ep.1 大牟田市動物園に行ってきた
はじめに
どうも。最近ガストの猫ロボットが可愛いくて興奮しまくり友達に引かれたすらんでございます。
先月、ずっとずっとずーーーっと念願だった大牟田市動物園に行ってきました!!!いやぁ遠かった…笑
でもかけた時間とお金以上の価値を感じる経験でした。
以下、自分の勉強の記録も兼ねているので読みづらいところもあるかと思われますが、何卒ご容赦を。。。
動物を見る前に興奮して進めなかった話
博多駅から大牟田駅に向かったのですが、駅に着いた時に大牟田市に今いるんだ…という感動でまず一興奮。
そんでもって動物園に向かいます途中でバスの降車駅がわからなくなり、パニクって運転手さんに聞いたら「次で降りてください〜」と優しいお返事が… 大牟田人の温かさが沁みた。
そして無事に着いてまた興奮。画面の前でしかみたことなかったあの看板!!!!「ぞうはいません」!!!!!!!控えめに言って最高。
入園までのワクワクが膨らみます。
そして入園券を買って入園〜〜〜〜。
高校生も大人も500円なの安すぎない??もっと払うよ??となりながら500円しか収めない私でした。
入るとすぐに掲示板がずらり。
イベントのお知らせとかかな〜と近づいてみると甘かった…
「環境エンリッチメント」「動物の福祉向上」などなどの文字が。
実際に動物たちへ配慮するだけでなく、人間側へ知識の提供までしてるの神すぎやしませんか?
私は「動物福祉を考えた動物園」としてここに訪れましたが、実際は「動物と人が共によりよく暮らすための動物園」だとしみじみ感じました。
いざ動物に会いに!!
やっと動物の話に入ります。
それぞれの展示場にそれぞれの想いを抱いたので、長いですがここに書いていきますー。
リスザル王国(リスザル、カピバラ、ナマケモノ)
入る前から注意書きがたくさん。
「食べ物持ち込まないでねー、リスザルが食べちゃったら病気になったりしちゃうかも」ってことが書いてあります。
私はあまり他の動物園に行ったことがないので比較したことは言えませんが、同じ注意書きを3カ所にも分けて丁寧に書いてるのすごくない????
動物をただの展示物でなく、尊い一つ一つの命として大切にしている表れだと思います。
あとここ二重扉なの。中にいる動物たちが外に出ないように。
一重扉にして来園客の手間を減らすことより、動物たちの安全を優先して二重扉なのほんま感動する。
リスザル王国の主役は中にいる動物たちで、人間はそこにお邪魔する形。入園して早々、動物園ってこうであるべきだよなぁ…と考えさせられました。
そして入ってすぐカピバラはんがいました〜〜
もっさもっさご飯食べて、私の匂い確認して、寝た。自由。
そしてリスザル。器用に紐の上やら木の上、屋根の上を伝って探検しておられました。
調べてみたところ彼らも野生では群れ行動らしいので、園でも2頭で暮らしていました。2人で交流したりもしていましたが、個別行動の方がよくみられた気がします。
けれど時折キューキュー鳴いていたのはもしかしたら警戒されていたのかも…?急にお邪魔して申し訳ない。
最後にナマケモノ。完全に木と同化してて気づかなかった…
ですがこれも野生を生き抜くための作戦。擬態して天敵から身を守っているそう。(参考:ナマケモノ - Wikipedia)
以上でリスザル王国を周り終えました。
リスザルは警戒していたかも疑惑がありますが、3種とも基本的には逃げ隠れしたり、攻撃してきたりなど人間に対する恐怖や敵意を感じませんでした。
それだけ王国内の環境や飼育員さんの普段の接し方が本能に沿った良いものなんだろうなと感じることができ、また、なによりみんな可愛かったので癒されました。
フラミンゴ
リスザル王国を出てすぐのところにいた… 油断していたのでびっくりしたわよ。
この画角の左側にもまだまだ川と敷地が続いている広い空間…!!
そしてフラミンゴの羽数も多くないため、密にならずに各々で過ごしていました。
ゴマフアザラシ
行きと帰りに2回見たゴマフアザラシたち。
行きに見た時はまだプールの水を張ってる途中(12:00頃)で、浅瀬でぐでっと寝ておられました。
この日の最高気温は30度。本来北極や南極など寒い地域で暮らす彼らにとってはしんどかったのではないか…?と気になったり。
帰りに見た時は水が溜まってきており、すよすよ泳いでいました。、、、が、同じルートをずっと泳いでるようにも見えたため、このプールでは2頭のゴマフアザラシには狭く、常同行動しているように思われました。
ゴマフアザラシはとても可愛い顔と体型をしており、私も大好きなのですが、このエリアでは他に気になることが多くありました。
先述した気温のことや、常同行動かもしれないこと。ほかにも普段は3分かけて水深20mほどでご飯を探す(参考:動物図鑑/ゴマフアザラシ)彼らに、写真のような1m弱の水深(14:30頃時点)であることなど、入園から今までに見てきたもので期待が高まりすぎていたのもあり、少しショックを受けました。
鶴亀の縁起よさげコンビ
次に見たのは、オオヅル、ワニガメ、カミツキガメ、クサガメ、アカミミガメの鶴亀エリア。
亀は岩と同化したり隠れたりしていてあまり見つけられなかったのですが、オオヅルは大迫力でした。
ただ少し自分の体を突いている?羽の手入れをしている?時間が長いことが気になりました。本能なのかはたまたストレスなのか。また時間を見つけて鳥についても調べたい。
オウギバト
茶色い土や緑の木の中で一際目立つオウギバトたち。
淡い青の体がとても綺麗で見惚れてしまった…
彼らには特に気になる点もなく、にこやかに見ることができました。
おサルたち
ブタオザル、サバンナモンキー、フランソワルトン、フサオマキザル。
ここで見た看板にまた感動。
動物園の開園中は基本展示場にしか居れないようになっているイメージですが、流石大牟田市動物園。
動物たちの福祉を優先して、人に見られる展示場と人に見られない寝室の行き来が常に自由になっていました。
この看板はこの後もたくさん見かけて、私が気づいた限り、全ての動物が行き来自由になっていました。
また、フィーダーも多くの動物の展示場で見かけました。しかもそれぞれの特性にあったフィーダーが設置されていました。
写真のようなコロコロフィーダーもあれば、プロテインの空き容器を再利用しているもの、消防用のホースまで多岐に渡りました。
おサルの話に戻りますが、一部の展示場にはボルダリングができる設備もあり、木に登るだけでなく、頭を使った運動が可能になっていました。
私が行った時には、どのサルも展示場にいるもののあまり動いている様子はなく、展示場の奥の方や上の方に隠れていました。
ニホンツキノワグマのツッキー
すごくぐでってました。
行きに見た時も帰りに見た時も動かず写真のように寝ていました。
ところでツッキーはハズバンダリートレーニングを受けており、以下のようなことができるそう。
無理に体を抑えて〜とか麻酔かけて〜とかして健康管理をしなくていいので、動物にとっても人間にとってもかかる負担もストレスも少なく、動物福祉ポイント高いですね。
また私が感動したのが、看板に書いてある「動物の心身の健康管理」という言葉。身体的な健康だけでなく、心の健康もケアしているのは、重複しますが、彼らを展示物でなく一つ一つの命として向き合っている証拠。
本当に各所各所に動物のことを思った言葉遣いや取り組みがなされていて見ていて嬉しくなりました。
ケヅメリクガメ
このエリアにはケヅメリクガメが2頭いるみたいなのですが、今回は1頭しか見えず。
いやでも全然いい。人間から見られない場所に隠れ場所があるってことでしょ?むしろ隠れて隠れて。
てな感じで、私の相手はこの写真の子がしてくれました。
ゆっくーり歩きながらご飯食べたり、日向と日陰を移動したりしていました。けれど同じルートを通っているようには見えなかったので、常同行動などではなく単純に移動していたものだと。
てか亀にも常同行動はあるのか????また調べることが見つかったぜ。
鳥の楽園
はいでた最高動物福祉。
「「「「「鳥優先」」」」」」
そうだよね。ここは彼らの住処なんだからいつ何時も彼ら優先なんだ。ということを思い出させてくれる看板。
鳥に限らず「いつ何時も彼ら優先」を動物園に行く人全員が理解して、慎んで回ってくれるお客さんが増えたらな、とか思ったり。
私たちには遊び場の一つだけど、彼らにとってはそこが世界の全てだから。
そんで中は5、6種類くらいかな?の鳥達がいるエリア。
いろんな鳥が共存してたのですが、ここでも感動したことが二つ。
まず、飛べないハヤブサがいたこと。
もちろん、世の中には健康な動物がいるのも事実ですが、怪我をしていたりする動物がいるのもまた事実。
その両面の事実を動物園が展示していることも、動物との関わりを学んでほしいという想いの表れだなと思いました。
二つ目に感動したのは、地面が濡れていたこと。
鳥の楽園内は全て地面が濡れており、涼しくなっていました。
当日や前日に雨が降ったわけでもないのになぜかな、と思っていると、近くに蛇口を発見しました。
そう。鳥達のためにわざわざ濡らしていたのです!!
地面が濡れていると来園客の靴もぴちゃぴちゃしちゃいますが、それよりも「鳥優先」。
何度もいいますが、本当に動物福祉を大切にしておられる…!!!
このことに気づいた時のテンションの上がり具合ったら…笑。
そして鳥達は、みんな私が入ってきても特に動揺せず自然体の姿を見せてくれました。
これもこの環境と飼育員さんの毎日の努力のおかげですね…
マンドリル
マンドリルは展示場の奥にいてあまり見えなかった。けどお顔は拝見できたので満足。
さっきのサルエリアの子達もそうだけど、寝室と行き来できるのに展示場の奥にいるのはなんでだろうと思った。
見られるのが嫌なら寝室に行けばいいと思ってしまうけれど、なにか理由があるんだろうね。気になる。
ミニブタ
私の大好きなブタです。
動物園だからいろんな種類の動物がいて、たくさん頭数がいるのにしっかり個別の性格を把握して住み分けをしているの感心してしまった。
それだけ時間をかけてゆっくり向き合っているんだろうと感じました。
また、もう一つ思ったのが「ブタの尻尾長い!!!!!!」ってこと。
食肉用に養豚されている子達は、お互いの尻尾を噛んだりするため子豚の時点で切られる、って聞いたことがありまして。実際、前に豚のと畜解体を見に行った時も案内してくれた方にもそう説明してもらいました。
だから私の中で長い豚の尻尾を見たことがなかったのです。
けれどここの子達は確認できた限りみんな長くて、ほわぁぁぁぁってなりました。
それと床が土なのです。
ちゃんと鼻で穴掘りできるね!!本能満たせるね!!!と嬉しくなりました。
私が知ってる知識が食用豚しかなく、動物園とはまた目的が違うので比べる対象ではないかもですが。
どこまでが正しい情報かはわかりませんが、食用豚の飼育環境ではアスファルトの地面で、ルーティングという鼻で穴掘りする本能を発現できないらしいです。ただほんとに今もどのくらいの割合でそうなのかがわからないです。
だから、そこら辺もチャンスを掴めれば見に行きたいですね〜。
けれどここのエリアでも結構みんなぐでってました。
起きてきたのは写真の子だけで、あとはかたまって寝てはりました。
ヒツジ
奥にいて遠かった、笑
ヒツジも群れ生活をするけれど、ここでは1頭のみだった気がする。多分。
自分1人で心細いが故に満足に生活できてないのなら、できることはまだあるはず。
と、簡単に言いますが、動物園側にも予算や人員などの事情があるだろうから、動物の福祉を実行するって簡単なことではないんだろうな…
そんな中で、こんなにたくさんいろんな形で動物の福祉を実行している大牟田市動物園には感服です。
ヤマアラシ
ヤマアラシは見えなかった。けど人への配慮は見えた。
ヤマアラシの針で人が怪我しないように、頑丈にバリケードが設置されていました。
しかも、子供も見れるように透明の部分もちゃんとある。
俺が見たかったのはこういうことなんだ。としみじみ。
キツネ
キツネも見えなかった。けれど動物園にはそれも想定済み。
他の動物園に比べて動物達が見れない可能性が高い分、各動物の展示場前にいろんな看板が作られていて残念な気持ちにさせない工夫が。
キツネのエリアはご飯の工夫と展示場内の植物の説明。
両方すごく手が込んでいてキツネ達もストレス少なく生活できそうです。
ラマとエミュー
いや2頭とも迫力がすごい。
至近距離までラマが来たときは唾が飛んでこないかヒヤヒヤした。笑
ラマは結構寝室と展示場を行き来してて、どちらも居心地いいのかな〜と思いました。
エミューは展示場にいる方が多かったかな。
この2種がお互いどんな関係で生活にどんな影響を与えているのかとかも知りたい。動物園側が彼らを一緒のエリアで飼育しようとなった理由とか。
あとエミューはフィーダーでご飯を食べてる瞬間を見れたのですごく嬉しかったです。
クチバシでつついて器用に食べてました〜
ムフロン
ラマエミュの奥にいました。
私が見たのはメスのムフロンでくりくりのかわいいお目目が魅力的。オスのムフロンは見えなかったので、立派なお角はまた次回来た時に〜。
彼女達は結構活動的でお互いに交流したりしてて和んだ。
モルモット
モルモットめっちゃいた。すごいたくさんいた。
ちょうど飼育員さんが作業していたためか活動的な子が多かった。
しかし中には写真のように暗がりに隠れてすこし怯えているように見える子も。
モルモットって人に馴れやすいから学校動物にもなりがちだけど、だからこそ考えないといけないところってたくさんあるよな、と思った。
動物園では、モルモットに詳しい飼育員さんがモルモットを人に見てもらうためにお世話したり工夫したりします。そのためある程度はモルモットの生態に沿った環境になります。物理的な環境だけを見ればの話ですが、、、
一方で学校では命の尊さを学ぶために飼われることが多いため、正直モルモットじゃなくてうさぎでもハムスターでも成り立ってしまうのです。そんな中で動物の福祉にまで気を配る人って先生にしろ生徒にしろ少ないと思う。生きてるだけ、そして死ぬだけで目的は達成されちゃうので。
そんなことを考えながら見たモルモットエリアでした。
ウサギ
見えなかった。
特に気になる点もなかったのか写真すら撮ってなくて思い出せない…。
けど気になる点がなかったのはポジティブな意味なのでよしとしましょう。
インコ
インコエリアで印象的だったのはなんといってもこの張り紙。
安易に飼わないでちゃんと責任持ってね。ってこと。
動物園で見たことある????ここにいたのは元々ペットだったインコです、の文字とか。当然、ペットだったインコが今は動物園にいるっていうのは残念な事実だし、繰り返されるべきではない。
けれどただ一部だけ切り取って見ると、動物園がインコの次のおうちを作って、啓発活動につなげてるってすごいことだと思います。
この過去からの啓発が実を結び、責任ある飼い主の育成や、インコの絶滅を遠ざけられることを祈るばかりです。
いや、祈るだけじゃなく私も何か行動に移さないとですね。やりたいことリストに追加しとこ〜。
ちなみにインコも見えなかった。
ハクビシン
うちの周りの畑で足跡だけ見たことあるハクビシン。
どんな姿かな〜〜とワクワクしていたのですが、また姿が見えず。
「このハンモックの上にいるかも!!」と張り紙に書かれていたのですが、ハンモックの位置が高すぎているかどうかも見えず。残念。
次回伺った際にはお顔を拝見できるとと幸いです。
あとでネットで調べたら顔めっちゃ可愛かった。愛い。
ライオン
百獣の王のお出まし。
おおきなたてがみのオスライオンがいた〜〜〜
けど彼もぐでっと寝ております。
帰りに通った際には起きていたのですが、軽く同じ場所をぐるぐるしてから高台で伏せていました。
近くにあった看板によると、ライオンは害獣駆除として駆除された動物のと体を食べていたり、コングでの食事を実施しているみたいです。そのため時間をかけて頭を使って、できるだけ野生に近い状態でご飯を食べています。
しかしそれでも見られた常同行動。
これは大牟田市動物園の取り組み云々ではなく、野生動物を狭い敷地で展示し、多くの人に見られ続けるという動物園という仕組みの問題だと感じました。
動物園だとどう頑張っても野生の環境には勝てないし、動物に大なり小なりストレスはかかります。
しかし動物を保護して守っていく、子供への教育といった側面から見れば動物園は必要です。そこの折り合いをどうつけるのか。
同時に、今のままの形の動物園では動物たちに一方的に負担をかけすぎているため、人間達もこの状態を変えようと努力しないといけないことをどう周知していくか。
このライオンを見て、動物達との関わり方を絶対変えてやる、より良くしてやる、と決意新たしました。
アムールヒョウ
ここが一番ショックなエリアでした。
というのも、5分ほど見ていた間ずっと常同行動をしていたためです。同じルートをぐるぐる。止まることもなく。
前にも一度別の動物園で止むことなくうろうろし続けるオオカミを見たことがあるのですが、その時にすごく印象的な出来事があって。
近くにいた親子が「わ〜〜!!オオカミさん動いてる!!」と喜んでいたんです。別にその親子を批判したいわけじゃないです。ただそのとき彼らは常同行動というものをまだ知らなかっただけ。
ただ知らないことってとても悲しいなって感じました。
話を戻して今回の大牟田市動物園でも一組の親子がぐるぐるするアムールヒョウを見て喜んでいました。
そこでこの反応が一般的なんだと勉強になった気持ちと悲しい現実を見た感情がごっちゃになってしまい。
ちょっとここから持論展開するので興味ない方はカンガルーまで飛ばしてください。
なんかそんな現実を見てしばらく考えていて、私と親子達では、そもそも見ている目的が違うことに気づいたんです。
私は動物が暮らしている環境やそこでどんな行動をするかを見に行きました。片や親子は動物そのものを見に来ていて、こういう生き物がいるんだ、という体験ができればクリアなわけです。つまり、動物が同じルートをぐるぐるしたり、うろうろしているというところ気づくほど深いところに関心はないのかなと。
で、その違いはどこに生まれているのかなって、考えつく先はやっぱり知識のあるなしかなと思います。
私も小さい頃はいろんな動物園や水族館に連れて行ってもらいましたが、ただただ喜んでいた記憶しかないです。動物が好きだったから動物園も好きだったし、動いていたら興奮しました。
多少、狭いところに入れられて…くらいはあったかもしれませんが、ゆーてその程度です。
けれど、動物園の問題点を知ってから動物園とは距離を置くようになりました。なんとなく行けなくなっちゃって。
結局これも知識がついちゃったからなんですよね。
その時はマイナスイメージな知識を得ただけだったので距離を置いちゃいましたが、そこでもし、その知識と一緒に改善策や、私たちにできること、動物福祉に力を入れている大牟田市動物園という動物園があることも併せて知れていたら。きっと楽しく動物園に行ける方向に向いていたのではないかなと振り返って思います。
だから私はそれを、人間が楽しく動物園に行けて、且つ動物園動物の福祉を向上させる知識を、まだ知識と出会っていない人たちに発信したいと考えています。
正直私と知識の出会い方はあまり良くない方だと思うんです。一時期動物園から目を逸らしてしまっていたから。
だからこそまだ知識と出会ってない人には、できる範囲で、いい出会い方をしてほしいです。そしてきっかけが一つでも増えるならと思って今このブログを書いています。
そしてこうすることが、いいルートを通ってよりよい動物園の形に導いていけることにつながっていったらいいなと。
持論終わりです。長々失礼しました。
オオカンガルー
ここも二重扉で脱走対策ばっちり。
私たちがカンガルーエリアに入ってお邪魔する形でドキドキした。
実際入って見ると3頭のカンガルーが木陰で寛いでいました。
調べてみたら、これが本来の姿らしい。完璧やん。野生でも日中は木陰で休んでるんだって。(参考:動物図鑑/オオカンガルー(ハイイロカンガルー))
私的には他のエリアにはあった小屋とか寝室みたいな完全に隠れられる場所がないのが気になったけど、もしかしたらカンガルーにはいらないのかも。
なにせ野生動物には詳しくないので、まだまだ勉強不足を実感します。
キリン
この子たちも気になるエリアでした。
まずご飯について。このエリアにも当然のようにフィーダーはありました。すごい。キリンは園の最後の方の場所にあったので慣れてきていましたが、冷静に考えてフィーダーがほぼ全ての展示場にあるの凄すぎる。
しかし私が見に行った14:00くらいの時点では、お腹が空いたのかフェンス越しに葉っぱを食べようと舌を伸ばしたり、枯れた低木に唯一ついていた一枚の葉っぱや枝自体を食べる行動を見られました。さらには別の用事で通りがかった職員さんを追いかけていたりもしていました。
私より職員さんの方がキリン自体にもこの子にも詳しいので食事量の管理はしっかりされているはずなのですが、それでも違和感を感じました。
レッサーパンダ
一番すごかった。
レッサーパンダが絶滅危惧種であることから進行形で寄付を募っていたのですが、その成果あってかとても豊かな展示場でした。
室内にはボルダリングができる壁、ウッドチップなどが引かれたふかふかの床、定期的に組み替えられる木などなど。
外は木々が生い茂っており、水の通っている消防用ホースが木に巻き付けられていたり、ミストが出ているなどなど。
レッサーパンダは見た目もすごく可愛いので人気高いですが、その人気による福祉の差を見た気がします。もちろん寄付金の関係もあるはずですが、そもそもなぜ寄付金が集まるかってやっぱりかわいさなのかなって思います。
なんかうまくいえませんが、ボランティア先の保護猫里親探しでもそうですが、みんな同じ生き物なのに、かわいい・綺麗な見た目や人懐っこい性格だと注目されていい未来につながりやすく、人間好みの見た目でなかったり、人に懐かなかったりだと後回しにされる、みたいな方式をどうにか変えたいなってずっと考えるんです。
けど自分の感情抜いて客観的に見ればこれは当たり前の方式なんですよね。だって大衆的には自分に無愛想な動物より、好意的な方が何かしてあげたくなりますもの。
でも、あたりまえでも、やっぱり変えたい。人が関わっていて、それが影響して彼らにネガティブな影響を与えてしまっているなら、その状態を改善しようと努力することもまた当たり前のことなんじゃないかな、と考える私でした。
レッサーパンダかわいかった。
行ってみた感想
以上で動物園周り終えました。だいたい約3時間くらいで周れました〜。
総合的な感想ですが、まじで行ってよかった。動物園としてのレベルが高過ぎる。
各動物の生態にあった形のフィーダーがほぼ全箇所に設置してあること、寝室と展示室を常に行き来できること、完全ガラス張りのエリアはなく全て閉塞感の少ない柵であったこと、ほとんどの動物に名前がついており性格を把握していたことなど。
そして全体を通して感じたことが2つあります。
まず、動物を一つの命として向き合っていること。
私が今まで訪れた動物園では目玉になる動物でやっと名前がついているくらいのイメージでしたが、ここでは種に関係なく多くの動物に名前がついていました。
そして、動物の命に関わることやストレスになり得ることは、事前にこれでもかというほど警告をしていたこと。動物1頭1頭の心身の健康を向上できるように自分達にできることを実施し、また来園客にも協力を仰ぐ。
動物のすみかに人間がお邪魔する、動物園という場所の今できる最高の取り組みだと思います。
二つ目に、人と動物の関係を考え直すきっかけがたくさんあったこと。
インコの飼育責任の話以外にも、キリンやヨウムの密猟の話、駆除された害獣と呼ばれる鹿などの死体が廃棄されている話などが随所に書かれていました。
普段の生活では犬や猫などのペット動物位しか関わりを意識しないですが、たまに行く動物園で意識しないけれど巡り巡って関わっている動物の話と問題を知って、考えるきっかけを与えることはとても効果的だと思った上に、私自身もたくさんはっとさせられました。
以上を踏まえた結論です。
大牟田市動物園は動物園として果たすべき動物への配慮を努力している上で、人にも動物との関わりを考えてもらうことで、動物園という存在をはじめとした人と動物の関係性をより良くしていこうと尽力している動物園です。
まとめきれず長くなりましたが、つまりこれからの時代の先駆者になるであろう動物園ということです。
最後に
ゴマフアザラシやアムールヒョウなどのエリアでは理想とのギャップを感じ、残念に感じた部分もありました。しかしそれはこれから私が努力して変えていくべき部分でもあると捉えました。
私には直接動物園を変えられるお金も権力もないですが、間接的に世の中の意識を変えて動物福祉を配慮した動物園に需要を向けることはできると思っています。
そうして需要を向けることで、寄付金を増やしたり、来園者を増やすことにつながり、私にも動物福祉の向上の手伝いができるのではないでしょうか。
そしてもちろんこれは、今これを読んでくださっているあなたにも当てはまります。
大牟田市近くに住んでいるのならば一度訪れてみたり、または動物が好きな人にこんな動物園があってね、と紹介するなど、その些細な行動が集まって社会を変えるほどの大きな力になると私は信じています。
記事は以上です。
長々と稚拙な分でしたが、最後まで読んでくださってありがとうございました!!!!!
☆Special Thanks☆
大牟田市動物園様 → HP ”https://omutacityzoo.org/”