、

「正義(Justice)」のように
光と闇を携え理想を叶える。

そんなそれぞれの"正義"の形が
如何に彼らの強さになるのか。

私自身も楽しみです。



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他にも語りたいことはありますが、

とりあえず、1stシーズンのあとがきは
このくらいに留めておきます。

改めて、

坂道狂詩曲第1幕をお読みいただき、
誠にありがとうございました。

ご興味がありましたら、

第1幕の続編となる第2幕の方も、
お読みいただけると嬉しいです。

以上、

異能系しか書けない書き手
Staccatoでした。



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ある日、

遥香:みんな忘れてるみたいだけど、模擬戦の前にちゃ〜んとテストあるからね?

聖来:なぁ〜〜っ、それ言わんで欲しかったやつ。

さくら:かっきーは頭良いし、気楽でいいなぁ。

遥香:いや、そんなことないってば。

◯◯:学年1位が、そんなこと仰らないでくださいな。

菜緒:でも結構、勉強って楽しいもんじゃないかな。

聖来:出た、隠れ猛者!

さくら:だわ~ん。

菜緒:将来のために、みんなで頑張ろ?

◯◯:まぁそれはそうだな。ってか…さっきから一言も喋ってない人いるけど。

明里:…

◯◯:どうしたの?丹生ちゃん。そんなにテスト嫌だった?

明里:テスト!?そんなの聞こえなぁいっ!!なぁにそれぇっ!!

遥香:うん、ガッツリ聞こえてるね。

2年のやりとりを
丘の上から見る蓮加と史帆。

史帆:楽しそうだね〜、みんな。

蓮加:私たちも勉強しなきゃ、人のこと言ってないで。

史帆:それに美月が居ない間は、私たちがちゃ〜んと保護者にならなきゃね〜っ。

蓮加:そうだね。美月みたいに、あの子たちの前に立つべき存在にならないと。

史帆:でもぉ、テストだるいぃ〜

蓮加:3年がダラけてどうすんのさ…

その頃、病院では。

美月:もしかして、模擬戦まで入院してれば、テスト受けなくて済む?…よっしゃラッキーっ!



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第2幕に続く。

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