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ドイツと日本 執刀(案件)を勝ち取るための一言
さて、今回は日常の業務において、こんな状況はないだろうか?
「同僚Aばっかり良い案件が回ってくる」
「上司Bにもっとアピールしたい」
「この案件を他の同僚から勝ち取りたい」
一般的に、日本はあまり自分の強い欲求・要望をぶつけることを美徳とせず、
逆に、ドイツでは自分の考えや希望を伝えることが当然で、むしろ意見交換の場を経て好印象につながることも多い(もちろんプロセスによっては逆効果のことも)
自分は病院で働く勤務医で、
手術(カテーテル治療)を執刀する医者なので、
今回ご紹介する交渉術(言い方)、は医療現場のものになってしまうが、
備忘録も兼ねて書き起こしておく
同僚や直属上司との交渉で使えるフレーズ集(治療手技、手術編)
1. 欲求ストレート派: 「◯◯をもっとやりたいです」
これはシンプルで、意外と好印象なのは日本でもドイツでも。
不満を溜め込みやすい人は特に、自分がネガティブになってしまう前に、さっと思いを伝えるのが、良い関係とその後の結果につながりうる。
2. お恵みください派: 「来週は手術がたくさん予定されているし、この症例自分が担当したいです」
これは、上司に対してゴマスリして尻尾を振って、エサをください戦法。上司のキャラクターによっては非常に有効な手段の一方で、個人的にはちょっと弱いと感じる。
3. 問題解決志向で相談派: 「同僚の▲▲が最近多くやっているけど、自分が担当できない理由はどこにあるんでしょうか?自分に問題があるのであれば改善するので教えてください。」
これは、若干ネガティブに陥ってた自分がたまに使っていた方法(笑)。ただし、ネガティブで終わらず、どうやったらもっと執刀させてもらえるのか(良い案件がもらえるのか)自分の改善点を求めていく点で、ポジティブな印象を与えつつ、思い違いやわだかまりなどを解くチャンスが生まれやすい。
4. こっそり恩を着せてポイ活派: 「おけおけ、□□(雑用系)は俺がやっておくよ」
実は有効な事前活動。何か雑用系をやるときには、無言で先回りして終わらせておくのも好印象なのだが、時にはあえて口に出すと、相手に無意識のうちに「貸し」を作れるらしい。どこかの本で読んで学んだ方法。結構使える。
同僚や直属上司と治療・手術の最中に使えるアピールフレーズ集
1. 自分準備できてるぞアピール作戦: 「(治療中)僕はこう思う。〜したらどうだろう?」「今はこう考えてこうやったの?」
これはかなり有効。上司の考えをトレースして、それをあえて口に出す。例えば質問形式でもよいし、確認形式でもよき。これをすると、上司を持ち上げつつ、自分が準備ができているアピールになり、チャンスがまわってきやすくなる。
2. ゴマスリ作戦: 「(治療中、うまく行った時)最高じゃん!さすがだね、マスターだね〜!どうやったの?Tips教えて!」
これもかなり使える。褒められて嬉しいのは人類共通で、ドイツ人も日本人も、老若男女一緒。褒めて木に登ってもらい、1番のフレーズも併用しつつ、どんどんアピールしよう。
3. 感謝を伝える: 「ありがとう!楽しかった!」「治療うまくいったね!◯◯のおかげだよ!」「◯◯がいなかったら無理だったな」
「ありがとう」は、世界共通の最高の言葉。感謝の気持ちを笑顔と言葉と態度で、全力で伝えよう。きっと次のチャンスもすぐにまわってくる。
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