失語症評価(分析)に役立つオススメ本
失語症の評価ってどれほどの時間をかけていますか?
検査はSLTAやWABなど1時間から1時間半程度で終わるもの。
そこから掘り下げ検査をして
忙しい業務の中で分析時間が長く取れない人もいるのではないでしょうか?
しかし、新人から若手のSTには少しでも時間を割いてしっかり分析して欲しいと考えています
何故なら、その経験が数年後の分析時間の効率や時間短縮
それだけでなく家族指導や失語症に対するアドバイスなど繋がることが多くある
私はそれを臨床実習先のバイザーに教えてもらったことを今でも覚えています
その実習地では大学の授業では学ぶことのなかった失語症の分析方法やリハビリについての視野を確実に広げてくれました
そのバイザーの先生が教えてくれた失語症分析に役立つ本から、10年以上の臨床で今でも役立っている本について紹介したいと思います
1.失語症言語治療の基礎
これは名前の通り基礎。しかし失語症のタイプや機序など簡潔にまとめられており私は大学の教科書として使用していました。臨床実習生や新人に貸すことが多い本で失語症が苦手という方のファースト本としてオススメです。
2.失語症臨床ガイド
これは少し難易度が上がりますが症例数が多いためすごく勉強になります。各モダリティにおける訓練方法の参考になるし、目標設定や経過に合わせた訓練の見直しなどを行う際にすごく参考になります。
3.失語症の生涯メカニズムと訓練法
私が実習先で出会った本はこの本です。改訂版が出ているので当時とはカラーが違うのですが、分析方法に目から鱗状態。こんな考え方もあるんだと全てが新鮮で尚且つ失語症の分析がしやすくなりました。一言で言うと「あーなるほど!」が多い本。この本の筆者である小嶋先生は以前、「失語症と向き合う準備」の記事で紹介した本の筆者でもあります。もし、失語症の分析について行き詰まっている、困っているという方はこの本を一読してみてください。
4.なるほど!失語症の評価と治療
「3」で紹介した本の応用編といった所。少し内容も難しくなりますが「3」の本を持っていた私が次に新しく買った本がこの本です。ある程度、失語症に対するリハビリの経験も積んできた方にもオススメ。復習にもなるし考え方が古くなってるなと思う方は参考になると思います。
以上が失語症の分析、訓練立案に役立っている本の紹介でした。
失語症ってまだまだ知名度も低いし他職種からも「何してるんだろ?」と思われることが多い失語症訓練ですが、反対にSTにしかできない専門性の高い分野だと私は思っています。だからこそ、極めたいですよね。
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