K-1新体制に望むこと
先日、K-1の新体制についてどちらかというと否定的な意見を述べました。
最近のK-1の動向を追っていると、アドバイザーに就任した石井館長が結構前面に出てきているなという印象を受けます。
逆にカルロスは何をやっているのかという想いもありますが、石井館長のカリスマ性は健在です。
私は石井館長がアドバイザーになったとはいえ、そこまでK-1にはかかわらないと思っていました。
それがK-1アワードでは乾杯の挨拶をしたり、対戦カードの発表会見も同席しコメントする、K-1のルールに関しても自らの見解を述べるなどもはや現在のK-1の中で最も影響力があるのではないかという状況です。
元々カルロス体制になり、中村Pまでの新生K-1ではない、かつてのK-1を戻すという方針には反対でした。
というのも、現在の格闘技界の状況と新生K-1の状況では確実に中途半端になると思ったからです。
現に昨年K-1誕生30周年を記念して行われた無差別級トーナメントは正直微妙な試合、選手が多く、かつてのK-1を思い起こさせるには不十分な内容でした。
そこに来て石井館長のアドバイザー就任だったのでたまに姿を現してちょっとコメントをもらう程度のものと思っており、中途半端な関わりになるだろうなと予想していました。
しかし、アドバイザー就任後の石井館長の動きを見ると思ったよりK-1に関わってくれるのが見えます。
そうなると話が変わってきており、世界のK-1をもう一度作り直す構想に期待したくなります。
世界のK-1を目指すとなると旧K-1の復活という言葉が浮かびますが、私はあえてK-1の続きを見たいという言葉でこれからのK-1への期待を表したいです。
これは旧K-1、新生K-1を分断するものではありません。
旧K-1、新生K-1もK-1の歴史の一部であるという考え方です。
また、K-1としての歴史をこれからに繋げるために一つやってもらいたいことがあります。
それは、K-1ファイターの殿堂を作ることです。
これまでK-1で実績を残した選手を殿堂入りさせることで今後のK-1も過去からのつながったストーリーとして見ることができると考えています。
殿堂入りの資格は旧K-1、新生K-1のファイターは問いません。
また、殿堂入りの資格は引退した選手のみなので武尊は現時点では対象ではありません。
この殿堂入りを作ると確実にアーネスト・ホーストやピーター・アーツなどは入ってくると思います。
これにより、今見ているK-1があの頃のK-1の続きであると見れるようになります。
今までの新生K-1のプロデューサーですと、ホーストやアーツ、あるいはジェロム・レ・バンナといった往年の名選手に殿堂入りですと言ったところで「なんだそれ、誰だお前」となっていたと思いますが、石井館長が言えば喜んで受け入れてくれるでしょう。
また、殿堂入りに関してはファンからの見え方だけでなく、かつてのK-1ファイターのためを考えたものでもあります。
私の記憶が正しければ、旧K-1で綺麗に引退できた選手は、ホースト、ベルナルド、武蔵、武田幸三、そして魔裟斗の5名しかいません。
かつてのK-1の功労者はたくさんいると思いますが、K-1の中でしっかりした引退の場がなく、死に場所を失ってしまった選手がたくさんいたのではないかと思います。
そういった選手のためにも殿堂入り制度は良いと思っています。
そしてもし殿堂入りができたあかつきには殿堂入り第一号はアンディ・フグにしてほしいと個人的には考えています。