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Harrison Audio ブランド&製品解説


Harrison Audio とは?


コンソール・ブランドとして米国・ナッシュビルにて1975 年に誕生した
Harrison Audio 社。ハリソンのミキシング・コンソールはこれまで
世界中で1500 を超えるシステムが導入され、数多くの名盤がHarrison の
コンソールを使って制作されました。
創業者のDave Harrison 氏はインラインコンソールの設計、
デジタルコントロールアナログサーキットの開発など音響機器の分野で
多岐に渡り功績を残し、NEVE 創業者ルパート・ニーブやSSL 創業者
コリン・サンダースと並び、1970 年代から80 年代を代表する
オーディオ機器のデザイナーとして活躍した人物です。

中央に写っているのが創業者のDave Harrison氏

Harrison 社の初号機で同社を代表するコンソール 32 series console は世界初の32 バス・インライン・コンソールとして知られています。
Harrison コンソールを代表するユーザーBruce Swedien
は Michael Jackson のThriller やBad をHarrison 32series console を使用して制作しています。
ま た、LED ZEPPERIN, QUEEN ,Donald Fagenのレコードも Harrisonコンソールを使って制作されており、
明瞭でありながらウォームで豊かなサウンドを提供するHarrsion のコンソールは1970 年代後期から80 年代初期に米国のスタジオ
に多く導入されアメリカン・サウンドの代名詞的な存在となり、いまなおそのサウンドを求め多くのサウンドエンジニアが
Harrison のプロダクトを楽曲制作に活用しています。

伝説の32series console の復活


32 Classic

2023 年 Harrison は初号機である32series アナログコンソールを
現代のワークフローに合わせ復活させました。
新たなHarrisonのアナログ・コンソール "32 Classic" は
32 のモノラル・マイク/ ライン・チャンネルは、
トランス・カップリングされたHarrison 製マイク・プリアンプと、
伝説のHarrison 製32C 4 バンド・パラメトリックEQ を搭載し、
美しいアナログ・トーンを提供します。

妥協のないモジュラー・デザイン、柔軟なワークフロー、
そしてハイブリッドな機能により、現代のスタジオに対応する
クラシックなアナログ・レコーディング・コンソールが誕生しました。


32Classic は32 のモノラル・マイク/ ライン・チャンネルが各標準構成に含まれており, 高性能なハリソン製マイク・プリアンプと、高い評価を得ているハリソン製32C 4 バンド・パラメトリックEQ(可変HP/LP フィルター付き)を搭載しています。
32Classic は柔軟なバスとルーティングのアーキテクチャを提供します。
各チャンネルは、モノまたはステレオ構成で使用可能な8 つの
バス・マスター・チャンネル、5 つのAUX バス(4mono + 1st)、メイン・ミックスのステレオ・バスにルーティングできます。32Classic には "In-Line " レコード・ステータス・モードも搭載されています。


Harrison から 500 シリーズモジュール登場

Harrison 500series Module

同社から初めての500 シリーズモジュールがリリースされます。
Jensen JT-MB-CPCA トランスを使用したマイクプリ「 32C Pre+ 」,
Harrison 社の有名なプロポーショナル Q を再現した
3バンド EQ「 MR3eq 」
THAT 2180 VCA を使用したコンプレッサー「COMP」。
いづれもウォームでアグレッシブな伝説のHarrison サウンドを
提供することができるモジュールです。

32c Pre+ 500シリーズモジュール マイクプリ

32C Pre は数多くの名盤のレコーディングに使われた歴史に残る名機 32 シリーズ
コンソールのプリアンプをベースにしています。
豊かなローエンドと広がりのあるミッドレンジ、スムーズなハイエンドはまさに
ウォームでリッチな ” THE SOUND OF Harrison” を実現しています。
さらにオリジナルの32 シリーズコンソールに搭載されている伝説的な
ハイパス&ローパスフィルターを搭載。
フィルターには音楽的な12dB/ オクターブのスロープがあり、
ハイパス・フィルターには特徴的な3dB のレゾナント・ピークがあります。
HPF は25 Hz - 3.1 KHz、LPF は160 Hz - 20 KHz です。
また、32Cpre+ は、+20 ~ +70 dB のスムーズなゲインを実現し、リボンマイクを含む様々な
マイクを駆動できます。位相変換、48V、-20 パッド、HiZ インピーダンス・スイッチに加え、
フロントパネルには1/4 インチ・ジャックとXLR のコンボ・コネクターが装備されています。

MR3eq 500シリーズモジュール  3バンドパラメトリックEQ


もともとHarrison MR3 スタジオ・コンソール用に開発されたMR3eq は、Harrison の最も
人気のあるEQ デザインの1 つとして有名で、そのパンチの効いたスムーズなサウンドと
パワフルなスカルプティング能力は多くの楽曲制作に使用されてきました。
このパワフルな3 バンド・パラメトリック・イコライザーは、低域と高域に6 dB/ オクターブの
Shelf バンドを搭載しており、Harrison の有名なプロポーショナルQ による
2nd ベル・レスポンスに切り替えることができます。
MR3eq のフレキシブルな設計とパワフルなスカルプティング能力により、
様々なソースを強化する多用途なツールとなり、
トラッキングとミックスダウンの両方のシーンで同等の効果を発揮します。

Comp 500シリーズモジュール  コンプレッサー


Comp 500 Series モジュールは、卓越したアナログ・パフォーマンスを実現する
THAT 2180 VCA チップを使用した、クラシックな「フィード・フォワード」設計に基づいています。
コンプレッサーのアタックは自動で入力信号にに応じて最適なアタックタイムを提供します。
リリース・タイムは連続可変です。
これらのパラメーターにより、Comp モジュールは透明なレベラー的なサウンドから大きくサチュレートされたバイブ・コンプレッサー的サウンドへと変化し、幅広いソースに個性と興奮を加えることができます。
Comp モジュールは、非常にフレキシブルなダイナミクス・プロセッサーです。
ギターやボーカルに最適な透明な「レベラー」設定では、1:2 のレシオと高速リリースを使用し、2 ~ 3dB のゲインリダクションを適用します。
ドラムやベースには、レシオとスローリリースの組み合わせで「バイブ・コンプレッサー」サウンドを提供します。