モーションキャプチャーはスポーツ界にどう応用されているかっていうお話 #2
こんにちは。佐々木です。
大学3年新学期に入り、対面授業始まったなー。なんて思ってたら、緊急事態宣言に伴い、大半の授業はオンラインに切り替わってしまいました。
僕のゼミでは、機械を使って動作解析や身体測定を行うんですが、実験とかは対面でできるみたいなので、よかったです。
それはさておき、先日ゼミに入ってきた2年生に向けて実験で使用する機器について発表する機会がありました。僕そこでモーションキャプチャーについて発表しました。
意外とモーションキャプチャーって動作解析の分野では聞くけど、実際どんな感じか知らない後輩が多かったので、こちらのnoteでも、発表に使った資料を基に書いていきたいなー。なんて思います。今回はスポーツ系の学部に入ったばかりの方、シンプルに興味がある方に読んでいただけたら嬉しいです。
(注)僕もまだ学生なので、間違ってるよー。っていう風にコメントで指摘して頂けたら幸いです。
モーションキャプチャーって何?
人物や物体の動きをデジタル的に記録する技術のことです。
は?デジタル的に?って感じですよね。
要は、人物や物体の動きを数字として記録しておくってことです。それについては後で説明します。
記録されたデータは、スポーツ・医療の分野で選手の身体の動きの分析、コンピュータグラフィクスやゲームで人間らしい動きの再現に使われています。
ちょっとだけ脱線しますが、皆さんに興味を持ってもらうために動画を張っておきますが、有名なモンスターハンターのモンスターたちも人間が演者なんですよ!
スポーツでの応用事例
医療の分野では歩き方が悪くて膝が痛い人、悪いフォームでボールを投げて肩が痛いなどの症状を持っている人に対して、どの動きが問題あるかっていうのを判別するために、医療の分野でも動作解析が取り入れられているようです。
今回のメインはアスリート向けです。
日本のプロ野球選手でもオフシーズン期間になると動作解析してフォームを改善して球速が上がった!とか、変化球のキレがよくなった!なんて記事も多くみられる様になりました。
研究の分野では、野球でいうと、下肢の動きと球速の関係、体幹の動きと球速の関係、腰の回旋と球速の関係を明らかにするためにモーションキャプチャーが使われています。これらに関しては、徐々にブログに挙げていきたいと思います。
では、なぜスポーツ選手は動作解析をするようになったのしょうか。
1.個々の選手が持つ癖や欠点の究明
2.動作の特徴を表現
3.汎用度が高い(年齢別、習熟度別、標準運動)
4。視覚的な比較がしやすい(フィードバックしやすい)
特に、情報が数字に変換されるので、フィードバックしやすいというのが一番だと思います。
どのように数字に変換されるのか
結論から言うと、3次元座標が出されます。
イメージはこんな感じです。
これは僕の実験のものの一例ですが、右手首につけたマーカーが通る線が緑、左手首につけたマーカーが通る線が青です。測定では、この線の情報が一秒あたり250コマ(250Hz)で撮影しています。Hzに関しては測定するものによって変更できます。
つまり、この250Hzの測定では、マーカー1つ1つに1秒当たり250コマ分の3次元位置情報が㎜単位で出てくるわけです。とんでもない量の情報ですよね!
これをエクセルに出力してみると、、、(嫌な予感)
エクセル画面がこんな感じになるわけです。
C.D.E列を見てもらうと、L shoulder のマーカーの情報がX.Y.Zそれぞれに㎜単位で出ているのがわかります。
上の画像は先ほどの実験と関係ありませんが、上記のようにマーカーの三次元座標から速度、加速度などを出せるってわけです。
もっと言えば、座標で出てくるってことは、ベクトルに当てはめて計算したり、微積分で計算することも可能です。
すみません、テキトーに書くとこんな感じです。
こんな感じで体幹の角度出したり、床反力一番もらっているときの膝の角度は何度だとか、陸上で例えるなら、スピードが速い選手は膝が何度になるまで腿が上がっているとか出せるわけです。
得られるデータ
位置座標データ(X.Y.Zの三次元座標)
→三角関数や微分積分などを使って角度や速度、加速度に変換する
→動作分析としてデータを集計し
→選手への提示
とりあえず、以上がモーションキャプチャーに関してでした。
補足
単元として進んでいき、力学の分野に足を踏みいれえることとなります。
ここのお話はいずれやります。