10月26日
金曜日。
今週に入ってからの作業の関係上頻繁に話すようになった上司との会話が日ごとにフランクになっていく。あんまり良くないなと思いつつ、下っ端にも気さくに話してくれる人なので随分甘えてしまっている。
夏前に1/3ほど読んでそのあと読めていなかった金閣寺を久しぶりに開いた。
普段好んで読んでいる小説と大きく違うと感じるのは、ひとつひとつの文章の密度。文字が連なって文章になるまでにかけられているコストの量。
文章の中にある言葉や台詞が美しいと思ったことは今までもあったけど、綿密に紡がれている、その一連の流れを美しいと感じるのは初めてで。
優劣の話ではなく、カジュアルさがまるで違う。読み易くはないけど読みにくいという訳でもない。
書かれた時代も舞台も知らないのに、水のようにするすると体に入ってくるのは、人間の普遍的なところが描かれているからなのかな。わからないけど。
20代半ばでも「うわぁ〜!」となりながら読んでいるので、10代の頃に読んでいたら一体どうなっていただろうと思う。
息抜きの読書にはならないけど、文章はひたすらに美しいのでそれに見合う丁寧さを持って読み切りたい。
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