古くならない
音楽を聴いていると、よく聴いていた曲がいつの間にか古く感じることがある。初めは鮮やかに感じたものが、ストローで吸うだけ吸った後のかき氷みたいに味気なく感じてしまうようになる。
歳月が経ち、自分も変わっていく上でそれは自然なことなのかもしれないけれど、やっぱりどこか寂しい。
その一方で昔の、10年、15年前のものなのにとても新鮮に感じる曲やアーティストもいる。懐かしさからじゃなく、新鮮な気持ちで出会い直してまた好きになれることがある。
古くならないものに共通しているものってなんだろう。
普遍的なメッセージがあることかな、と初めは考えていたけど、じゃあ強烈な時代性によって作られたものは残らないのか?とも思う。
消費と消化と言い換えるとわかりやすいかもしれない。
どちらも一長一短なのだろうけど、あまりに消費され擦り切れているものや、ましてやその二番煎じを見るとなんだかなぁと思う。
最近はその消費の流れも少し弱まってきてるみたいではあるけれど。
そんなことをフジファブリックを聴きながら思った。
茜色の夕日を聴くとどうしたって泣いてしまう。
志村さんが亡くなった数日後の幕張のステージは今でも覚えている。
不在による存在、とその大きさをあんなに感じたことは後にも先にもない。
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