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746インフレと切手代 今年のはがき料金ははいくらだっけ
今年は年賀状を手書きにした。習い始めた俳画の練習にいいと思ったから。今年の干支はウサギ。先生の見本とは微妙に違って太ったネズミのようでもあるが、「どこから見ても可愛いウサギよ」の励まし。下手な絵を受け取る相手の迷惑顔が浮かぶが、「会ったこともない孫の写真をもらうよりマシのはず」とも言われれば墨をする力もこもる。
一枚一枚練習と思うと億劫さが消える。「ワタシの分も描いてね。使ってあげるから」。練習量が増えた。彼女が昼間のボランティア活動から帰ってくるまでに必要枚数描き上がった。表面の宛名は例年通りパソコンソフトを使っての印刷だから作業は半ば終わったようなもの。投函を明日回しにしてワインの栓を抜き「お疲れ様」の乾杯。その間、パソコンのプリンターがカタカタと律儀に宛名をハガキに印字している。
翌朝マフラー巻いて郵便ポストに行く段になって「切手を貼った?」の声。私製ハガキだから官製ハガキと違い、切手を貼らなければならない。すっかり失念していた。昨今は年賀状以外で郵便を出すことがない。それも昨年までは官製のくじ付きだったから切手は不要だったのだ。
「当選でもらった切手がたまっているわよ」。ビリ当選の商品は昔から切手。使うチャンスがないまま引き出しにある。見ると金額が様々。ハガキ郵便代金の改定の歴史を見るようだ。近頃は小刻みに値上げしている。さて今年はいくら?
ネットで調べればすぐわかるはずなのにその手間を省き「きっと64円よ」の声に従うことにした。切手の中には63円がかなりある。そしていつ買ったものか2円切手のシートがあった。これは使える。63円と2円の切手を併せて貼る。1円多いが不都合はあるまい。せっせと作業していたら「ゴメン、ハガキは今年も63円のままだわ」。念のためにスマホで検索したという。
ボクの年賀状を受け取る人の怪訝そうな表情が思い浮かび恥ずかしくなった。
「郵便料金がチマチマ上がるのが悪いのよ。切手を貼り間違えたのはあなたのせいではない」。
小学校の高学年だっただろうか。初めてハガキを出したときの切手代は5円だった。それに比べて10倍を超える。「なんたる値上げ率だ」。郵便局はしつかりせんか!
念のために古い統計を見た。公務員の初任給は1万円に届いていない。ということは賃金もしっかり10倍をはるかに超えるインフレをしているわけだ。郵便料金だけが突出しているわけではない。そうではあるが、個人的には諸物価安定がいいなあ。