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事業創造デザインプログラム2022 Advanced Day7 開催レポート
こんにちは。SSDCチーフデザイナーの北村です。
この記事では、2022年10月21日(金)に開催されたSSDC事業創造デザインプログラムDay7(最終報告会)の開催レポートをお伝えします。
遂に迎えた最終報告会。
いったいどのような展開が待っているのでしょうか…
少しでも、当日の熱量をお伝えできれば幸いです!
はじめに
事業創造デザインプログラムとは、産・学・地域のイノベーターが、社会や地域の課題を解決するビジネスアイデアを構想し、実現するためのプログラム。
2019年から開催しており、2022年度で4年目です。
2022年度はEssential(体験セミナー)→Basic(座学&基礎ワーク)を経てAdvanced(実践ワークショップ)へと進んできました。
2022年度のAdvancedでは、7-10月までの約3ヶ月をかけ、社会課題・地域課題解決のビジネスコンセプトをつくっていきます。
↓プログラムの開催案内はこちら
これまでのあらすじ
2022年度開催レポートまとめはこちらをご覧ください!
Advanced Day7 概要
そして迎えた10/21(金)Day7の目的は、以下のとおり。
・事業コンセプトに対しての審査およびフィードバックを得る
以下6チームが、オンラインで活動しました。
![](https://assets.st-note.com/img/1666146640616-m6dhVAngcj.png?width=1200)
SSDCの理事・監事、アドバイザー、法人・個人会員、自治体・公共団体の関係者など様々な方々をお招きし、これまでに検討を重ねて頂いた事業コンセプトに対してフィードバックを頂きました。
各チームの発表概要とフィードバックを記載していきます。
![](https://assets.st-note.com/img/1666145941337-mFUGGpufkB.png?width=1200)
![](https://assets.st-note.com/img/1666596723165-tOMjVVCh8L.jpg?width=1200)
リアルとオンラインのハイブリッドで、約50名の方に参加頂きました。
HAPPY MONDAY
【ソリューションタイトル】
電話しちゃってごめんねを無くす「HAPPY相談室」
【誰の?】
HSPで感受性が強く、周りに心配をかけたくないけれど、挑戦意欲のある若手社会人(OL)
【どんな課題?】
挑戦することによってストレスがかかっているけれど、周りに心配をかけたくないため、身近な人に相談できない
【解決策は?】
HAPPY相談室(コールセンターマッチングアプリ)をつくることで、つらいのに取り繕ってニコニコしてしまう人に対して感情をさらけ出せる場を提供する
【ソリューションコンセプト概要図】
![](https://assets.st-note.com/img/1666597497322-4DX9qiDJ5r.png?width=1200)
【ビジネスモデル概要】
![](https://assets.st-note.com/img/1666597083629-uK4ARz8hu8.png?width=1200)
【フィードバックコメント一部抜粋】
・実現可能性がそこまで練られていないように感じた。電話をかける先の方々は、どういった方なのか気になった。また、最近の傾向として、電話にどれだけニーズがあるのか分からなかった。電話をするハードルが高い気がする。だからこそ世の中にはテキストベースの相談窓口が多いのではないかと思う。
・サービスのなかで、相談者とコーチのマッチングは考えているか?相談者の悩みと言うのはそれぞれで異なるものだと思うし、またコーチの方の中にも様々な価値観/考え方をもっている方がいると思う。コーチの方の情報をデータベース化していけば、相談者の悩みにあったコーチの方をマッチングする仕組みが出来るのではないか。
・コンセプトやソリューションアイデアはとても素晴らしいと思った。
・相談料の一部は子どもたちへの支援に充てられるとのことだが、子どもたちのイベントはどのようなものを想定しているのか。また、他のサービスでコーチに相談するとなると、一万円以上かかってくるとのことだが、なぜこのサービスは2,3千円で提供できるのか。
Meika
【ソリューションタイトル】
旅するMeika
【誰の?どんな課題?】
銘菓を食べたい人
・旅行先でよく銘菓を買っていたが、コロナ禍で気軽に出かけられない
・外出も減りお菓子の時間が日常の癒しだが新しい銘菓を発掘できない
銘菓メーカー
・コロナ禍で銘菓の売上が激減している
・販売チャネルを増やしたいがマーケティングのスキル不足やコストをかけることが難しい
【解決策は?】
・銘菓サブスクで、地方ごとに特色のある銘菓パックを提供する
・それにより銘菓を発掘し食べたい人と、銘菓を食べてほしい銘菓メーカーをつなぐ
【ソリューションコンセプト概要図】
![](https://assets.st-note.com/img/1666597754944-xzFMvz2hOE.png?width=1200)
【ビジネスモデル概要】
![](https://assets.st-note.com/img/1666597759215-jvJnmIKq8O.png?width=1200)
【フィードバックコメント一部抜粋】
・銘菓って日本国内に何種類くらいあるでしょうか?月1回購入として、何年で被り始めますか?
・パッケージングにどのくらいの費用がかかるのか?様々なお菓子を詰め合わせるとのことだが、消費期限などに問題はないのか?
・既存のお菓子のサブスクとの差別化は?
・お菓子全般ではなく、銘菓に絞っているのはとても良いと思います。その地方独自の体験と組み合わせられるともっと面白くなるのではないかと思いました。
・せっかくタイトルに「旅する」と付けているのであれば、お菓子サブスクだけではなく、地元の動画等デジタルコンテンツをおまけで付けてはいかがでしょうか?と思いました。
・ユーザーの嗜好に基づいて個別の詰め合わせを提案するような事は考えているでしょうか?ECサイトであれば強調フィルタ(=you may also like)等の技術が使えると思います。
・海外アウトバウンド展開したほうがさらによいのでは?日本のおいしいお菓子はインバウンド訪日客にも大人気・円安で、そのお菓子が安く買えるなら、多少割高になっても売れる。
移住促進
【ソリューションタイトル】
移住促進データナビ
【誰の?どんな課題?】
①地方自治体の
・定量的なデータを提示できない
・移住希望者の属性情報が掴めていない(集計/分析)
②移住系情報プラットフォーマーの
・データ不足(RESASでは足りない)
③地方移住相談窓口などの
・詳細なシミュレーションが提示できない
【解決策は?】
①②③:
シミュレーション結果やニーズを簡単に見られる
①②:
移住希望者の属性情報が掴めることによる販促
【ソリューションコンセプト概要図】
![](https://assets.st-note.com/img/1666597860777-9o6QYuj54L.png?width=1200)
【ビジネスモデル概要】
![](https://assets.st-note.com/img/1666597870356-XgLEVGkZp4.png?width=1200)
【フィードバックコメント一部抜粋】
・4つの課金プランの中で大黒柱になりそうなプランはどれになりそうと考えるか?
・今までは定性的な情報が多かったとのことだが、なぜ今まで定性的な情報ばかりだったのか明らかになったことはあるか。
・(世の中的に)このような流れになっているのは感じている。移住者が面倒だと思うことを解決するようなプラットフォームであれば良いと思います。
金融リテラシー
【ソリューションタイトル】
金画示~あなたに寄り添う金融計画~
【誰の?】
若者(主に20代前半~半ば)
【どんな課題?】
お金について考えるきっかけがあり、お金の勉強や具体的な行動を起こすが、モチベーションの維持が難しく、金融リテラシーの向上が図れていないという課題。
【解決策は?】
◆ソリューション
自分の目標やライフプランや考え方にマッチした
金融リテラシーの向上を図ることの出来るサービス。
◆中核的な価値
・各個人にマッチしたものを提供できること
・各個人が必要とする金融知識を提供できること
→モチベーションの維持が難しい原因にコミットした解決策
【ソリューションコンセプト概要図】
![](https://assets.st-note.com/img/1666598054924-yZJjz5SEIi.png?width=1200)
![](https://assets.st-note.com/img/1666598066729-YjsjebX2zi.png?width=1200)
【ビジネスモデル概要】
【フィードバックコメント一部抜粋】
・金画示の類似サービスを調べてみたら、マネタイズが出来ていないということが出てきたが、そことのマネタイズの違いはなにかあるか?
・具体的なコンテンツのイメージはありますか?"正しい金融知識"、"信頼性のある情報" とは例えば何ですか?
・このサービスを使う方々は金融リテラシーがあまり高くない人だと思う。そういった方々がこのサービスの情報を真に受けて行動した結果、損害が出た際、運営に対してクレームが入りそうだなと心配になった。
・コンテンツが大変肝になるサービスだと思う。例えば「長期積立分散が有効」だと言われても、若い人達は、なぜそれが有効なのか腹落ちしていないと思う。ちゃんと腹落ちしていないと行動に移せない。まずはそういった人に「基本のき」を理解してもらう。
・お金に関しては多少痛い経験をした方が、腹落ちするのではないかと思う。ITを駆使し、現実でもバーチャルでも良いが、お金を使って、なぜ増えるのか減るのかを体験出来る仕組みがあっても面白いのではと思った。また、ひとつのクレーム対策案としては、有名な投資家を例とした投資タイプを提示してはどうか(攻め投資家タイプ、守り投資家タイプなど)。どの投資家タイプを選ぶかは、あくまでユーザー次第とさせる。
カーボンニュートラル
【ソリューションタイトル】
ReEarth
~「楽しさ」と「共感」で未来へ繋げるカーボンニュートラルな社会創り~
【誰の?どんな課題?】
①住民の
脱炭素を自分事ととらえていない、何をしてよいかわからず活動が行われない
②自治体職員の
住民に対して効果的に啓蒙するにはどうすればよいか、モチベーションをくすぐれるか
【解決策は?】
・住民に対してお題を出し、チーム戦により楽しく活動を創出
・活動にインセンティブも付与
・削減効果を可視化
【ソリューションコンセプト概要図】
![](https://assets.st-note.com/img/1666598482232-fK8gKkaKHU.png?width=1200)
【ビジネスモデル概要】
![](https://assets.st-note.com/img/1666599183295-00LncvcG7L.png?width=1200)
【フィードバックコメント一部抜粋】
・節電のために、極端な行動に走る方々がいる(暑くても冷房使わない、寒くても暖房を使わないなど)そのような方を含めて参画してもらうのは難しいと思うが、そこはどのようにお考えでしょうか?また、地域によっては、車を使わないと生活が出来ない方々もいるが、そのような方々に対してはチーム内でどのような検討を行ったでしょうか?
・率直に応援したい。自分にも中学生の子どもがいるが、CNについて学校で学んでいる。子どもにフォーカスをあてたサービスはとても素晴らしいと思う。
姿勢評価
【ソリューションタイトル】
姿勢改善アプリ「姿勢マネージャー」
【誰の?】
デスクワークの会社員
・年齢:20代~40代
・性別:男女
・説明:姿勢をぼんやり良くしたいと思っているが、姿勢が悪くても困らないから行動に移せておらず。気付くと悪い姿勢で仕事をしてしまっている。
【どんな課題?】
①正しい姿勢はしんどい。
②正しい姿勢を意識する機会が少ない。
【解決策は?】
Webカメラを用いた姿勢を観察評価できるアプリ
①正しい姿勢をするやりがい/楽しさを提供する。
②正しい姿勢を意識させる機会を増やす。
【ソリューションコンセプト概要図】
![](https://assets.st-note.com/img/1666599326670-7K2vyqelmk.png?width=1200)
【ビジネスモデル概要】
![](https://assets.st-note.com/img/1666599311906-8pIlJ5CTYx.png?width=1200)
【フィードバックコメント一部抜粋】
・自分は腰痛持ちだが、率直な意見として、このサービスがあったら大丈夫かと言われると、そうは思わない。ユーザーに行動変容させる方法として、どのようなものを検討しているのか?
・このサービスの効果測定はどのタイミングで行う想定でしょうか?
・広告主は具体的にどのような企業になりますか?
・企業導入を想定している場合、業務中にカメラを常に起動させておく必要があると思うが、セキュリティーリスクの観点をクリアが、課題になると思う。だが、常にカメラをオンにさせるのであれば、勤怠管理と組み合わせたり、福利厚生と調整すれば、マネタイズの面を助けられるのではないかとも思う。
・ユーザーの行動変容をどのように起こすのか?また、効果をどのように測定するか?
・いつも左腰あたりが痛くなるんですが、姿勢マネージャで原因分析できるでしょうか。その上で私に最適な椅子を提案してくれたら購入すると思います。
SSDCアドバイザー・理事からの総評
(敬称略)
SSDCアドバイザー:黒崎 守峰
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特に、HappyMondayのアイデアはとても面白いと思いました。チャレンジはたくさんあると思うが。コーチの方がどのくらい居れば、どのくらいの相談者をカバー出来るかのスケールアップがチャレンジとなります。アメリカだと、一人のコーチが10,20人をカバーするためにAIを導入していたりするケースがあります。
いくつかのチャレンジはあると思いますが、僕は大変面白いと思うので、ぜひ頑張っていただきたいです。
SSDC理事:牧田 和也
![](https://assets.st-note.com/img/1666921640174-5ZM4t2h1tj.png)
今回は社会性に富んでよかったと思います。海外だと派手なだけなアイデアは多いですが、さすが日本というべきか、どれもよく考えられていて非常に可能性があると感じました。
あとはこれを本当にやるかどうかだけだと思います。応援する体制がここにあるので、やらない手は無いという思考で進んで欲しいです。
SSDC代表理事:前田 憲仁
![](https://assets.st-note.com/img/1666921520132-MxdeG7AbMR.png)
今回始めてこういったプレゼンに参加しましたが、どのテーマもいろんな観点で考えさせられてとても面白かったです。プレゼンも短時間な中でも、まとまっていたプレゼンが多かったです。
個人的に聞いていた中で、自分が知らないことがあるとそのプレゼンに引き込まれることがあったので、そういった項目が一つあるだけでも、今まで検討してきたアイデアの魅力が伝わり、深みも増すと思います。
運営的な観点では、質疑の時間がもっとあったほうが良いのではないかと思いました。質疑の内容がよいフィードバックにもなるし、新しい発見につながると思います。
SSDC理事/開港都市プロジェクト発起人:片桐 恭弘
![](https://assets.st-note.com/img/1666921661412-qW6DU3D2sD.png)
このプログラム期間は皆さん、かなり集中して参加してくださったことに感謝するとともに良かったと思っています。ここで一生懸命起案したアイデアを出してくれるというのは、皆さんのプラスになっていると思います。
これから先に行くのかどうかは課題になると思います。プログラムをやっている中で様々意見を戦わせながら、自分の意見も変わって来るなど色々なことがあったと思いますけれども、最終的には「自分が本当にやりたいことにあっているかどうか」、それを見つけるということが一番大事だと思います。
そこを改めて振り返って、本当に自分がやりたいと確信を持てるかを見直して、この先続けていっていただくかを決めていただければと思います。
本当にご苦労さまでした。
今後の展開
約三か月間、受講生のみなさま本当にお疲れ様でした!!
またご協力いただいた関係者の皆様にも、この場をお借りして改めて御礼申し上げます。
最終報告会はスタート地点です。
今後はSSDC関係者の方々と協議を重ね、実際に継続して社会に対して価値を創り上げていきたい想いのある人をMasterフェーズ(事業化検証)で支援していきます。
我々も伴走して参りますので、引き続きよろしくお願いいたします!
また全体振り返り会でみなさまにお会いできるのを楽しみにしてます!!
本当にお疲れ様でした!!
![](https://assets.st-note.com/img/1666599390079-T8qA8nB40R.jpg?width=1200)
3か月、本当にお疲れさまでした!
ここからが本当のスタートです!!
参考:各日程レポート
各日程のレポートはこちらに。
7/29(金)Day0
公立はこだて未来大学 理事長・学長、SSDC理事の片桐恭弘先生による特別講演「社会課題から発想する」のあと、23名の受講生から9名が計16テーマを起案プレゼンテーション。
後日、6チームが成立し、始動しました。
8/5(金) Day1
「自己/他者を知りチームをつくる」「課題を深掘する」を目的に、俳優・声優・プロコーチ桐本拓哉さんによる相互理解のための特別講義を行ったあと、課題設定のためのワークを行いました。
8/20(土)Day2
各チームで課題の深堀、課題解決策アイデア発想のあと、ソリューションコンセプトの全体共有を行いました。その後、Day1に引き続き俳優・声優・プロコーチ 桐本拓哉さんより特別講義「チームのビジョンをつくるために」を実施いただきました。
9/2(金)Day3
テクマトリックス株式会社 代表取締役社長 由利孝さんより「新しいことを始める時に」というテーマで特別講演頂いたのち、チーム間で初期MVPのシェア&相互フィードバックを行い、アイデアを磨き合いました。
9/16(金)Day4
事業アイデアの中核となる「誰の」「どんな課題を」「どのように解決するか」「なぜあなたが」を各チーム発表。理事・アドバイザー・会員・自治体など聞き手の方から多角的なフィードバックを得ました。
9/30(金)Day5
持続可能なビジネスとしてどのように成り立つのか?「ビジネスモデル」を各チームが発表。各チームのファシリテーターから多角的なフィードバックを得ました。
10/7(金)Day6
どのような事業を創り社会に新たな価値を提供するのか?
各チームが検討している事業コンセプトを最終報告会の想定で発表。
自チームのメンバー、各チームのファシリテーターから多角的なフィードバックを得ました。
↓その他、SSDCの活動記事はこちらからご覧ください