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地域ライター3年目で見えてきた読者に喜んでもらえる記事を書くポイントと取材時に意識していること

今回は地域の記事を書き続けて3年経つwebライターが、記事を書くときに気をつけていることや取材する際のポイントなどを紹介していきます。

記事は日常会話と一緒

記事は会話と一緒だと言っても過言ではない。

読者になにを伝えたいのかがはっきりわかるような記事を書くのが1番大事だと思います。

例えばですが
言いたいことをばーっという人とかいるじゃないですか?
そのときに途中で会話が変わったりしたら聞き手は混乱しますし、結局何を言いたかったんだろうこの人は。と思われてしまうことがほとんど。

それは記事も一緒なので、1記事につき扱うテーマは1つ。

同じカテゴリのものであれば、2つまでなら紹介してもなんとか大丈夫。

たとえば今話題のキャベツについての記事なら

2000文字の記事を書くとして

冒頭200文字
インタビュー800文字
キャベツについて800文字
キャベツ以外の野菜について200文字

などはOK。

伝える順番も相手に伝わりやすいように整理する。そうじゃないと読者が何を伝えたいのかが理解できず、つまらない、読みづらい、ストレスになるということに繋がると感じています。

しかし中には

せっかく記事になるんだからあれもこれも載せて欲しい!という方もなかにはいるかもしれない。

その際は、ライター自身が1番読者が知りたいだろうなと思うことを勝手にピックアップして執筆するか、取材先の人に1つだけ伝えられるとしたら何を伝えたいかを選んでもらっています。

他にも伝えたいことがある場合は別記事にて書いています。

最優先は読者

地域の情報を書くにあたって、基本的に読者最優先はゆるがないもの。

読者に喜んでもらった先に取材先の方々の喜びや結果があるので、読者をないがしろにして取材先の方が満足するだけのような記事は書かないほうがいいです。

※ただ、大手のメディアさんなどは従業員の方々の生活がかかっていたりするので、そうではない場合ももちろんあります。自分が間違っていて、むしろそっちが正常な考えだとも思います。

自分の思い、取材先の思いを伝えるために必要なこと

読者に伝える。これも会話と一緒。

自分の話を真剣に相手に聞いてもらいたい時

・伝えたいことに近い話題を自然に出して、相手を誘導してから話を始める
・冒頭をしっかり話して、手振りや声のトーンを自分が1番伝えたいことのタイミングで変える
・相手が会話の途中で飽きないようにユーモアを挟む
・自慢話のときなどは相手が不快になる可能性もあるのでオチを用意しておく

など会話の中で意識する人は多いと思います。

記事もまったく同じで、伝えたいこと、聞いたこと、感じたことだけをそのまま記事にしても人の心には刺さらず、当然読者の記憶にも残りません。

読者に読んでもらう。その上で伝えたいことをしっかり伝える。

そのために嘘や話を盛るような表現を使うのではなく、記事の魅せ方を工夫して自分の伝えたいことを輝かせる必要があります。

それがライターの腕の見せ所なんじゃないかと個人的に思います。


・長い文章の時は間にユーモアを挟んで飽きさせない
・画像を等間隔で配置しつづけない(繰り返しは飽きの要素があるため)
・ふざける時と真剣な時のメリハリをつける(ずっとふざけていると信頼性が薄れる。メリハリをつけることで伝えたいことが相手の心に刻まれる)
・本当に伝えたいことは多めの文章量を使用するなど、記事内のエピソードごとにメリハリをつける
・ストーリーテリングを意識する

※ストーリーテリングとは?
自分の主張に説得力を持たせたり、情報やメッセージを聞き手に印象づけたりする目的で、体験談やエピソード、既存の物語などの「ストーリー」を利用して伝える手法です

また読者が記事にツッコミを入れたり、共感できたり、想像をすることができるような余地を必ず残す。

つまり伝えたいことが100%全部伝わってしまうような記事を書かないこと。

80〜90%理解するからこそ、残りの10%〜20%を知りたいという欲求がでて読者の行動、体験に繋がるためです。

これによって地域の活性化にも繋がり、読者の満足感や取材先に喜んでもらうことにもなると信じてます。

このような書き方は、読者がただ受動的に情報を受け取るのではなく、能動的に記事と関わることを促し、読者とのコミュニケーションの深さを増す働きがあるので、ライターに固定のファンが増えることに繋がります。

「この人が書いた記事だから読みたいんだ!」

という方が増えてくると、地域の課題である

「目立たないものはなにをしても目立たずに終わってしまう」

という問題を解決することになります。

また、そのような記事は地元の魅力を「体験」するような感覚を与えます。これはマーケティングにおいて重要なブランド体験の提供に相当するんじゃないかと思っています。

取材のポイント

取材という短い時間の中で、いかに相手に心を開いてもらえるかが大事です。

それができないと、相手が緊張したまま耳障りのいい上辺の話だけをしてしまい、本質や本音が聞き出せないまま終わってしまう可能性が考えられます。

私は相手をリードしながらも基本は聞き手に回るという立ち位置を意識しています。

だからといって完全に聞き手に回るのではなく、相手の話から先読みして理解し、相手に確認しながら質問をする。

〜って〜だと思うんですけど、実際どうなんですか?

こういった質問の仕方によって

「このひとは話がわかるひとだな。話が通じる人だな」

と思ってもらえ、距離が近づきやすく、本音で話してくれるようになります。

なので一般的なビジネスやマーケティングの知識はほぼ必須項目になると思います。

そして可能であれば相手の心がほぐれて来たなというタイミングで相手の懐に一か八か飛び込む

例:いや、なんでだよ!などのタメ口ツッコミ
  見積もりは足元見て出しますね!などの絶妙にブラックな冗談

などなど

※当然相手の性格やタイミングを見極め、失敗した時のフォローも同時に想像しながら

リスクはありますが、それによって思わぬ楽しい話に出会えることもあるので、自分はチャンスがあればやっています。

またそれと同時に、相手に共感することも大事です。しかし

・そうですよね
・なるほど
・自分もそう思います
・そうなんですね

などの浅い共感だけだと相手は不快になります。
この人ほんとに話きいてる?理解してる?このレベル感の人にもう話すことなんてないや。

となってしまう(経営者の方などは特にこれが顕著に出る)ので、

確かにそうですね!それによって〜に繋がるってことですもんね!

というような形で共感+話を先読みして相手に返すことで信用を短い時間で得ることができるんじゃないかなとこれまでの経験で勝手に思っています。

地域の人たちとの繋がり、信頼関係を築くことが1番大事

3年間やってきて思ったのは、ビジネスライクな関係ではとてもじゃないけどやっていけねぇぜ。ということ。

もっと気軽に。友人ではないのかもしれないけど、この人ともっと話していたいと思ってもらえるような関係を築くのが、遠回りに見えて将来的に実は1番合理的だなと感じています。

だからこそ他にはない差別化された記事ができて、それが読者との信頼関係を築くことに繋がり、町全体の力が底上げされてくるんじゃないかなと思います。

ぶっちゃけ今の地域過疎化的な問題って、1回跳ね上がればどうにかなるって問題じゃない。町とか市とかの垣根を超えて、人同士が盛り上がらないとどうにもこうにもならんです。そのためには元々持っている魅力を少しずつ底上げして、それを継続していかないといけない。

だからこそ自分がやっていることは小さいことかもしれないけども、確実になにを変えることはできてるんじゃないかなと思います。

どう?地域のWebライター。魅力的じゃない?ワクワクしない?みんなもやろうぜ。

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