見出し画像

374生涯現役実践事例

 生涯現役の重要性が強調されるが、共通定義はない。「定年後も仕事を続け、家計の基盤となる収入を得ること」と狭義に解する人もいれば、「自分の日々の暮らしが有意義であること」と主観的に捉える人もいそうである。前者では悠々自適が許されない感じだし、後者では日々の気分によって現役か否かが変動しそうである。
「生涯現役とは、自分の生きがい人生が世の中に役立つこと」(日本生涯現役推進協議会HP)とするのが穏当な感じである。そうした観点で見回すと、各地にさまざまな現役の超高齢者がいる。
例えば103歳の現役理容師箱石シツイさん。22歳で結婚した夫とともに理容業を始めたから80年の従業歴になる。夫の戦死後は、整髪ハサミ一本で二人の子どもを育てた。延期になった東京オリンピック、パラリンピックでは聖火リレーに参加するはずだった。
あるいは90歳のテレビゲーマー森浜子さん。子育てを終えた51歳以降どっぷりはまっている。ゾンビを退治する人気ゲーム「バイオハザード」での銃や刃物の扱いは若い者以上。「ゲーマーグランマ」名でユーチューブに投稿し、「最高齢のゲーム動画投稿チューバ―」としてギネス世界記録に登録されているとか。
もう少し若いところでは50年近く少年野球チームを率いてノックの雨を降らせている棚原安子さん80歳とか、バスケットのスリーポイントゲームで連戦連勝の宮城義光さん76歳。これらはいずれも新聞が紹介する活動高齢者の自連。
共通するのはその活躍能力を維持するために日々の鍛錬を怠らないこと。コロナでの行動自粛の影響が、こうした元気な高齢者の活動自粛を高揚しているのではないかと心配される。

いいなと思ったら応援しよう!