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Homeland シーズン2


全8シーズン(完結)
エピソード数:12
時間:50分前後(エピソード12は65分程度)
ジャンル:サスペンス・政治・諜報
時代設定:現代
放送年:2012年
舞台:アメリカ
視聴できる動画サービス:Netflix
評価: 9 / 10

概要:
前シーズンの時点から少し時間が経過し、キャリー・マティソンをはじめとする登場人物たちの状況や立場は変化しながらも、それぞれの周囲は徐々に落ち着きを見せていました。しかし、それは一時的なものことにすぎず、様々な人間の様々な思惑は巡り、くすぶっていた火は、再び大きく燃え広がり、周囲を飲み込もうとしていました。物語の構成は、一話完結ではなく、シーズンごとに一区切りする形です。

感想など:
1シーズンが12のエピソードから構成されており、それほど長くないため、1つのエピソードにおける物語の進展が速いことが、このドラマの特徴の1つです。こういったサスペンス系ドラマで1つのシーズンにおけるエピソードが多いと、物語の展開が複雑になりがちで、楽しむよりも、ついて行くのに集中しなければならないことがあります。場合によっては物語の展開自体に無理が生じることも。また、緊張感が高い状態が続くと、どうしても疲れてしまうというのもあります。そういう点で、このドラマはちょうど良い長さと言えます。

前シーズンから張られたいくつかの伏線も序盤で回収してしまい、さらなる謎を提示します。微妙に疑問に感じる点はありましたが、物語の展開の勢いで押し切られた感じです。かといって、すべてを丁寧に説明していると、納得はいくかもしれませんが、物語の展開は緩やかになり、早く先の展開を見たい視聴者からすると焦れてしまうでしょう。そういうバランスを考えると、どこまで説明するのかを決めることは簡単ではありません。いったん見始めると、先の展開が気になって一気に見てしまったので、自分としては満足です。

今シーズンは、アクションシーンもところどころで出てきます。それでも主となるのは、武力によるものではなく、諜報と捜査によるテロの防止です。
スパイとアクションは相性がよく、セットになることが多いですが、このドラマは今のところ、アクション主体ではなさそうです。

物語の中心となる流れとは別に、当事者たちの予期しない出来事が起こり、
その出来事が本筋となる作戦に影響を与えるなど、前シーズンよりも物語の進展に広がりが見られました。また、前シーズンから登場人物はそのまま続投+αということで、登場人物たちの考えや、目まぐるしく変化している状況にどうにかして対応し、受け入れようとする姿がドラマに深みを与えてくれます。人物の内面を掘り下げていく側面に加えて、政治や社会の在り方についても考えさせられます。諜報という活動の、脅威を可能性の段階でその芽を摘むという性質のため、正義という線引きだけではなく、良心を持って職務にあたらなければ、敵味方の区別なく犠牲をいとわなくなり、際限なくエスカレートしていきます。

今シーズンは、ひとまずこれまで描かれてきた戦いは一段落しますが、それすらもさらなる事態の混迷の始まりでしかなかったかのようです。非常にこの先の展開が気になる形で、今シーズンの幕は降ろされます。

英語学習の教材として:
前シーズンと同様です。発音はわかりやすく、それほど早口で話すことはないため、聞き取りやすいと言えます。ドラマ中で使われる会話表現はよく耳にするものが大半で、馴染みのない表現はほとんどありませんでした。たとえ馴染みのない表現であっても、話の流れである程度推測できるものもあるかと思います。

語句:
○Point taken.:「その通りです、了解しました」
○suck:「よくない、取るに足らない」
「主語+suck」の形でよく用いられ、
「最悪だ」という意味を表します。
○liaison:「(組織間・部隊間の)連絡(係)」
○stretch one's legs:「運動のために散歩する、足をほぐすために歩く」
○make a scene:「大騒ぎする、騒動を起こす」

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