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転倒

 車椅子を使用し出して既に七年が過ぎた。
 一人で動くことを旨としているためその為に困ることもある。
 その中の一つに転倒がある。
 外出中2回転倒したことがある。
 1度目はまだ電動車椅子でない頃だ。
 この頃使っていた車椅子に後方転倒防止のバーが付いていないのを使っていた。
 貸しだされていたのがそれだったからだ。
 歩道に上がる際そのままに勢いをつけてスロープ気味になっているところを上がろうとした際後ろに向かって車椅子がこけてしまい、後ろに投げ出される感じになってしまった。
 幸いというか周りに車が走っておらず道路に投げ出される形になっても二次災害を引き起こすことはなかった。
 なんとか車椅子を起こして座面に這がって元の姿勢に戻ることができた。
 車は走っていなかったが人気もなく助けを求めることもできなかった。
 この時から少しでも無理だと思ったら登坂みたいになっているところは後ろ向きに登るようにするようにした。
 そうすれば後ろ向きにこけることはないからだ。
 2度目は電動車椅子を使っていた時だ。
 この時も歩道を走っていたのだが急に横向きに車椅子が転倒して横に体が投げ出されてしまった。
 1度目と違い近くを人が歩いていたから助けてもらい元の姿勢に戻ることができた。
 転倒の原因はマンホールの蓋に滑ったみたいだった。
 その時以来マンホールの蓋を見ると先ずはそこを避けるように動きそれが叶わないなら注意してその上を走り抜けるようになった。
 二度とも担当ケアマネに報告はしたのだが自分的には理不尽に怒られてしまった。
 注意しないからなどと言われるがそこはしてみないとわからないことはあるものだから。
 一度レンタル業者と揉めたことがあったのだがその時この事例を取り上げられて借りていた電動車椅子を回収されてしまった。自走式は貸せないと言われてしまった。
 腹が立ったこともあり自費で自走式の車椅子を買ってしまった。
 しかし電動ではないから行動範囲は極端に狭くなってしまった。
 走行している間にケアマネも変わりレンタル業者も新しく契約して電動車椅子を借りることができた。
 また、行動範囲も元に戻り自由に動くことができるようになった。
 その時のPTには呆れた風にもうもめちゃダメだよと諭されてしまった。
 ま、なんにしろ経験しないと理解できない私でした。

#車椅子 #転倒 #スロープ #マンホールの蓋 #回収騒ぎ  

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