上弦の月、半目を明けた。
“夏が終わっていく。”
と、誰もが気付いたであろう、
涼やかな風を纏った8末の夕方。
太陽の後を追う
爽やかな青と、
夜が押しやってくる
藍色のグラデーションの空に、
くっきりハッキリと
半円に輝く上弦の月は、
目が明くほどに綺麗だった。
今日は、
クリエイティビティの塊みたいな
あの人に会ったからか、
私の寝ぼけてぼやぼやした
クリエイティビティの扉が
ノックノックされて、
夕方に見た
あの綺麗な上弦の月のように、
いまちょうど半分、
その目を明けかけているような気がしている。