好きを仕事にするために、「好き」を越える
「好きを仕事にする」ために大切なこととは?
私は「好きは仕事にできる」「想いはビジネスになる」と言い続けています。
ただし・・・自分の価値観が整理できていないと、共感や好きという捉え方を間違えて、想わぬ結果になってしまうのをたくさん見てきています。
そんな「好きを仕事にしたい」方に向けて、「好きを越えよう」というメッセージを贈りたいと思います。
「好きを仕事にする」系の本を読んでみた感想
世の中にはたくさんの「好きを仕事にする」というタイトルの本があります。
私はこれまでそういった本を一度も読んだことがなかったのですが、執筆するにあたって、20冊ほどの本を読みました。
読んでみて思ったのは、
自分は、好きを仕事にしているのだな
ということです。
本当にそこで書かれている人達と、同じように自分らしく楽しく仕事ができているなと思い、嬉しいと思ったと同時に「違和感」も湧きました。
これらの本を読んだら、好きを仕事に出来るのだろうか?
正直それはちょっと難しいんじゃないかな…と思うのです。
私はどんな起業家にも、参考にしようと思って起業話を聞いても、あまり収穫はないと伝えています。
もちろん、エネルギーをチャージしたり、テンションを上げたり、自分のことを見直すためのカンフル剤的には、とても良いと思います。
実際に私自身の経験を冷静にふり返ると、個人の経験とは、その人のキャラクターやスキル、経験、環境、そしてタイミングの集大成。
ですから、再現性はないに等しいと感じていますし、真似しても、ほぼうまくいきません。
好きを仕事にすることで、むしろ嫌いになることもある。
私は音楽が好きで、音楽業界で仕事をしていました。
作詞や作曲、編曲やレコーディングなど、いろいろなことをしました。
でも、音楽が好きだからこそ、自分の価値観とは違う音楽の表現や世界観に携わっていることに、ジレンマを感じていました。
自分が好きだと思っていた音楽とは、なんだったのだろう?
自分の価値観と全く違うものであれば、お金をもらって解決されることもあります。
しかし、自分が大切にしたいことだったり、少しの違いが自分に受け入れられないことは、報酬をもらうことさえ微妙な気持ちにさせられました。
後になってわかったことですが、音楽は私にとって「大切なもの」だということ。
好きということ以上に「大切なもの」であるからこそ、そこには、受け入れられない苦しさもあるわけです。
だからこそ、音楽を聞くことの「好き」は自分の中に「大切にしておくもの」でありたいと思い、音楽の仕事にはほぼ携わっていません。
好きは仕事にできるけれど、どの部分を仕事にするかは、ちゃんと考えたほうが良い
私はそんなアドバイスをします。
むしろ、ただ好きというだけで起業なんてしないほうが良いし、自分の好きは趣味で取っておいたほうが良いかもしれない。
だからこそ、好きをもっと深く考え、好きを超えた想いを見つける必要があると思っています。
好きを、超える…とは?
私は、どんな起業家にも「好きは仕事にできる」「想いはビジネスになる」と言い続けてきました。
これは今でもそう思っています。
選ばなければ、どんな仕事もあります。
どんな手段をとっても良いのなら、ビジネスにすることはカンタンです。
でも、好きなことなら、何をしても良いというわけではありません。
むしろ、好きだからその方法は取りたくない、ということもあるはずです。
つまり、好きを越えて考えることが大切なのです。
好きというのは、感情です。
自分の感情について、多くの人がちゃんと向き合えていません。
私たちの感情は起きている間の時間で動き続けているのに、その感情についてちゃんと、学ぶことも受けとめることもあまりできていないことが多いのではないでしょうか。
そして、自分の感情だけではなく、誰かの感情のことも考える。
誰かの「ありがとう」のために
誰かの「うれしい」のために
自分だけではない感情に答えることが
自分のありがとう、うれしいはもっと大きくなります。
その誰かの感情が、どこから湧くのか?ということを考えると、
そこには好きを越えた大切にしている価値観があります。
自分の価値観を大切にしながらも、
それを深め、広げていくと、
価値観が重なり、共通の感情が生まれ、共感に繋がります。
好きを越えると
共感に繋がる
そして、
応援される
もっとたくさんの人が、好きを仕事にするために、「好き」を越えていけるように、私も応援しています!