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【MLBトレード】アンソニー・バスらのTOR入り、グロシャンズのMIA入り

 TORがMIAからアンソニー・バス(残り1年半)とザック・ポップ(残り4年半)を獲得しました。MIAはジョーダン・グロシャンズ(残り6年)を獲得。

〇ファーストインプレッション

 最初はグロシャンズを安売りしたなと思いましたが、一方でトッププロスペクト1人に複数のリリーバーという構図を見て、CLEがフランシスコ・メヒアを放出し、ブラッド・ハンドとアダム・シンバーを獲得したトレードを思い出しました。保有年数とリリーバーとしてのスペックを考慮すると、案外均衡しているかもしれないと感じました。

〇TORサイド

 リリーフは頭数はそこそこいるものの、チーム全体ではパフォーマンスが低く、特にリチャーズとソーントンに結構な登板機会を与えているのはコンテンダーの立場では辛いところでした。バスはMLBキャリアハイの成績を残していますし、2022年も3Mの格安オプションがあります。また、ザック・ポップも平均97mphで押す投球を武器にxERA3.01と内容はエリートクラス一歩手前に見えます。何よりもFAまで4年以上あり、今後数年に渡ってコンテンドするうえで重要な役割を果たす公算は小さくないと思います。

 2021年デッドラインでは、ベリオスのトレードでグロシャンズを守ったというのが大方の見方だったと記憶しているので、今回のトレードで放出するのはもったいないと感じるのも理解できます。一方、今季のグロシャンズはAAAで不調だったのでトレード市場での価値が一気に落ちていたのかもしれません。これ以上価値が下がらないうちにトレードバイトに使うというのも悪くない選択ではないでしょうか。

〇MIAサイド

 引き続き再建の立場でトレード市場に臨みました。グロシャンズは2022年シーズンにAAAでOPS.600台と期待に反したパフォーマンスですし、途中でBAのTOP100からも外れているので、かなりリスクが高いと思います。先に挙げた例でフランシスコ・メヒアはトッププロスペクトの立場を維持したうえでトレードされましたが、グロシャンズは相当バリューが下がっていると思います。ポップというサービスタイムの短いリリーバーを出して、本トレードの成否が1人の元プロスペクトに掛かっているという形は歪な印象です。

〇総評

 リリーバー対トッププロスペクトなので後者を受け取ったチームが得したように見えますが、上記のメヒアの例だけでなく、ニック・アンダーソンとヘスス・サンチェスのトレードも前者がコンテンドに一定の貢献を果たした一方、後者はMLBで苦しんでいます。プロスペクトを過大評価したトレードではないか?というのが現状の感覚です。

※画像がMLB公式


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