RETURN
ついに… マイケミが帰ってくる!
彼等ならいつかは必ず再結成すると確信があった。もちろん待ち望んでいたけれど、まだ早いかな? とか、焦らなくてもいいからメンバー含め皆が納得した状況で帰ってきてくれること願っていた。
何度か再結成の噂や望む声もあったけど、ソロでの活動もあり、しばらくは無いだろうと思っていた。
でも実際こうして発表されるとこんなに嬉しいものなんだなぁ と感じている。
発表後、Twitterで世界のトレンド1位になったり、ここ日本でも “マイケミ復活” がトレンド入りしているのを見て、世界中がマイケミを覚えていた!復活に沸いている!というのを感じ目頭が熱くなった。
それにその発表があったのがハロウィンだったこと、なによりライヴが行われるのが12/20 L.A ギリギリ2019年!
そう、4thアルバム『DANGER DAYS』の舞台となっている“California 2019” なわけで! そういうとこ、にくいね!
マイケミ、MCRこと My Chemical Romance は自分にとって最も好きなバンドであると言える。
最初の出会いは高校時代、友達に借りたMTV的な洋楽のMVを録ったビデオ(まだVHSだった)
その中に入っていた『I'm Not Okay(I Promise) 』(最初のVer.)を観たときだ。
凄く印象に残って、気になったのを覚えている。
その後実際に夢中になるのは彼等の代表作であり、00年代に残る名盤でもある3rdアルバム『THE BLACK PARADE』が出たタイミングでのこと。
当時東京に住んでいて、よく行っていた大型のCDショップでも大きく取り上げられていたこともあり、手に取ることは必然的だった。
MCRは自分にとって、あるいは00年代のロックシーンにおいて、ヒーロー的な存在だと思う。当時はエモと呼ばれるジャンルが流行っていて、MCRもそれにカテゴライズされていたりした(人によって違うだろうし、ジャンルそのものが曖昧だろうけど)
その代表的な存在でもあったが故に、エモに批判的な人達からは格好の的になっていた。“死”をテーマにしたアルバムだったことで余計に誤解されやすかったが、決して死を助長する内容の作品ではないし、死に向き合うことでより生について考えさせられるものだった。
そして日本では一夜限りの『THE BLACK PARADE』を再現した武道館公演(2007.5.29)で初めてライヴを観ることになる。その直前にはミュージックステーションにも出演したことで注目度も高まっていたと思う。ライヴの2日前、初めて武道館に行く不安から、最寄りから九段下に向かい時間とルート確認を含めた会場の下見に行ったりもした。とにかく楽しみだったのだ。
アルバム完全再現ということもあり、衣装からセットまでその世界観を存分に堪能出来るステージ、そしてパフォーマンスに圧倒された。
二部では2nd『スウィート・リベンジ』からの楽曲が披露され、それまでとは違ったテンション、盛り上がりをみせた。
The Ghost Of Youのときは携帯電話やライターの灯りが揺れる客席の光景がとても美しかった。ラストはもちろんHelenaで「so long and goodnight」の大合唱で幕を閉じた。
その日は全体をちゃんと観たいと思い、スタンド席だったのだが、1階最前の端というステージサイド。
スタンドでは一番ステージに近かったのでとても良かったが、上からアリーナを見て「あっちも楽しそうだなぁ‥」と少し羨ましくも思い、次の機会はアリーナにしようと決めた。
2009年映画「ウォッチメン」(ザック・スナイダー監督)の主題歌Desolation Row(ボブ・ディランのカヴァー)を担当、もちろん劇場に行きエンドロールで流れたのを聴き(ライヴ会場の様に…とはいかず座席で心の中で)興奮した。作品も面白いのでオススメ。(来年ドラマ版が新たにスタートするらしいじゃん、それも楽しみ)
次の来日となったのが2009年のサマーソニック。10周年の記念回ということで初の3日間開催、そのヘッドライナーとしてだった。
ブラパレでの成功、武道館での実績もあっての抜擢だったが発表されたときはもう大興奮だった。
その頃はアルバム制作の時期で、サマソニには間に合わせたいとメンバーも語っていた。それにその年MCRがライヴをするのはサマソニだけということもあってそれが観られるというのも嬉しかった。
実際は「サマソニ直前にアメリカでライヴを行ってそこで新曲も披露してます!今日も演ってくれるでしょう」というのをステージ前のMCで聞き(えっ、そうなの‥)となったのだが。
その日は前に行くぞ!と意気込み開場前から並んだ。その甲斐あって早い段階で最前には行けて、最終的にトリ前のときにはセンター(中央が通路なので角)という最高の位置に落ち着いた。
このときには既に自分の中でMCRが一番好きなバンドになっていたし、目の前を遮るものが何もなくステージが見える景色というのも初めての経験だった。
武道館のときはマイキー(Ba.)がハネムーンの為休んでいたので5人揃ったMCRを見るのもこのときが最初だったこともあって、全員の名前を叫んだ記憶がある。
興奮しすぎていて、1曲目のThis Is How I Disappear イントロで“GO!”と叫ぶところを忘れてしまったのをずっと後悔してる。
結局アルバムの完成は間に合わなかったものの、新曲3曲を披露してくれた。
その時点でのグレイテストヒッツ的な内容に加えて、来る新作への期待も高まる、最高のライヴだった。
その後中々アルバムの完成、リリースがアナウンスされなかった。
当時行われた試聴会のrockin'on(日本からは唯一だった)のレポートを読んで、Trans-Am (後のBulletproof Heart)がとにかく凄いということ、サマソニでも披露したDeath Before Disco(後のParty Poison)には日本語が入っていて、デモの時点では氷室京介の奥さんの声だった話とか、毎日の様に読みながら想像して楽しみにしていた。
結局そのアルバムの制作は一旦白紙になる。
そのときは期待から一転不安としてのどうなるんだ…という気持ちだった。
しかし2010年に4thアルバム「デンジャー・デイズ」はリリースされた。その制作途中ボブ(Dr.)が脱退があったのは残念だったけれど、素晴らしい作品になった。
リード曲となった「 Na Na Na」この曲が生まれたことでアルバム制作が一気に変わったみたいなことを何かで読んだ気がする。そのキャッチーさからテレビでBGMとして使われることも多いので耳にしたことがある人もいるかもしれない。
この曲だけに留まらず、ブラパレのモノクロな衣装や雰囲気とは一変して、カラフルなMCRがとても新鮮だった。
もちろんジャパンツアーも行われた。
ワールドツアーのスタートが日本だった。自分は今でこそTwitterをやっているが当時はまだ掲示板を眺めることで情報もしくは感想なんかを目にしていた。ツアー中なのに全然賑わっていなかったんだよなぁ なつかしい笑
他会場の感想でPlanetary (Go!)がヤバい!盛り上がるってのを見て、半信半疑だったが実際めっちゃ楽しかったなぁ。
自分は日本ではファイナルの横浜アリーナ2Daysに参加した。
初日は微熱が治まらないまま参加し番号も割と良かった為アリーナ3、4列目に行けたけど大丈夫かな‥と思った。いっぱい汗をかいたおかげか終わったあとはそれまでの不調が嘘の様にスッキリ、最高の気分だった。
2日目はスタンド席だった。ライヴ中ジェラルド(Vo.)がMC「今日は三池崇史が来ているんだ」と言っていたのだが、その三池監督が数列前に居たのを終演後気づいた。
武道館やサマソニのヘッドライナー経験もあるし土日の横アリは流石に埋まってほしかったが客入りはあんまり(スカスカと言われてたけど…)だったのが残念だった。
このときの公演がまさか日本で最後の公演になるとは思ってもいなかった。
他会場や前日と違ってこの日はHelenaがアンコールラストの曲だったのは、またね的な意味だったのかもしれないけど後になってみればHelenaで本当に良かった‥
その来日から一ヶ月ほど経ったとき、東日本大震災が起きた。彼等は日本の為に #SINGItForJapan と題した曲(シングル SINGをアレンジした)をリリースし、その収益の寄付を発表、世界中から集められたメッセージを使用したMVも制作された。
当時『皆も知ってるとおり、僕たちは日本に特別なリスペクトがある』といったコメントがあったことを覚えている。世界中のファンもそれを知っているからそこそれに参加してくれたと思う。
もちろんそういったことをしてくれたバンドやアーティストは彼等だけではないけれど、自分が大好きなバンドが、こういったことをしてくれるということがとても嬉しかったし誇らしく感じた出来事だった。
2012年10月からは「Conventional Weapons」を5ヶ月連続で配信リリースした。これは先程書いた本来4thアルバムになる(入る)予定だった曲たち10曲を2曲ずつ毎月発表したものだった。
これは嬉しかった。曲名だけは知っていた曲やサマソニでは歌われたけど「デンジャー・デイズ」には入らなかった曲などが聴けるとあってその期間は毎日の様に聴き、次のリリースを指折り数えて待っていた。
特にNumber Five 収録の Surrender The Night がお気に入りだ。MCRの曲で1番聴いているのがこの曲(デジタルリリースなのでいつでも手元にあるから聴きがち)
こんな曲が埋もれていたのか!とMCR熱が高まっていた。
そんなリリースが終わった翌月、突然解散が発表された。
仕事の休暇中に見たメールマガジンで最初に知ったときは言葉を失った。
ショックだったが、理解できる気持ちもあった。「THE BLACK PARADE」という彼等すら想像しないほど大きくなった作品、そのイメージを払拭することやそれに対するプレッシャーなどに苦しめられていることは伝わっていたから。
それだけブラパレが名盤ということでもあるのだけれど。
バンドが再結成し往年のファンが喜ぶ。
そんな他人事だと思っていた様な経験をいつかは自分がしたいなと思った。何年か、十何年か先でも。
解散から1年後には初のベストアルバム「May Death Never Stop You The Greatest Hits 2001-2013」が、
2016年にはブラパレ10年を記念した「The Black Parade/Living With Ghosts」が、リリースされた。
この様に解散後もリリースがあったことで、それほど寂しさは感じずに済んでいた気はする。
そして今回 RETURN の発表はあったけれどそれから先はどうなるのだろうか‥
単発ではないだろうし、アルバム制作に入る(もしくは入っている)のか、ツアーもあるのか、あれば必ず来日してくれるハズ… などとどうしても考えてしまうのだけれど、そこは焦らず待つことにしよう… そう思っていた矢先
なんと、DOWNLOAD JAPAN2020 のヘッドライナーとしての来日が決定!!
こんなに続けて嬉しいニュースがあっていいのか!?
今回も出来ることなら最前に行きたい‥ そう思いVIP席(30,000円)を購入した。(前回のフロアマップを見たら一般エリアとは前後で完全に分けられていた)
前回通りなら2ステージ制で最前列⇄最後列を繰り返すことになるのだが、個人的にはそれによって危惧していることがある。同時に EVANESCENCE の出演も決定しているからだ。自分が初めてライヴに行ったバンドでもある。タイムテーブルが出るまでは何とも言えないが同じステージであることを祈る。大好きなバンドが2組(それ以外も観たいけど)もいるなんて幸せ~ 楽しみ!!
MCRはライヴが下手っていうイメージは強いのかな。確かに上手いとは言えない‥と自分も思う。
そのあたりは今回どうかな、ブランクと考えるかソロ活動で得たものを魅せてくれるのか‥ その辺も楽しみなところ。
ジェラルドがバンドを始めるキッカケになったのが同時多発テロ事件だった。
今だって世界は歪んでいて色んなことが起きているわけで。そんなこの世界にMCRが必要‥とまではいかなくても、存在してるってだけで誰かの希望になれると思う。次は何を見せてくれるんだろう?とワクワクさせてくれる魅力が彼らにはある。
大好きなIt's Not a Fashion Statement, It's a Deathwishも自分はまだ生で聴けてない、Save Yourself, I'll Hold Them Back だって(日本では?)演らなかったし、もしかしたら「Conventional Weapons」の曲だって演るかもしれない‥
ダウンロードではないとしてもいずれまたチャンスも来るだろう。
そんな風にまたあのワクワクする日々が来る、というか既にそうなっているけどね。
今これを書いている時点で、RETURNの発表から3週間程経っていて、その間毎日MCRの曲を聴いている。夢中だった頃に触れた記事やインタビューなどで読んだこと、感じたこと、ここには書いていないこと(書いてもしょうがないこと)、本当にたくさんの思い出が溢れてきた。こんなに好きだったんだなぁ と、あらためて気づいた。
今自分が夢中になっている人たちに対してもそうだけど、もっと知りたいって思ったり実際知ってより好きになって‥っていう そういうのは変わってないんだなぁ。
今回のRETURNがあったことであらためてMy Chemical Romance というバンドについて考えていたら、こんな風に溢れてきたものを何かアウトプットしなきゃパンクしそうになったのでこうして文字にした。人が読んで面白いものだとも思えないけど、もし気になった人がいればMVを幾つか置いておくのでぜひ。
最後に、Welcome Back、MCR!
Helena
https://youtu.be/UCCyoocDxBA
The Ghost Of You
https://youtu.be/9f0Pkfp0xqg
I Don't Love You
https://youtu.be/pyi0ZfuIIvo
Teenagers
https://youtu.be/z3Etl_GT-H4