2024年秋M3新作「冬の邂逅」セルフライナーノーツ

これを読んでいるということは、








おそらくもう冬になり始めるのだろう。




いや最近天候おかしいから11月だからって冬とは限らないか。


でもやっと寒くなり始めたね、M3当日暑かったから完全に「恐怖!熱い日に冬のテーマのCDを売る男!」になりかけたので…
春も暑かったし夏M3から夏M3になったのがよくない。


まぁ今回のテーマはそういうことだしこういう文字的な演出もしたかっただけです、
怖かったらごめんなさい。

では本題に入ります。

2024年秋M3新譜「冬の邂逅」如何でしたでしょうか。
ここまでライナーノーツ(という名の怪文書を)書いといて、
そういえばこいつ全然挨拶していねぇな気づきました。

どうも、しるばです。
はい、知ってる。

今回は基本的に「或る春の回想」の流れをなぞりつつ、
冬だからこそできる表現ないかを探っていくという構成にしました。

なぜ冬なのかって?


2024年2月6日。東京で大雪の日。
特に夜、仕事終わって最寄り駅からお家までの道が真っ白という人生で見たことない景色でした。

そこで思いついた、今までの書き方+冬の物語っていいなぁと。
やっぱ雪があんまり降らないとこに生まれたからね、
一度見ないとわからない描写もその日で身を持って「理解」ってきたので、
作品の中でも使ってみました。

そして、前回は「春」テーマなのに「秋」でリリースしてるので、
今度こそ季節外れなんて言わせない!という謎の意地です。
(※誰も季節外れだなんて言っていません。ただの妄想です。)

春と冬ができたので、四季シリーズ化にしたい気持ちになって、
夏は割と考え中でいろいろできそうですが、
秋は本当に何にも思いつかないです…。アイディアください。

前回のMelancholic Liarと違って、
過去曲の流用や没にした曲のロングもなく、
正真正銘8曲書き下ろしです。
でも過去書き残したメロディを使うことはありますか。

やっぱ一回のイベントでフルボーカル8(+1)曲って正気の沙汰じゃねぇ。
でも正気だったらこんなことやらないか。やめられねぇよな!?

前回M3からは
音けっと2+ボカデュオ1+M3自サークル8+ゲスト参加1=12曲
のフルボーカルでイカれてやがる。

でも次回また同じことやってそう。




それではいつも通り各曲のコメントです。






一応、念のための保険です。




やっと目次の使い方わかったよ!やったね!


音楽面

01.恋色コントラスト

Vocals:あいの
Lyrics:叢神智斗紅
Guitars:ソウシ

曲ID「Pop」
明るい(当社比)じゃなくて本格的な明るいロック。
アイドルになりたい(アイドル曲書きたくなったので)

今回の制作にあたって曲にIDをつけるようになって、
それを管理しやすくになった…気がする。
少なくとも前回名前バラバラだったからデザインがやりにくかったのである意味対策ではある。

って曲のこと1ミリも話してねぇ!
Silverize.としては珍しい明るいバンドサウンドではないかと思います。
前回Crazy for youはどちらかというとカッコいい系寄りだったので、
今度こそという感じです。
メロディ自体はかなり前で書き残したもので、それを今回用にアレンジし直しました。

ボーカルは初めてお願いしたあいのさん!
名前IDに2525ついてるの(?)はもちろん、
声はとにかく元気いっぱい!と言った感じです。
ちなみにM3当日で本人に話したら暗い系でも全然いけそうなので、
コンポーザー各位何卒よろしくお願いします。何を?

そして今回ボーカル陣共通してる色や名前やイメージキャラの雰囲気として、
あいのさんは青と言ったら誰も文句言えないでしょう。
サークル名からCDの名前で何回も「Blue」使ってるし。

歌詞は叢神智斗紅さん、今回も1曲目から彼の歌詞になりました。
お得意の美少女ゲー系OPの指示でお願いしました。
さすがと言うべきでしょうか、元ネタも雪系美少女ゲームのOPだったので、
編曲面で途中ちょっと暗い展開入れたり転調だったり工夫していますが、
それを合わせた語彙の選択はさすがとしか言いません。

ギターは初めてお願いしたソウシさん!
とある鯖で知り合ったのですが、
この人ならこっち系のほうが合いそう!と思って声をかけたら、
なんと彼のグループ以外では初のギター提供だそうです。
今後もまたお願いしたいギタリストさんの1人です。

02.約束まで1秒

Vocals:しろさきあや
Lyrics:葉月リョウヘイ(U-RASIA)
Guitars:のあのけ

曲ID「Digipop」
このIDを使うのが何曲目だろうくらい擦ってんなぁ。
でも本気でfから始まるあのユニットを意識したのは初めてかも。
ただ、逆張りなのでリファレンスをあえてレールガンから外してます。

音けっとのdepraved feelingsに引き続き、
ボーカルしろさきあやさん+歌詞葉月リョウヘイさん+ギターのあのけさんでお送りいたしました。
前回ギター入りPsytranceと変わって、今回こそがっつりデジタルJ-popを意識しました。

今回のテーマカラーは「白に近い青」なので、
割と「しろ」さきあやだからの採用ではある。
前回はスタジオでの収録なんですが、
今回はDiscordで通話しながらの宅録なわけですが…
やってることがエンジニアとほぼ変わらんのよwの一言。
それでもボーカルパフォーマンスでありながらこだわってくれました。

歌詞はデジタル系といえばこの男。
そちらのサークルやゲスト参加を含めてかなりの曲数やってるので、
安定感というか安心感すら生まれます。
毎回サビの間に何かしら編曲ギミックを仕込むわけですが、
ちゃんと反映したのは安心と信頼の実績だからではないでしょうか。
転調後のサビをわざと伸ばすのがそろそろパターン化になりつつではありますが、この手の曲調でやるのは気持ちいいからやめられない。

ギターののあのけさんは前回depravedからこのBPM帯のほうが得意じゃない?と思ってリファレンスややりたいことを資料として送ったのですが、
想像の200%のデータが返ってきました。
やっぱこのBPM帯といえば16分の5-5-3なんですよ。
そしてサビのボーカルの空白によりオブリも全て「理解」ってる。
最後のギターフレーズ→1オクターブ上は元ネタこそあるものの、
初めて聞いたときは痺れました。

03.Midwinter lover

Vocals:乃花こより
Lyrics:乃花こより

曲ID「Jazzstep」
申し訳程度のジャズ要素。
2 Step+4つ打ちのような何か。

今回はと対になる作品であるとしつこいくらい言ってるので、
こっからはフレーズ2というわけです。起承転結の「承」ですね。

そして作詞・歌唱共に初めてお願いした乃花こよりさん!
それだけではなく今作ではタイトルコールまで担当してました!
乃花さんはイメージキャラのほうが紫色だったので、
かなりの寒く感じる寒色とのことでお願いしました。
また、本人もゲーム開発のDさんを担当してるとのことで、
この物語ならうまく料理できそうとの期待も込めてます。

歌詞についてですが、「偽装がかなりうまい」の一言でした。
前半までが綺麗なオシャレラブソングに見せるわけですが、
2番から一気に転回して、2サビ後半の追加部分のカタカナはまさしく前のnoteで言ってた「テキスト演出」そのものではないかと個人的に思ってます。

歌唱についてですが、
「かわいいもかっこいいもいける曲調なのでお任せします、ですが、後半はかっこいい系の歌い方の曲が多いだけと言っておきます。」
とだけ言いましたか、歌詞とのことにも相まって可愛く歌ってくれました。
こちらはかなり早く段階の納品でありながらこの歌演技である、
さすがに自分の声をどう扱うのかわかってる。

そしてタイトルコール!
声の正体が分かったとしてもXFDで喋ってる人とこの曲の歌ってる人が同じとは思えないほどの演技でした。
実は今見返すと自分があげた台本とちょっと違う演出がありました、
それでも違和感なく演じてくれたのは声優さんの本気を感じます。
歌詞、歌、声演技どれも解析度が高くてとにかく素晴らしかったです。

04.秘密を置いていく

Vocals:kotono
Lyrics:kotono

曲ID「Chipbreak」
Chiptune + BreakcoreでChipbreak
バカうるさいオケにカワボ。

明るい前半パートの最後の1曲、不穏が隠せないあたりで前作の「想い重ねて」に似てるとこではある。
まぁその指示を出したのは自分なんですけどね。

前回に引き続きことn…kotonoさんによる4曲目ポジション!
またお得意のカワボを変なとこに使うのである。
kotonoさんもイメージキャラといえば青!だったので、
このテーマをやると決まった時点でまたやってくれませんかと交渉しました。

歌詞について、前作「失楽園」もそうですが、
本当にあの元気いっぱいのkotonoさんが書いたの!?と驚くばっかりでした。
制作中だと作ってる途中の曲を移動中を聞く習慣があるのですが、
「赤信号を渡っちゃお♪」の歌詞のときに本当に赤信号待ちだったときがあったので、心の中で「危ない!」と思うエピソード何度もありました…w
そして曲名はMidwinter loverに続いて偽装したいので歌詞から取りました。

歌唱ですが、安心と信頼のkotonoボイスと言ったとこでしょうか。
この曲の立ち位置的にヒロインが混乱し始めるシチュだったわけですが、
それをダウナーに歌ってくれるのが完全に解釈一致でした。
そして毎回kotonoさんのボーカルデータを調整するとき、
本当にピッチが正確であんまり苦労しないのがポイント高いでした。
もしかして喉からCD音源の方ですか?それが「うまい」と言います。

05.Frigid Pain

Vocals:みそらみみ
Lyrics:SHiKiHO
Guitars:distortion clear
Mix:Rosso.

曲ID「Metal」
恒例になりつつ7弦メタル枠。
今回はゆったりめ。

おまたせしました。
果たして7弦メタル枠を常連させるのはいいのか。
生バンドライブで自分の曲が演奏されるのが夢とはいえ、
まず弦の数で怒られそう。

いよいよ後半ですね、いつもの暗い曲調をここで思いっきりやりました。誰が何を言おうともこの曲のBPMは92です。おそーい!

そしてボーカルは前作に引き続きみそらみみさん。
イメージキャラとのことも相まって、
「白に近い青」がテーマ色の時点でこの人がほぼ外せないかと思いました。

歌ってみたや他のオリジナル曲を聞いた時点で、
どちらかというかこの曲のようなイメージだったわけですが、
前作では物語の構成や枠の関係で断念しましたか、
今回やっと真価を発揮できてかなり満足です。
特にBメロからサビへの繋ぎ、歌詞から転調も相まって、
「怒り」とのテーマで破壊力抜群じゃないかと思ってます。

歌詞はSHiKiHOさんにお願いしました!
のときであった「最終通告ノ、心臓」では不穏への描写がかなり好みだったので、
この暗い部分をどう書いてくれるかを楽しみにしてるまである。
ちなみに私はバカなので、歌詞を受け取るまで「Frigid」の意味がわからないのですが、
辞書を調べたら、これ以上ないこのシチュエーションにぴったりな単語でした。

ギターはいつもお願いしてるdistortion clearさん!
これも個人的に楽しみの一つでした!
7弦を意識したヘビィなフレーズはもちろん、
編曲的にはAメロが抑えめでありながら、
Bメロへ爆発するのが非常にダイナミックでパワフルでした。
そしてギターソロはツインギター+コールアンドレスポンスという脳みそが痺れるコンボでした。

最後にミックスをお願いしたRosso.さん!
ボーカルの調整はもちろんですが、
バンドサウンドの調整は本当にすばらしいの一言でした…!
特にキックの音は喉から手が出るほどほしい音でした。
その他スネアとタム系もとにかくパワフルでワンダフル。何言ってんだこいつ。
おかげさまで自分のミックスを見直すいい機会ではないかなと思ってます。
まだまだ課題があって勉強が必要そうです。
本当にありがとうございました。

06.Truth in the White

Vocals:月乃
Lyrics:葉月リョウヘイ(U-RASIA)

曲ID「Trance」
何気にこの単語をIDとして使うのが初。
とはいえこの曲をトランスと言ったら警察に怒られるので、
J-Tranceという便利な言葉にさせてください、創作ジャンルなんて。

今この文章を見てるあなたの思ってることを当ててみましょうか?ここまで読んでる人いるかどうか別として


「ボーカル全員青いだの寒いだのと言ってるけどさすがに月乃さんは違うじゃないのか?」


そうですね、たしかに月乃さんどちらというとイメージキャラが黄色がメインだし、寒いというかちょっと微妙などころではありますが…

大雪を降ってるとき、周りが雪景色で、空を見上げると雪以外に見えるのは月しかありません。
なんなら今回ジャケットイラストでは月が綺麗に光ってます、さすがにこれはただの偶然。
そしてこのシチュ、ヒロインがふぶきの中で迷っていて、周りを見上げると自然的に月が見えるわけです。
むしろこの配置はここしかありえないまである。

と、一体何と戦ってるんだ。
要は音ゲートランスっぽいのを月乃さんに歌わせたい!というわけです。

月乃さん自体かなり精力的に活動されてる方で、
過去の歌経験やキャラを演じる経験からすると正直あんまり心配していないまであります。
問題はこちらはそれをちゃんと失礼のないのように曲のクオリティを担保できるかどうかわけです。
今だから言えますか、最初できたデモがあんまりにも納得いかなさすぎて「月乃さんに歌わせるんだからこのままじゃいけねぇ!」と何度もブラッシュアップしました、ただの厄介オタクである。

そして、歌と歌の間のシンセフレーズやピアノソロですが、
これらもちゃんと意味があります、どっかで聞いたことありませんか?
つまりそういうことです。

だからこの2曲を同じ人に作詞を担当させて、2曲目の約束とリンクさせました。
もちろん、さっき言ってた失礼できないように一番信頼できる作詞家をお願いしたいのでもあります。
指示は「ふぶきを入れてほしい、そして月が名前の人が歌うので月に関連する描写を入れてほしい」と。

そして、歌詞葉月リョウヘイ+歌唱月乃のタッグはすでに何曲があるので、
歌詞が出来て仮仮歌の時点でもう脳内から歌う予定の人が聞こえるというシナジーの高さ。
あんまりにも完成されすぎてる。

結果として月乃さん本人からもかなり高い評価を得られたのようです、
本当にありがとうございました。

07.LAST EDEN

Vocals:綺良 雪
Lyrics:綺良 雪
Guitars:distortion clear
Bass:稲子まさのり

曲ID「Rock」
これも何曲にも使ってるID、けど今回の中身は過去最強と言っても過言ではない。

結構しつこいほど言ってる今作はとは対となる作品である。
そして自分にはやらなければならないことがある。
それは過去の高速ロック曲である「激情に沈む花-ハナ-」を超えること。
もちろんあの曲が悪いというわけではなく、
当時自分の中では足りなかった部分を今回で全部やり切るつもりでした。

バンド系最速BPM208(楽器隊本当にごめんなさい)、ゴリゴリの転調に対してこちらはキー固定、シンセを一切使わず…などなど、
いろんな意味で激情とは対照的で過去の自分を超えたかったです。

ボーカルおよび作詞は初めてご一緒した綺良 雪さん!
もう、なんというか、この名前とこのテーマなら呼ばないわけないまで感じます。
名前が「雪」がある上に、激しい系バンドサウンドが好みという点でこの枠は絶対外せなかったです。

歌詞についてですが、はっきり言ってしまうと、
ヒロインが表紙にて笑っていないタイプの黒パケ系を意識するようにお願いしました。
もしくはバッドエンドに入ったらこの曲と共にスタッフロールに入るような想定です。
先述した2曲1フェース構成のように、最後の「結」なので、どうやって締めるのが結構悩みましたか、本当に綺麗に締めてくれました。

そして何より「LAST」EDENという曲名にしてくれるのは本当に恐縮です。何せ雪さん自身のアルバムの前作で「LAST」の単語がつくバンドサウンドはあの方の曲ですから…

と勝手に妄想してます…w

歌い方についてですが、正直ここまで激しいバンドサウンドに慣れてる方なのでそこまで心配していません。
むしろこちらから変に指示すると雑念になってしまうではないかとまである。
返ってきたボーカルデータが想像の200%パワフルで本当にすばらしかったです。

ギターは引き続きdistortion clearさん!
Last Torch 190 → 激情 200 → LAST EDEN 208
と、作品の数が増えることにBPMも増えていくという。
さすがにこのBPMだと16分詰め込みすぎても早すぎて聞こえないので、
12分とのことをお願いすることになりました。タッピング最高!
ちなみにドラムもこれに合わせてツーバスドコドコは一切しないと決めました。

ベースは稲子まさのりさん!
「ギターとドラムの音ゲーのあの3文字のおじさんみたいなのをお願い」と言ったらすべてをわかってくれました、最高。
とはいえ、さすがにBPMが早すぎてかなり苦戦した模様。
4桁のテイク数はさすがに大変申し訳ございませんでした…(が、反省していない模様)
今までこっち系のベースといえばルートをひたすら8分に刻むのがセオリーだったわけですが、
ベーシストをお願いすることによってオクターブ上の音がそこなの!?なのと、
Bメロやブレイクなどギターが落ち着いたとこにスポットライト与えるとこが大好きです。
それでこそXFDで写ってる場所で一番ベース映えなとこを選ぶわけです。

08.冬の邂逅-Rebirth of White-

Vocals:咲良ゆの
Lyrics:くろっく
Violin:松本一策

曲ID「Song」
歌詞が一切ないらららららのアレもいつかやってみたいけど今ではない。

とは対となる作品なので、こちらはもちろん、
「春の歌、キミの歌」を超えること。
そもそもそっちが明るい別れ歌に対してこっちは寒くて暗く、
方向性が違うのでなんとも言えないか…w
とはいえ、なんだかんだこのようなシネマティック(自称)のゆったりバラード調曲書くのが好きです、そろそろアコースティックバラードも書きたい。

ボーカルは本当に大変お世話になってる咲良ゆのさん。
春のとき唯一やり残したことがあって、
それは「春しかも桜が鍵の作品なのに咲良ゆのを呼んでいないこと
なので今回は真っ先にトリポジションを預けました。
欲に言えばとーのさんのほうをお願いしたい気持ちではありますがまぁ名義の使い分けの方が大事、その名前でご一緒できるようになるがんばるしかねぇ!

そして、過去に何回もやり取りしてるだからこそ、
「いつものバリバリなデジタルサウンドではなくあえてゆったり系を歌わせる」の指示ができました。
今発売から1週間経ちますが、ありがたいことに「ゆのさんこんなに暗いのは初めてけどこっちも好き」との声をいただいて、音楽プロデューサーとしてこれ以上嬉しい言葉はない。

何より、一番嬉しいエピソードはボーカルデータは収録データを送ってから3日で届いたこと。
もちろん歌お願いするよ!の連絡は半年前からですが、
収録データ渡してから3日とは本当に驚きでした。
後ほど説明しますが、この曲の歌詞届くのがほぼ最後なので、
もしかすると入稿ちょっとキツいか…?と思うほどのスケジュールだったわけです。
おかげさまでSilverize.初のプレス入稿でできました。
もちろん、短い期間だから手が抜いたわけではなく、
しかもいつもと違うダーク系で攻めても完璧に歌いこなせました。
お礼のDMを返すとき「ゆのさん?ゆのさん!?」と何回も打った記憶が…w

歌詞はくろっくさん!
過去のやり取りでは綺麗な語彙使いがとっても好きなので、
いつかトリ枠で歌詞をお願いしたい!との気持ちはもちろん。
今までの歌詞はどちらかといえば明るい方向だったので、
思いっきり暗い方向にするのが見たかったです。
くろっくさんならぬ黒っくさんくらい。

ここにも面白いエピソードがありまして、
本来ならここではヒロインの結末を書く予定でした。
しかし、スプレッドシート方式で他の曲の歌詞を確認できる仕様がここで生かせました。

「今までのシナリオの案やリファレンス楽曲的に8曲目である自分が最期を描くのが収まり良いと思っていたけど5,6,7曲目で絶望しまくっているし違う気がして来た

と、ここで提案してくれるのが我らくろっく先生である。
歌詞届くのはほぼ最後の最大の原因ではありますがおかげさまでこちらの描写ができるようになりました。さすがこの手のストーリーが得意である。
なので答えとしては「その先」であり、輪廻転生と言ったところでしょうか。

何より、「桜=春、しかしヒロインが春を見ることができない設定なので桜の表現を使わないでほしい」という指示を逆に利用して「黒き桜」を歌詞に利用するのが絶句です。(よくもこんな歌詞を咲良ゆのさんに歌わせたんだな?と今でも思う…w)

そしてSilverize.初の生バイオリンは松本一策さん!
元々サビから後半のサビは何もなく、どうしようかなと悩んでる最中、
エレキギターを入れてみたけど、イメージと違った上に歪みベースと被りそうなので不採用。

なので答えが生バイオリンソロしかありませんでした。
初めてのバイオリン演奏依頼なので、用意するデータはもちろん、
データの処理も知らず、ほぼ手探り状態なわけですが、
それをちゃんと答えてくれるのが松本さんでした、
おかげさまで最後の転生パート(自称)に命を吹き込んでくれました。

本当にありがとうございました。今後も依頼します。
なんならストリングス編曲まで任せたいくらいです。

番外編:ゲスト参加

しろさきあや 3rd Album
Secret tone.
Tr.4 愛情に似た感情

Vocals:しろさきあや
Lyrics:葉月リョウヘイ(U-RASIA)
Guitars:のあのけ

ありがたいことに今回初めて依頼を受けました。
ほぼボーカル専門になってからでは初です。
そして約束と全く同じ組み合わせである。

depravedでは2番目の女がテーマだったわけですが、
それの延長線とのことで、かつ大人とのことでオシャレ系ファンキー曲に仕上げました。
そういえばdepravedのライナーノーツがまだ書いていないことに気づく。

正直最初他の曲に比べてちょっと馴染みにくいかも?と思ったわけですが、
発売してから1週間後、「これ好き!」と言ってくれるのは本当にありがたい限りです。

ボーカル曲の作編曲は引き続き募集してるので何卒よろしくお願いします!
隙あれば宣伝していくスタイル。

おまけ

本来このテーマではやりたかったけどストーリーと合わないもしくは技術が足りなくて断念したアイディア。

①アオ◯トリのようなサビで爆発する系ミドルテンポのバンドサウンド

純粋にあの曲がオープニング曲の上に、退廃な雰囲気だったので、
今回の「仮ハッピーエンドに見せかけてのバッド」のコンセプトとは合わなかったわけです。
もし仮に入れたとしても3曲目になるわけですが、個人的に2 Stepっぽいのを書きたかったのも原因の一つ。

②ポッ◯ンのラメ◯トのようなアコースティックギターで奏でる高速系ポップス

これもやりたかったですが、あの曲のような高速アコースティックギター奏者が見つからなかったのが最大の原因でした。
とはいえ、やるとしたら7曲目になるのですが、それでこそ歌に影響するので、これはこれでよかった気もします。

アート面

イラスト

イラスト:みつはもち。

あっ、花子さん発売おめでとうございます。

たしか昨年の頃から「CDジャケット書きたい」とのつぶやきを見て、
イラストの絵柄がめちゃくちゃ好みの上に美少女ゲーム原画にも担当されてるのを見て、今回のストーリーにも上手に料理してくれるではないかなと思って依頼連絡を飛びました。

そしてなんと音ゲーマーでした、話がとっても通じやすくて大変助かります。

と、表では青色髪の子でありながら、
後ろでは…という構成してくれました。

今回もキャラのフルグラTシャツを着ているわけですが、
表ではかわいいキャラ!でありながら、いざ後ろに振り向くと…というのが完全狙い通りでした、はいそれです。

割と今回のM3では青色がテーマのCDが多かったわけですが、
うちは暗い方とのことにさせてくれないですが?イメージカラーが白いに近い青とはなんだったのか

ちなみに冬がテーマなので、露出度が高くなると「この子寒くない?」と心配になるので、冬服のオーダーを先に出しました。冬服の上でもわかるほうが良くない?

そして表と裏以外ではもう1枚を仕込んでおります、本当に頭が上がりません。
歌詞カードを見てる方ならわかりますが、それです。
映像の方がうまく料理してくれた話はまた後ほど。

デザイン

デザイン:智斗紅PROJECT

今回も引き続き智斗紅さんにお願いしました。
あんまりにもキャラが良すぎるので表紙でのやる事が少ない!と思われがちですが、

これっすよ、これなんっすよ。
全てを「理解」ってくれる。
対象こそ違いますが同じくプロデューサーの立場なので、
たまにこっち系の話をぶつけるとこもありましたか、
本当はお酒を飲みながら話したいほどでした。

そして何より歌詞カードは元々夜背景しかないわけですが、
「欲に言えば1〜2曲目は明るいからのグラデーションにしてほしかった」と言ったらそれを対応してくれるのが今回のアート陣、あんまりにも強すぎる。

今後とも何卒よろしくお願いします。
急に水臭いなぁおい!

動画

動画:みすと

とにかくコンポジションが綺麗すぎる。

曲と曲の中のトランジションもそうですがカメラ周りの処理がめちゃくちゃ綺麗。何回も見れます。
今までと同じく音源を渡してからラフでの確認になるわけですが、
一番先に心配なのは秘密→Frigidのノイズ演出だった、もちろんインスピレーションは前作ラブ・マトリクスからです。

その心配がいらないと教えてくれるのが我らみすと先生である。
やっぱ「理解」ってますねぇ。

前半が雪、後半から黒い羽を降っていくわけなんですが、
8曲目に関して、「桜=春、しかしヒロインが春を見ることができない設定なので桜の表現を使わないでほしい」
との作詞指示を出したので、ちょっと桜に見える雪を変えてほしかったとの指示に対して、
黒い粒を降らせてくれた上に暗い系コンポジションをかけてくれました。
前作Melancholic Liarも2曲ずつ色変わっていくだったので、やっぱコンポジションが良すぎる。

そして!サムネにもなってるぶら下がりですが、
この背景について、歌詞カードを見たらその意味お分かりでしょうか?
そのまさかです。あの隠しイラストをうまく料理してくれたのが我らみすと先生である。最高。

あとがき

やっぱ10000文字超えました、こいつの言いたいことがあんまりにも多すぎる。
作品以外ではM3前日のDJイベント、そしてまさかのラジオで流してくれるなど、非常にありがたい話を次々いただきました。
何より数字から見れるレベルアップが一番嬉しかったです。

あ、制作依頼は随時受け付けますので何があればお気軽にご連絡ください!

今後ともSilverize.をよろしくお願いします。では。

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