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だってしょうがないじゃない

我家は己基準で言わせてもらうと、とても不便な場所にある。

コンビニ、スーパーまで徒歩10分、
最寄り駅まで20分
ホームに降りて電車に待つ事を考えたら
+5分はゆとりを持っていたい。

子供の頃から歩くのは好きではない。

自転車で行けばいいじゃないか。
私は職業上、大きく重たいスーツケースと一緒の為、歩くしかない。

片手で運転しつつ、もう片方の手でスーツケースを引っ張りながら自転車に乗る事も考えた。

駅に行くには小さな丘を越えなければならない。
無茶がすぎる。

「タクシーで行けば良いじゃん。」と他人事の夫

そして私は心の中で叫ぶんです。

タクシーなんて呼ばないと乗れない
一方通行の多いこの街で
駅着くまで何分かかるんじゃい千円超えるぞワレ
はむーっ

所詮、車を自転車のように扱ってる人には一生わかるまい。
ど田舎でもなくこの中途半端な不便さがどれだけ私の心をギスギスさせているかを。

そのうち慣れるかな、慣れません。
諦めるしかないんです。

使わないと判断されたのか、夫に自転車を売られ手元にはもうない。

そもそも私の自転車ではないから文句も言えない。

歩きましょ。

禁煙していたのだが夫の協力、慰めさえなく、
年齢と金銭の関係で子作りを渋々諦めざるを得なかった私は、人生計画をたてていなかった後悔と、報われずやるせなさから、電子タバコで喫煙者として復活したと同時に身体に馴染んだダークサイドの日々が始まった。

最悪なのは家にいる時、煙草のストックがなくなる事。

我慢すればいい。
これまで色んな我慢をして縛ってきたから
我慢はもうしたくないスタンスにしてるけど、
往復約20分間 歩いてコンビニへ煙草を買いに行かないといけないなんて。はむーっ

そこで登場するのが お犬さまだ。

結婚する前から夫が飼っている犬
先住犬  私のパイセンになる。

庭があるから、散歩にはそんな行かなくていいと聞いていたが、
その庭でドッグランのように遊んでる姿は
1度も見たことがない。
彼にとって庭は遊び場ではなくトイレだ。

暑い時期は無理だが、パイセンに煙草を買いに行くのを付き合ってもらう。

マンションの決まりで玄関出たらエントランスまで犬を抱っこして連れてかないといけない。

掟に従い連れ出すのだが、犬というのは
抱っこしたら落ちないように、自らしがみついたりしない事に驚いた。

身を任せきりじゃないか。

どんだけ人任せなんだよ。

猫しか飼った事のない私は、四六時中ベッタリくっついてきて、構って構って無限に撫でて要求
程よい距離感を保ってくれない
人間なしでは生きていけなそうでお金のかかる犬を卑下しイラつく事が多々ある。


そんな事言いながらも、可愛がっている。

そんな我家の犬は、人間好きだが同族の犬が苦手らしい。

私としては、見知らぬ土地に来たし、お話しする知合いが欲しい願望はあった。

きっと犬も犬と会うのが嬉しいんじゃないの?
お友達作った方が楽しいよ?

我家の犬にしてみりゃ、そんなのやめてくれ
余計な事するな なのでしょう。

河川敷はわりかし近くにあるので、少し長めの散歩コースにいれてある。

春先は最高だ 色んな草花たちがあちこち出てきて春を彩っている。

河川敷に生えている花たちは、行った時はピンクだったのに、次行く時は紫になっていたり、
行くたびに色を変え、形を変えて楽しませてくれる。

そこに喜びを感じるようになった事を、仕事現場で話すと、こう言われた。

「 老化 」

草花を愛でるようになるらしい。
確かにおじいさんがお花を撮ってるのをよく目にしていた。

それが老化だと小馬鹿にされてもどうでも良い
私自身が心地よいのだから。
笑って誤魔化すいつものパターン

タンポポが一面に広がった光景も美しく可愛い

お花畑にいて日差しが丁度良くお犬さまに当たって、嬉しそうにみえる。
そうそう その感じ
申し訳ないが 愛犬が天国に召されたらこんな感じなのかと一瞬よぎってしまった。

四季を五感で感じながら自然と触れ合えるこの場所は、私のトゲトゲした心を穏やかにし、
本来の姿であろう私 
そんな優しい時間の中に幸せを感じる。
ニュートラルに戻してくれる癒しスタンドなのだ。

早起き、ウォーキング、ランニングもしない。
1人だと絶対に訪れない場所

それもこれも 手間暇かかる お犬さまのおかげ

これから先 嫌な事をしなければならない時、
嫌々よりもなるべく楽しく 
ダークサイドに戻らぬよう、
自分優先ご機嫌をとりながら
心地よくなる事に変換して 
ベストで新しい発見挑戦を積み重ね
欲張っていきたい。

て言うけどさ、どうやってだよ。
と斜に構えて気怠い私がいる。
そうね、考えてメモって忘れないよういつかnoteに綴るわ。

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