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847 【東北での創業】分野絞り集中支援を福島民報論説 2023年6月23日

 東北地方が産業振興で他地域に後れを取ってはならないという論説。総花的ではなく、重点を絞って支援すべきだとする。東北地方(福島、宮城、山形、岩手、秋田、青森)にふさわしい産業分野は何か。
 物は試しとチャットGPTに聞いてみた。その解答が以下。
エネルギー関連産業: 東北地方は再生可能エネルギー資源に恵まれており、風力や太陽光発電などのエネルギー産業が盛んです。特に、福島県では太陽光発電や風力発電などの再生可能エネルギー開発が進んでいます
観光業: 東北地方には美しい自然環境や歴史的・文化的な観光資源が豊富にあります。例えば、松島や白神山地などの世界遺産、奥羽山脈や四季折々の風景が魅力的です。観光業の振興により、地域の経済発展が期待されます。
農業・食品加工業: 東北地方は豊かな農業資源を有しており、米や果物、畜産などの生産が盛んです。加えて、地域固有の特産品や伝統的な食文化もあります。これらの農産物や食品を活かした加工業の発展が期待されます。
医療・健康産業: 東北地方には優れた医療機関や研究施設があります。福島県には放射線医学総合研究所があり、医療技術や放射線関連の研究開発が行われています。また、高齢化社会における医療・介護サービスの需要も増加しており、健康産業の成長が見込まれます。
 論説が挙げる産分野とは似ているようでもあり、違うようでもあり。どの分野に絞り込むか。議論は楽しそうだし、その過程で思わぬ分野が浮かび上がってのかもしれない。
 
論説本文
政府は、次代の日本経済をけん引するスタートアップ(新興企業)の育成支援を抜本的に強化する。創業を加速させるには、県境を越え、共通の地域資源を生かして新たな産業づくりを目指す広域的な取り組みも重要になる。総合経済団体である東北経済連合会(東経連)を中心に、成長を促す産業分野の大枠と育成策を打ち出し、全国から起業家を引き寄せてほしい。
 
 政府のスタートアップ育成5カ年計画には、2027(令和9)年度に投資額をこれまでの10倍超規模の10兆円とし、将来的に10万社の創出を目指す方針が盛り込まれている。岸田文雄首相の「新しい資本主義」の柱だ。九州地方は半導体に地域経済の飛躍の足がかりを見いだしている。関連産業の集積が進み、国内外の企業から投資が活発化しているという。一方、東北地方は、成長の核となる産業分野を見いだせていないのが実情ではないか。4月に開かれた東経連主催の「わきたつ東北戦略会議」では、資金や人材確保が障害となり、有望なスタートアップが首都圏に流出しているとの報告があった。
 
 産業育成の地域間競争で、後れを取ってはならない。幅広い業種を総花的に支援するのも必要だが、創業支援に力を入れている東経連は東北の強みを生かし、育成を強く後押しする分野を絞り込んではどうか。本県をはじめ各県で盛んな農業と醸造業は、新たなビジネスチャンスを秘めている。温暖化に対応した品種改良や農業技術の開発、肥料の高品質化、農作物を原料にした新たな燃料の精製など、農業ベンチャーのテーマは事欠かない。全国に誇る酒どころでもある。新たな商品化と一層質を高める取り組みも花開く可能性があるだろう。
 
 福島イノベーション・コースト構想の主要プロジェクトとしてロボット・ドローンの研究開発が進む。情報技術と融合し、人口減を乗り切る生活モデルを構築できれば先進事例として注目されよう。
 
 東北大をはじめ、福島大、会津大など教育機関との連携も必要になる。財政面も含め強力な支援策を用意し、国内ばかりでなく海外にも周知すべきだ。「どうしても東北で会社を興したい」。そう願う優秀な人材を、いかに確保するかに地域の浮沈がかかっている。(菅野龍太)

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