Webで情報収集するときの過去・現在・未来
Google検索で全然求めてる情報が出てこなくてですね……かといってTwitterは終わってしまったので、これからの情報収集をどうするかを考えたい記事です。っていっても内容はほとんど過去をふりかえって終わりかも。
はじめてのインターネット
僕がはじめてパソコンに触れたのは小学生の頃で、たぶん1995〜2000年の間のどこか。OSはWindows Me。最悪のOS。ADSLすらまだ来てなくて、ダイヤルアップ回線?だった。
当時はホームページにたどり着くのが大変で、URLを知らないとたどり着けませんでした。
ネットサーフィンするときは、あるホームページから、リンク集をたどって別のホームページに飛ぶ、みたいなことをしていました。
そんなときに燦然とあらわれたのがGoogle。
Google検索はマジで革命でした。
Googleの無敵時代
いたずらに過去を美化する人間にはなりたくないんですが、この時代のGoogleに関しては「すごかった」で異論ないと思います。
「こういう情報ないかな?」で検索かけると、「これじゃない?」とスッと差し出してくれる。そんな感覚がありました。
Yahoo使ってる親世代がとんでもないバカに見えた。学校はなぜかYahooとかgooとかを推奨してて、これも謎でした。
2000年代を通じて、Googleは本当に無敵でした。
ブログが流行って、個人の情報発信がめちゃくちゃ簡単になったんですが、それでもGoogleはどういうわけかユーザーの欲しい有益情報をピンポイントで提供してくれる存在であり続けました。
その裏には優秀な検索アルゴリズムがあって、競合が同じことをやろうとしても簡単には真似できないものでした。
検索エンジンをコアにして、GmailだのGoogle Chromeだの、革新的なWebサービスを出し続け、インターネット界の神であり続けました。
Googleの凋落
今もGoogleはそれなりにすばらしい大企業ですが、WebサービスとしてのGoogleはやっぱ凋落したなと感じます。
Googleが覇権をとってから、「SEO対策」という言葉が生まれて、どうやってGoogle検索で上位取るかのノウハウをみんな模索しました。そのノウハウの中には当然汚い方法もありました。
例えば、かつてのGoogleはPageRankという仕組みを使っていて、被リンクが多いと高く評価されるシステムになっていました。それを悪用して、SEO対策したいWebサイトに対して、業者が別のWebサイトをたくさんつくって、そこからリンク貼る手法が使われました。ただこれはGoogleが対策して、未だと意味がないはず。
SEO手法とGoogleの対策のいたちごっこはずっと続いて、2000年代を通じて、Googleは勝利し続けました。
ただ限界感があったのは、2010年代前半、キュレーションサイトが流行したときですね。その頃から検索汚染がひどかった。
覚えてる中だとDeNAのやつとかありましたね。「ラーメン二郎は風邪に効く!?」みたいなクソ情報がGoogle検索の上位に引っかかってた最悪の時代です。
キュレーションサイトにそれまでのSEO対策が効かなかったのは、その情報が有用なのかの判断が、アルゴリズムだと難しかったためです。
ある程度知識がある人間が読めば、一発で「この記事は役に立たない」と判断できるような内容でも、それっぽい書かれ方で、それなりの文量があると、機械的判定が難しくなります。
結局、いつからかわかりませんが、確か2010年代後半ぐらい?から、EATという評価基準が導入されました。今はE-E-A-Tになったらしいです。
具体的には、この4基準で、Webページの有用性を判定します。
エクスペリエンス(Experience)
高い専門性(Expertise)
権威性(Authoritativeness)
信頼性(Trustworthiness)
これでキュレーションサイトは無事撲滅された……かというと、まだ微妙なところはあります。
たとえば「プリンター おすすめ」で検索すると、トップに出てきたのがこれです。
ビックカメラの販促記事なんですけど、これ役に立ちますかね?
Webと広告
あと、Googleは完全に広告企業になったので、Google AdSenseを通じて、Webを広告まみれにしている現実があります。
Webで金儲けできるようになった、というのはいいことだと思う反面、今の広告は来るとこまで来た感じがしています。
Google AdSense、ブラウザバックするときに広告を全画面で表示したりするんですよね。これホントに害悪すぎる。
SNSの躍進
ググれば最良の情報が出てきた時代が2010年代に終わって、じゃあどうするよとなったときに、僕はTwitterを情報ハブにしたらいいじゃん、となりました。
2010年代、Google検索が微妙になった一方で、スマートフォンが一般化して、SNSが流行しました。Facebook、Twitter、Instagram。Facebookは実質終わって、Twitter/Instagramの二強時代と思われます。そしてTwitterも終わろうとしている。。。
Twitterで企業公式アカウントをフォローしてれば、その会社の最新情報流してくれるし、信頼できる専門家をフォローしてれば、専門情報も噛み砕いて流れてくる。
SNSの使い方は仲良い人とのコミュニケーションという側面もあるかとは思うんですが、情報収集ツールとしてめちゃくちゃ優秀なんですよ。何より早い。
2020年にコロナによって、外出れなくなって、特にTwitterの重要性が増しました。タイムラインをかなり注意深くつくるようにして、攻撃的な人はそっとフォローはずしたりしました。
2023年の今はそんなでもないですが、当時はタイムラインでブチギレしてる人を見るのが本当に嫌で、キツかったです。自分に関係ないニュースを引用して、毎日のようにキレてる人は、外出れなかった時期は本当にキツかったです。てか普通に今もニュース激怒マンはやめて欲しいな。。。
リコメンドベースだとみんな見てるものが違う
YouTubeもTwitterもnoteも、すっかりコンテンツのサジェストがリコメンドベースになりましたね。
かつてのYouTubeは、ジャンルごとの再生数ランキングがあって、今も実は階層が深いところ行くと行けるんですけど、すっかり意識しなくなりました。
僕はランキングが嫌いなので、「その人の好みに合うものを薦める」という仕組みはすばらしいと思います。YouTubeで何か無目的に動画見るときは、マジでホームを何回もリロードして、気になった動画を見るみたいな動きをしています。
ただ最近はリコメンドの精度が下がってる気はします。僕の慣れなのか、実際に何かあるのかはなんとも言えません。
リコメンドの仕組みの裏には、推薦アルゴリズムってやつがあるらしくて、理論化されてるんですが、ちょっと僕はキャッチアップできてないです。
リコメンドベース、基本的には賛成なんですけど、みんなが見てるものが違うというのは意識しなきゃいけないとたまに思いますね。
「YouTube」というプロダクトに対して、人によって抱いてるイメージが全然違うはずです。かつては、ネットに詳しい者同士だったら、当然今話題のあの騒動は知ってるよね、みたいなのありましたけど、そういう共通認識みたいなのがなくなって、よりコミュニティが細分化されてる気がします。
たぶんそれもあって、各プラットフォームで、トレンドみたいなものを出したりしてますね。Twitterのトレンドとか。でもあれずっと「嘘」ですよね。
ニュースを意識的に見なくした
どのぐらいの時期だったか忘れましたけど、テレビ・新聞などのニュースは極力見ないようにしています。
殺人事件を深掘りしてるやつとか、芸能人の不倫報道とか、そういうの見て「これが世の中か」みたいになるのは違うなと思いました。経済とか政治とかの情報源としては浅すぎてわからないので、専門家の情報が欲しくて、それならTwitterで情報発信してる人を追った方が良い、となりました。
ただこれ、ウクライナ戦争のときに、ちょっと良くないなと思いました。自分の好きなものばっか食べてると栄養偏るみたいな話で、自分で選んだ情報だけ入れてると、その外が入ってこない。
ニュースはちゃんと追わないといけないなと思う反面、僕の求めてるそこそこ専門的で、日常見ても入ってぐるくらいの軽さがある、みたいなラインがあんまないんですよね。BBCとかCNNとか、あと経済だったらBloombergとかを追ってると良さそうなんですけど、英語がそこまでできないので、情報追うのに結構エネルギー要るというのが課題。
現在の情報収集ツール
相変わらず情報のハブになってるのはTwitterです。ただこれもイーロン・マスク体制になって、限界が来てるのは感じています。
Google検索に関しては、uBlackListというChrome拡張を入れてます。
職業柄プログラミングの情報検索することが多いんですが、薄い情報の記事が上位に出てしまって困るので、それをフィルターしてます。これがあるだけでだいぶマシになります。ブロックリストは有志が共有してくれてるものがあったのでこれを流用。
ネット上の情報収集は、はてなブックマークを使っていました。が、ちょっと「ホットエントリーは見たいが、コメントは見たくない」という状況になっていて、はてなフィルターを使って、記事だけを見ています。
で、「コメントのないはてなブックマークが欲しい」という僕の需要にこたえてくれたのが、こちらのRaindropというサービス。これをWebクリッパーとして使ってます。
ただこれにクリップした情報で助かったこと、あんまりないかもですね。
ニュースはまだいい方法見つかってないんですけど、iPadにGoogle News入れて、たまに見ています。
未来
こうやって歴史をふりかえってみると、
人ベース
(リンク集)
↓
アルゴリズム
(検索)
↓
人ベース
(SNS)
+
アルゴリズム
(リコメンド)
みたいな流れなのかな。
AIでいい感じに情報の交通整理がされると嬉しいですけど、あんまそうはならない気がしています。
今は想像してなかったようなすばらしいサービスが登場するか、このままイマイチ最適解がないまま時間が過ぎていくか。
個人的な理想は、微妙な無料サービスで広告見せられまくって人生終えるのではなくて、有用な情報にはみんなで金を出して育てる、みたいな賢い未来が来て、人類が進歩していって欲しいんですけど、そういう流れにはなってないですね。
とりあえず僕の喫緊の課題は、Twitterがなくなった後の情報収集法なんですが、これがマジでしっくりくるものがなくて……マストドンもBlueskyもThredsも、それぞれに微妙で。
引き続き模索していきます。
(了)
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