見出し画像

【Netflix】アイ・アム・ア・キラー ~殺人鬼の独白~ シーズン4 第2話 母の愛


シーズン4第2話は女性の受刑者だ。
女性受刑者の場合、番組の冒頭で女性殺人犯は全体の約1割と説明される。
またこのシリーズでは保険金殺人や後妻業、毒殺犯の女性は今のところ出てきてない。
今回のケースは銃殺、以前は元米兵の女性が素手で絞め殺した回もあった。

今回の主役であるジェマ・ドナヒューは夫を殺害し10年の懲役刑となった。
殺人を犯して10年は短いと思うが、このケースでは正当防衛が認められていれば無罪になる可能性もあった。
というのも彼女の夫はDVにより裁判所から接近禁止命令が出されており、それを破って彼女の前に現れたことで事件が起こったからである。
彼女の供述によれば夫と揉み合いになり銃弾が夫に当たったという。
彼女は一度は通報するものの思い直し、しばらくして帰宅した同居の母親に間違いだったと電話で答えさせた。
警察は人をよこすと言ったが結局誰も来ず、これが彼女たちに隠蔽工作に走らせる結果になってしまった。
もし警察が来ていれば母親が身代わりになるつもりであったという。
遺体は広い農場地域の一角に埋めたのだが、それを知っている者に匿名の通報をされ逮捕に至った。
この隠蔽工作がなければ無罪の可能性もあった。

しかし彼女の供述と遺体の銃痕は一致しない。
遺体には4発撃ち込まれており、殺意があったと感じた。
それでも正当防衛を主張し刑期を短くしよういう意図が感じられた。
女性受刑者の場合、多くは酌量の余地が大きい。
以前の回でもそうだったが、同情を誘って刑期を減らそうとするしたたかさのようなものを感じずにはいられない。

さて、サブタイトルにある母の愛について。
彼女は13歳のときに性的被害に遭い、母親が彼女を守るため友達も作らせないよう厳しく管理するようになってしまったという。
このような過保護は成長によろしくないのは間違いない。
しかしながら殺害された夫との出会いは、ジェマが刑務所から出てきた、のちの夫に住所を貸したことがきっかけだ。
まずは刑務所から出てきた人間と関わるのが間違っているし、母親はなぜこの交友関係に気付けなかったのか。
元受刑者支援の気持ちがあって住所を貸したとしても、DV男と恋愛関係になってしまうのも残念だ。
シーズン3に出てくる女性受刑者も出会う男全てDVみたいなのもあった。
ジェマも4発撃ち込む前にDV男と付き合ってさえいなければこんなことにはならなかったに違いない。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?