カミングアウトとアウティング
セクシュアルマイノリティやLGBTを語る際に必ず挙がるこの2フレーズ。
違いを大まかに説明すると、
カミングアウトは自身がするもの。アウティングは他者がするもの。
共通語である「アウト」の根幹の意味は、「外に出す」。
そこから派生し、付き合う・デートする・告白するなどの恋愛ではおなじみの言葉になりました。
アウティングに関する有名エピソードが、「一橋大学アウティング事件」。
ゲイであることをLINE上で友人に暴露された男子学生が、パニック障害などの心身に不調を起こし、大学の屋上から飛び降り自殺をしてしまったという大変痛ましい事件。
アウティングとは、本人の承諾なしにその人のセクシュアリティを勝手に第3者に話す行為。
一見何でもないようですが、本人にとっては胸を刃物でえぐられるほどショッキングなことなのです。
立派な人権侵害で、周りの遺族や環境因子によっては名誉毀損で訴えられることもあります。
この事件がきっかけとなり、東京都国立市では「アウティング禁止条例」が施行されました。
セクシュアリティや性的指向は個人情報でありプライバシー。他人に話したりインターネット上に落とし込むことは、決してしてはいけません。
長年インクルーシブ教育が推進されていますが、日本ではジェンダーやセックスの教育に限定すると米国、カナダ、イギリスに比べ遥かに後れを取っています。
マイノリティ派の生き方は否定や批判されがちですが、「自分を生きる」ということは、とてもとても大切で尊重されるべきもの。
多数派の社会だからこそ、普通とは違う特殊な生きづらさを抱えています。
生き地獄とはよく言ったものだとつくづく感じます。
私たちにできるのは、これからの社会がより寛容でそっと寄り添うものになるよう、祈ることです。
神様に向けて祈り続ければ、必ず願いを聞き入れてもらえる時が訪れます。