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【MLBトレード】ジャック・フラハティのBAL入り
BALがSTLからジャック・フラハティ(残り半年)を獲得しました。STLはシーザー・プリエト(残り6年)、ドリュー・ロム(残り6年)、ザック・ショウォルター(残り6年)を獲得。
We have acquired INF César Prieto, LHP Drew Rom and RHP Zack Showalter from the Orioles in exchange for RHP Jack Flaherty. #STLCards pic.twitter.com/IM7f0FbBx9
— St. Louis Cardinals (@Cardinals) August 1, 2023
〇ファーストインプレッション
BALがついに先発ローテを獲得。トレードデッドラインギリギリで課題のローテ投手獲得に成功し、優勝争いに弾みがつきました。STLはレンタルでプリエトを獲得できたのが大きいと思います。
〇BALサイド
強力な打線と盤石のリリーフ陣で強豪そろいのア・リーグ東地区で首位を走るBALですが、唯一先発投手陣のみ足を引っ張る形になっていました。ジャック・フラハティは4年前ほどの支配力はないものの、今季は久々に規定投球回に届くペースでしっかりローテを守っています。また、先発投手を補強すると、外れる投手は先発ローテ5番手なので先発投手陣全体のWARの引き上げ幅はフラハティの実力以上に大きなものになりそうです。
放出したプロスペクトのうち、プリエトはソリッドな成績を残しているのでやや惜しいという印象です。もっとも、ポジションが二遊間でガナ―・ヘンダーソンやジャクソン・ホリデーらと重なります。使いどころがなかったと思うので、トレードバイトとしたタイミングは適切だったと思います。
〇STLサイド
レンタル先発投手の放出で大きな成果を得ました。プリエトは亡命してBALに入団して以降、2年目にして現在好スタッツを残しています。アプローチに優れ、コンタクト率90%以上と空振りしない打撃が特徴です。キューバ人打者はモンカダやルイス・ロバートのように当初から高評価のプロスペクトがいる半面、スタッツに比して評価が低い選手も少なくない印象です。プリエトもアロザレナやヤンディ・ディアスのように後々高評価を与えられるようなパフォーマンスを見せていると思います。
ロムは90mph台前半のカット気味のファストボール、ツーシームに加え、80mph台前半のスライダー、スプリッターを持つサウスポーです。AAAでERA5.34は悪いものの、リーグ平均が5点台前半なので平均程度には抑えている投手です。ある程度フロアーは高そうでロングリリーバーくらいにはなりそうです。ザック・ショウォルターはファストボールが武器の19歳。シーリングは高いようですが、非常にリスクが高いとのこと。トレード3番手としては悪くないでしょう。
〇総評
BALは首位ながらローテがイマイチだったところ、フラハティ獲得である程度改善できました。フラハティ1人でローテの質がリーグ上位になるとは思えませんが、強力な打線と盤石なリリーフを考慮すれば、十分な布陣でしょう。STLはレンタル投手で想定以上の見返りです。個人的にプリエトはこれからTOP100に顔を見せると予想します。フロアーの高いロムとロマン枠のショウォルターの組み合わせも好みです。モンゴメリーの放出よりも大きな成果と得たと思います。