坂上がれ!

運動音痴

運動が好きじゃないです。
むしろ嫌いすぎます。
小さいころからずっと苦手な「運動」。
その影響は現在、体型に確かな結果として表れています。

皆さんは運動は得意ですか?
小さい頃の運動音痴のバロメータは様々あります。

かけっこ(足の速さ)
球技(野球やサッカーなど)
自転車
そして、「鉄棒の逆上がり」

足はそこそこ速かったので困ったことはありません。
球技はほとんどやったことないです。
ドッジボールも完璧に見切って避けまくってました。
サッカーや野球は数えるほどしかやったことありません。

鬼コーチ

自転車は3歳~4歳くらいに練習しました。
家の横の空き地で日が暮れるまで泣きながら練習をしました。
そう、鬼コーチ(父)がいたからです。
めちゃくちゃ怖い父は物事を教えるときに怒鳴ります。
怖いし、痛いし、楽しくない。
どんどん運動が嫌いになっていきました。
何回か練習してようやく乗れるようになったときに達成感ではなく、解放感が強かったのを覚えています(笑)

トラウマレベルの逆上がり

運動音痴の代名詞「逆上がりができない」
もちろん例に漏れずできなかったです。
鬼コーチが登場します。
ある日、目的も告げずに公園に連れていかれます。

「逆上がりしてみろ」

地獄の特訓がスタートしました。

できません。
「なんでできやんのや!!」
「腕を離すなって言っとるやろ!!」
ほぼこの二言を3時間ほど言われ続けます。
泣いてもダメです。
むしろ泣くと怒られます。

そして何より辛かったのは、友達にその光景をみられたことです。
わざわざ友達を呼んで逆上がりをしてもらう。
そして自分はできない。
怒られる。

はい、運動なんか大っ嫌いです。
好きになる要素はありません。
その後も数ヶ月に1回、地獄の特訓は訪れました。
ある日、とうとう自分はプツンと何かが切れました。

涙を流しながら、父の声を無視して公園から帰りました。

その日以降、特訓は無くなりました。

坂上がれた日

中学生となった春。
体育の授業はなんと「鉄棒」でした。
あの悪夢再び。。。。。

先生「逆上がりできないものはおるか?」

(手を挙げる自分と数名のクラスメイト)

先生「じゃあとにかくやってみろ

!!
ばかな!できないことを聞いておいてやらせるとは!
この人も鬼コーチなのか・・・。
しかも鉄棒のすぐ近くにいた自分がトップバッター。
やるしかない・・のか・・・・。
思いきって足を蹴り上げました。
(あぁ・・また何回もやらさせられるんかなぁ・・・。)

ぐるん。

え?

できたぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!

その後3回ほどやってみましたがちゃんと逆上がりができました。
できるようになっていたんです。
これは興奮しました。
出来ないに手を挙げたクラスメイトからはかなり冷たい目でみられました。
「目立ちたがり屋すぎるやろ」とまで言われました・・・・。

その夜、父に逆上がりができるようになっていたことを伝えました。

「んなもん中坊にもなって喜ぶことちゃうやろ!!」

怒鳴られました・・・。
確かにそうか、浮かれすぎたなと凹みました。

その日の父はいつもよりたくさんお酒を飲んで上機嫌でした。

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