どうする海子？(5)間接……

海子が家からずっと体の下の方の口に当てていたマスク　おかしな処にマスクを当てて外出しているっていう　マスクのあたる違和感と　恥ずかしい事をしている意識のせいで　自分の恥じらいが色々染みこんでいるマスク　うぇーと思いつつも迷う暇も与えず　男は席を立ってしまった　条件反射みたく海子はマスクを……　口に掛けた……
男はありがとうとニコニコ笑顔で手を差し出してくる　おかしな性癖の癖にやけに爽やかで　そのくせ強引というか押し方がうますぎて困る
海子は押しに弱い　まして気持ちをある程度読んでうまく押してくれるのには本当に弱かった
海子は会う気になっている時点で　ある程度はなりゆきは了解はしていたけど　この流れは正直どうなるのか想像できなかった　良いように翻弄されてる
「どう？　そっちのマスク？」
「！？」
「こっちのマスク　良い匂いしてる」
海子は返しに困った
「間接キス(笑)　そっちはセルフ間接……」
海子は真っ赤になって体温と呼気が暖かくなる
乾いていた海子の痕跡が温められ湿って蘇ってくる……
どうする海子？(続く)