ファシリテーション
カッツ理論ってご存知ですか?
ハーバード大学の経営学者のロバートカッツという方が提唱したビジネスシーンにおいて、役職や立場が変わるにつれて必要度が変化していくスキルとずっと同じくらい必要なスキルがあるというものです。
こちらがそのカッツ理論です。
立場を「経営者」「管理者」「スタッフ」と分けてます。
スキルは「コンセプチュアル」「テクニカル」そして「ヒューマン」とありますね。
コンセプチュアルスキルは管理能力です。
問題発見、解決、分析などです。
テクニカルスキルは現場能力です。
コンビニならレジ打ち、レストランなら調理、リハビリなら評価・訓練などです。
ではヒューマンスキルとはなんでしょうか。
ヒューマンスキルは
・コミュニケーション
・プレゼンテーション
・ネゴシエーション
・ファシリテーション
などが挙げられます。
さて、今回はこの「ファシリテーション」についてです。
皆さんはファシリテーションってどんなイメージですか?
会議や検討会、グループワークの司会のこと?
こう思っている人が多いと思います。
間違っちゃいません。
ファシリテーションは「会議などの場において、参加者に発言を促したり、議論の流れを円滑にして、参加者同士の意見の一致、理解をサポートすること」です。
司会やリーダーがファシリテーションのスキルを駆使することで、成果を何倍にも引き上げることが可能です。
とても大切なスキルであることはわかっていただけたかと思います。
しかし、世の中そんなにうまくはいきませんよね。
自分は就職してすぐに地域の多職種勉強会に参加しました。
そこでは、ミニ講座の後に多職種によるグループワークがありました。
そのグループワークではファシリテーターやワーク後の発表者(プレゼンター)の役割があるのですが、誰もやりたがりません。
なので、研修会主催者が「●●の席に座っている人の隣の人」などという方法で強制的に任命されていきます。
毎回ランダムにファシリテーターやプレゼンターになる。
これってすごくいいことです。
自分は毎回「自分に来い!」と思って参加していました。
自信があったわけではありません。スキルを磨くチャンスだと思ったからです。
だって、院外の地域の医師や看護師、ケアマネジャーなどとワークができるんですよ?これをチャンスと言わずなんと言うのかでしょう。
地域の医療介護従事者の方々はとても優しかったです。
正直、1年目の自分をよくもまぁ温かく見守ってくれていたなぁと思います。感謝しかありません。
しかし、そんなチャンスの転がっている研修会に参加しているうちに思うようになります。
「どうして、ファシリテーションやプレゼンテーションのミニ講座をしないんだろう」
毎回、いろんな人に巡ってくるファシリテーターやプレゼンター。
それならば、経験だけじゃなくて、ちゃんと学びたいやん。
そう思ってからは早かったですね。
すぐに学べるセミナーやら本やらを読んでました。
そして、多職種勉強会で演習をして、現場で実践していきました。
さて、ここまで来てもう一つだけ。
「ファシリテーションって司会の人だけが身につければいいのか」
自分はそうは思いません。
会議などに参加している人もファシリテーション、つまり発言を促したり、意見の一致や理解に積極的に働きかけることはできると思います。
「すみません、それって●●ということでしょうか」
この質問一つで参加者全員が「つまり●●」を考え、言葉に出して確認しあえるんです。
ね?これなら新人でも自信がない人でも出来そうでしょ?
いやむしろ新人とかの方がこのセリフは言いやすい気がします。
「そんなレベルで話してねぇよ」とか言われたら泣いちゃう!ってそこのあなた。大丈夫です。そんなことを考えている人はいません。いてもそんな人は無視です(笑)
お話を進めていくときには「みんなで良い結果にする」意識で、あなたもファシリテーターズの一員になりませんか?