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映画『東京リベンジャーズ』感想

7月10日、12:20回と15:50回の舞台挨拶中継付き上映を観てきました。
以下に感想を記します。

⚠︎注意⚠︎
・思いっきりネタバレを含みます。
・原作1〜4巻分のネタバレを含みます。
・主に間宮さんのことを中心に書いています。
・原作で三ツ谷稀咲半間推しの人が書いています。
・読みにくいと思います(笑)



では、以下感想。


まず冒頭……聞いてない……てなりました。
こういうの、久しぶりですよね。最近ツンデレ先輩とか甘え上手の年下男子とか、勿論彼らも間宮さんがこの世に創り出してくれた、私にとって愛おしくて本当に大切な存在なのですが要するに久しぶりだったんですよね。人間を車で轢かせて瀕死の状態にした挙句その頭を踏みつけるようなアレが。なんせここしばらくの合言葉が「物騒な間宮さんください」だったので……(私がいちばん物騒なのでは?)
というか単純に、まさか「現代の東卍がいかに手のつけられない組織になっているか」をダイレクトかつ衝撃的な描写で表現するところからこの映画が幕を開けるとは思ってなかったので、びっくりしてしまいました。タケミチが部屋でニュース見るあたりから始まるもんだと思ってたので……。
東京リベンジャーズのタイトルロゴが、暗い目をしたマイキーの横にすっ……と浮かび上がってくる演出もめちゃくちゃイケてる。不穏で最高。
あと、余談なんですけど、全員死刑では自ら轢いてたので、部下に轢かせる立場になっててランクアップしたな……って思いました(本当に余談)

冒頭と神社の現代稀咲。
現代稀咲と過去の稀咲、声質が違うんだよな……てなりました。台詞少なかったけど、それでも声色が違うなぁって思って。パンフレット読んだら「現代パートで自分が出てくるシーンは武道にとってのバッドエンドであり稀咲にとってはハッピーエンドで、少し余裕を持ってる感じなのかな」て言ってて、ああーだから全然声も違うんだねとなりました。単純に10年経って大人になった変化+立場が大きく変わったことによって声の硬さって言うのかな、それが変わったように感じました。ビジュアルの変化が大きくないからこそ、声の変化は年数と取り巻く環境の変化を感じさせます。
世の中にたくさんいる役者の中で、他の誰でもなく推しの演技に惚れてファンをしているので推しフィルターがかかっているのは承知の上なのですが、やっぱり現代稀咲の声にはバックグラウンドみたいなものが感じ取れた気がします。
マイキーの肩をトントンってする手と指がものすごくよくて、絶妙で、ブワッッッてくるものがありました。上がりました、私の体温が。
「それが消えることはないでしょう」って一体どんな気持ちで言ってるんでしょうね……。
原作の稀咲が好きな者としても、うわ〜!めっちゃそれやりそう!言いそう!って思いました。

で、マイキーのバイクとすれ違うシーンなんですけど、ここ見るとこの世界(=映画の世界線)の稀咲はマイキーの隣しか興味なさそうやな……て思いました。それそのものが目的じゃない?って。マイキーへの執着と、目的を達成するための覚悟がここのシーンと台詞にあったなぁって思う。
インタビューで間宮さんが「稀咲は目的に最短で到達できる成功率の高い方法を取る」「マイキーの隣にいるドラケンを妬むのではなくて、隣にいるべきは自分だからと考える」って話をしてたのを思い出した。
直人のパソコンにあった現代マイキーと現代稀咲の写真を見ると、映画版の稀咲の生年月日は多分1993年9月16日でしたかね。ということは2010年では高2なのでタケミチたちと同学年ということになります。誕生日は原作と違うんですねぇ……(原作稀咲は早生まれなので過去では13歳の中2なんですよ)
次に観に行ったときは生年月日の再確認と、あとマイキーの生年月日も見ておきます。
直人のパソコン画面の画像欲しい。パソコンの壁紙にしたい。

アッくんを蹴ってるシーンですけど、これは今回の物語のなかでは出しきれない現代の東卍が持つ手の施しようがない闇の部分、マイキーに落ちた影を象徴しつつ、原作を知らないお客さんにも「まだなんかわからんけどとりあえず稀咲やばいのでは?」と思わせる役割を背負う部分かなと。「人ひとり殺せないとか」には現代の東卍にとって人ひとりの命を奪うことがどれくらい簡単なことなのかが表れていますし。
それでいて、これは間宮さんが言ってたのだけれど、手駒であるアッくんが思い通りに動かないことに対する苛立ちも表現してて。
ていうかもうあれ、武道案件だと自分で動いてアッくんボコしてるのシンプルにテンション上がってしまった(すぐ物騒を求めてしまう人)

半間の話をします。
抗争のとき映画半は喧嘩してないけど、なんか映画半間さんはアレですよね、映画稀咲さんにここぞと言うときしか出なくて良いとされてそうな感もありました。原作だと愛美愛主総長代理だったけど、映画では長内くんを動かして事を起こしていたわけで、半間はフラーっと様子見に行ってただけなのかな。あのあと稀咲に「こんな感じだったぜ〜」って報告してたら可愛くないですか?知らんけど。全部妄想なんで知りませんけど。
続編あったら雰囲気がまたプラスされるかもしれない……ふたりの会話もっと観てみたい。
あと、現代半間さんがちょっとしか映らないのが勿体ないくらい綺麗でしたねぇ……。

余談。
舞台挨拶もなんか思ってた3倍くらい仲良しだし、立ち振る舞いなんかも「うわ気が合うんだろうな」と思いました。ちょっとアレ、間宮さんが代わりに謝ってるとこ面白すぎましたね。清水くんの「先輩……」もとても(笑)
それと、真っ黒のスーツに白シャツの清水くん&真っ白のスーツに黒シャツの間宮さんの対比、よかったですね。


映画全体の話。
映画にまとめる都合上原作からの改変はあれど、非常によくまとまってて実写化としてかなり成功してたんじゃないでしょうか。
そもそも実写化って、原作を尊重しつつ原作ファンにも納得のいくように構成しつつ、尚且つ原作をまったく知らない初見のお客さんにも面白い!と思ってもらわないといけないというめちゃくちゃ高いハードルを持つジャンルだと思うんですよ。そう考えると、東リベは良い塩梅でハードルをクリアしていた。
改変は仕方ない部分でもある。
「ぺーやん不在」「ぱーちんが長内を刺さず、捕まらない」「そのため原作で言うところの8.3抗争が起きる理由も違うし、マイキーとぶつかるのは半間ではなく長内」そのあたりの改変。他にも結構大きめの改変はあるんですが、1〜4巻の範囲を逸脱しているのでネタバレは控えたいと思います。この改変がどの程度許容できるかは原作ファンの中でも意見が分かれるところではあると思いますが、この話はとりあえずここで終いにします。

マイキーもドラケンもある種化け物じみた強さを持つキャラクターですけど、実写だともっと人間味のある感じというか、殴られたらバランス崩すし複数人に押さえ込まれたら簡単には動けない。でもめっちゃ強い!それが良かった。
ふたりだけじゃなくて、彼らリアルにいたらこんな感じなのかも……と思わせてくれたのが良かったです。ドラケンも、かっこよくてクールな感じにちょっと可愛らしい部分が付与されててそれはそれでよかった。

推し以外だと、アッくんが本当によかった!!!というか溝高五人衆は全員自然体でリアルな高校生を表現してて、タケミチがあの頃過ごした青春の輝かしさを伝えると同時に「奴隷」になってからの生活が全てを捨てて逃げ出したくなるほどの地獄であったことを痛いほどにこちらにぶつけてきてくれます。
その中でも特にアッくんは……あまりにも良過ぎました。原作でも私特にアッくん推しというわけでもないのに屋上のシーンと車のシーンは泣いてしまう。今回の屋上のシーンも本当によくて!タケミチがキャバクラで現代のアッくんと再会するシーン、大人になったアッくんは疲れ切っていて、独り恐怖と戦っていて、仲間思いで熱くて洒落てる過去のアッくんとの対比がキツ過ぎるくらいに伝わってきた。さすが磯村くんだな…と思いました。ていうか、あのアッくんですら東卍幹部になることで夜の世界であんなにでっかいお店を手に入れていて、生身の人間が演じることで巨悪化した東卍の”エグさ”みたいなものがめちゃくちゃ伝わってきました。

それから、原作の推しキャラ三ツ谷くん。出番はそこまで多くないけどかっこよくて嬉しかったです!!もっと喋ってるところ見たかったなぁ。
ドラケンの元に駆けつけた時の
ぱーちん「結構いんなぁ!えーと1人何人だ?!」
三ツ谷「ぱー!数えんな」
ここめちゃくちゃ好きでした(笑)
あと、三ツ谷くんの強さも好きなので「弐番隊隊長の三ツ谷だ」「強ぇぞ」がちゃんとあってめっちゃ嬉しかった〜。

あとキヨマサも最ッ高でしたね。
タケミチが最初にぶち当たる大きな壁、乗り越えなくてはいけない強敵として今作で非常に重要だったキヨマサ。鈴木くんめっちゃ上手かったですね……。もう最悪!酷い!なんてことするんだ!って見てる側に素直に思わせないと、タケミチの「人生のリベンジ」であるタイマンを観客は熱くなって応援できないですし、その点、鈴木くんのキャラ作りと演技はとてもとてもよかったと思います。
舞台挨拶では本当に面白くて素敵な方なんだなと感じました(笑)ギャップがすごい。



そして続編〜……やってほしいですよ。
稀咲のことが好きなので間宮さんに演じて欲しいシーンめっちゃある……見てみたい……。
清水半間も本当に良かったですし、間宮さんと清水くんのシーンが増えた続編、観たい。
今作ではマイキーの首に刻まれた龍の墨を「死んでしまったドラケン」とし、それが消えることでタケミチが運命を変えた!運命が好転した!と表現していますが……でもやっぱり、マイキーが現代の巨悪化した東卍のトップである写真そのものは消えてないんですよね。となるとまだ隣にいるのはドラケンではなく稀咲なのでは……?と思わざるを得ません。続編に繋げる余地は、ある。
改変部分をどう繋げていくかとか、キャスト追加とか、いろんなことはありそうですが、なんとか!お願いします偉い人!



さて。
すみません。最後に自分の話をします。
原作の稀咲を好きな方々にとったら映画の稀咲はどう感じるんだろうということを今日映画を観るまでにずーっと私は考えていて。
そもそも間宮さんご本人も何度もおっしゃってるように背の高さや体格や線の細さにおいても間宮さんは稀咲に似ていないし「ビジュアルの再現度」という面だけを見れば、間宮さんは稀咲じゃない。
キャストが解禁されたときも結構マイナスなコメントが多かったので(あの頃の自分は原作未読だったので原作ファンのうちのどのくらいの層に属する方がマイナスな印象を持たれていたのかは分かってませんでしたが)、不安がなかったと言えば嘘になります。特に自分自身が俳優ファン兼「原作を読んだら稀咲のことを好きになった人」になったので、尚更どきどきしていました。1回目観る前に謎の緊張感があった。
推しのことを俳優として心から信用しています。だからこそ期待と不安があった。
実写化から完全オリジナル脚本まで、ゆるふわ可愛い子ちゃんからヤクザまでいろんな役をやっている間宮さんですが、その解釈にはいつも感心させられています。インタビューやなんやらで彼の思うキャラクター解釈を聞くたびに、そしてその解釈に基づいた演技を観るたびにこの人のファンでよかったと思うのですが、東リベでも私はそう思えました。よかった。
本人も言う通り体格や見た目が似ているわけではないけど、挙動や目線や仕草で稀咲を表現してくれた…と思いました。

原作の稀咲を好きな方々にとって間宮さんの創る「稀咲鉄太」が良きものであったことを、心から願います。


2021.7.11  saki 


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