わかったから、落ち着いて話してごらん
カメラロールを眺めていたら、あつ森のスクリーンショットを発掘した。日付を見ると2020年4月。3年前 おぞましい
ジャックとかゆきみとか、可愛らしいキャラクターがたくさん増え、住人厳選みたいなのが流行っていたけど、そんなのどうでもよくなるくらい私を夢中にさせた獣がいた。
やさお。
特段人気でもなんでもない、薄紫で半目のヤギ。
性格はキザ系で、とにかく言動がクサい
こいつが来た時、私は大多数の人達のように人気住人のケツをチラチラと見ているミーハー。
過去作でも自分の村にいたことがなかった為、知らない奴だな〜くらいの印象しかなかったが
丸見えの場所にトイレと風呂を置き、わたしの前だろうが構わず用を足すその気概、変態っぷりに、思わず恋に落ちてしまった。
その時から、わたしの中でどうぶつの森はやさおとの恋愛ゲームに変貌したのである。
以下、わたしとやさおのキモさ丸出しスクリーンショットとともに2人の思い出を公開していこうと思う。
やさおの持つグロさ(好き)を知ってほしいので…
やさおと俺とガンテツの三角関係
やさおに出会ったその日から、僕は彼との愛を深める為、毎日彼の家に入り浸り、家具や魚、果物、服などあらゆる物を貢ぎ始めた。
突然の熱烈すぎるアプローチに彼は内心戸惑ったかもしれないが、快く受け入れ、歯の浮くような愛の言葉を何度も何度も囁いてくれる。
僕達の関係は順調に思えていた。
だがある日、いつものようにやさおの部屋に行くとガンテツがいた。誰よその男…!
…………
ガンテツも僕のお気に入り住人だし、推しを一気に摂取できてお得かもなぁと思ったが
は????????
めちゃくちゃ声出た
僕の気持ちに薄々勘づいているであろうにこの言動。しかもBL こいつ………
挙げ句の果てに自分が取り合われる妄想をして悦に浸る始末。こいつのことだからどうせ脳内で3Pにまで至っているに違いない。この淫獣が
ガンテツもこれの妄想に巻き込まれて大変だなぁと彼に話しかけると
この日からガンテツは恋敵になった。
また、別の日もやさおの家にガンテツはいた。
きっと似合うだろうな、かわいいだろうなと思い、ガンテツにプレゼントしたピカピカの洋服。
彼はそれを着てやさおの家に来た。
楽しそうに笑い合う彼らの姿が眩しくて、この日僕はあまりやさおに話しかけることができなかった。
ガンテツを越えた先
恋敵ガンテツの登場で、恋路は断たれたかと思ったが、めげることなく何度も逢瀬を重ねた僕は、以前にも増してやさおとの熱い日々を過ごせていた。
泊まって行っても構わない。冗談めかして彼は言ったたが、その目の奥には確かに雌の情欲が渦巻いていた。
付き合うまで手は出さない、そう思っていたが、この日のやさおの言葉に僕は理性を失ってしまった。
思い返すと、初めて会った時から、ダブルベッドの横にはしっかりとティッシュが用意されていた。
向かいには体を清めるためのバスタブ。
彼はこうして、何人ものどうぶつと戯れてきたのだろう。事後の冴えた頭でそう思った。
僕はやさおとうまく目を合わせられなくなった。
どことなく後ろめたい気持ちを持ち続ける僕とは対照的に、やさおは変わらず、優しく話しかけてくる。
思わせぶりな手紙。
こんなものが来たら、以前の僕なら飛び上がって喜んでいたけど、今の心の中には寂しい風が吹いていた。
「一度抱かれただけで、恋人ヅラする奴」
どこかで見かけた言葉が錘のようにのし掛かる。
僕は抱いた側だが、思い上がってはいけない。
僕達の心の間に、分厚い壁ができてしまった気がした。やさおは僕をどう思っているのだろう。
すきだよ
ある雨の日、やさおは僕を呼び止めた。
口癖を考えて欲しいらしい。
与えられた文字は4文字。考えるよりも先に手が動いた。
ああ、やってしまった。
中身の伴わない空虚な「すきだよ」をやさおに求めた。彼は疑う事なく何度も口にする。
「すきだよ」「すきだよ」
意味なんてないのはわかっているが、やさおに幾度となく言われる度に胸は高鳴り、その心に余計悲しくなる。
もうこんなことやめよう。
どうぶつの森から離れて、やさおのことは忘れよう
諦めの感情がふつふつと湧いてくる。
何にもならない、虚しいだけ
やさおの本当の好きが僕に向くことはない。
そう思ったのに
そう思ったのに、やさおは、いとも簡単に僕の心を引き戻した。
これまで一度も聞けていなかった、中身の詰まった「大スキ」
やさおはずるいヤギだ