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事業創造デザインプログラム2022 Advanced Day3 開催レポート


こんにちは。SSDCチーフデザイナーの北村です。

この記事では、2022年9月2日(金)に開催されたSSDC事業創造デザインプログラムDay3(初期のビジネスモデルを考える)の開催レポートをお伝えします。

少しでも、当日の熱量をお伝えできれば幸いです!



はじめに

事業創造デザインプログラムとは、産・学・地域のイノベーターが、社会や地域の課題を解決するビジネスアイデアを構想し、実現するためのプログラム。
2019年から開催しており、2022年度で4年目です。

2022年度はEssential(体験セミナー)Basic(座学&基礎ワーク)を経てAdvanced(実践ワークショップ)へと進んできました。

2022年度のAdvancedでは、7-10月までの約3ヶ月をかけ、社会課題・地域課題解決のビジネスコンセプトをつくっていきます。

↓プログラムの開催案内はこちら



これまでのあらすじ

2022年度開催レポートまとめはこちらをご覧ください!


7/29(金)Day0
公立はこだて未来大学 理事長・学長、SSDC理事の片桐恭弘先生による特別講演「社会課題から発想する」のあと、23名の受講生から9名が計16テーマを起案プレゼンテーション
後日、6チームが成立し、始動しました。


8/5(金)Day1
自己/他者を知りチームをつくる」「課題を深掘する」を目的に、俳優・声優・プロコーチ桐本拓哉さんによる相互理解のための特別講義を行ったあと、課題設定のためのワークを行いました。


8/20(土)Day2
各チームで課題の深堀、課題解決策アイデア発想のあと、ソリューションコンセプトの全体共有を行いました。その後、Day1に引き続き俳優・声優・プロコーチ 桐本拓哉さんより特別講義「チームのビジョンをつくるために」を実施いただきました。



Advanced Day3 概要

そして迎えた9/2(金)Day3の目的は、以下の2点。
・新たな視点からアイデアを磨く
・中間報告会に向けた準備

以下の6チームが、オンラインで活動しました。



特別講演「新しいことを始める時に」

Day3冒頭、テクマトリックス株式会社 代表取締役社長 由利孝さんより「新しいことを始める時に」というテーマで特別講演頂きました。

テクマトリックス株式会社 代表取締役社長 由利孝さん

Point1:企業理念・社是(Credo)の重要性
・テクマトリックスの企業理念「より良い未来を創造するITのプロフェッショナル集団」
・ものごとの判断は、理念に照らし合わせて考える。理念は事業を生み出し推進するときの強力なエンジンになる
・自身の社長就任当初は理念がなかった。ご縁のあった経営者の方からの問い「企業理念は何ですか?」から、理念づくりが始まった


Point2:事業を伸ばす=新しい挑戦に必要なことは?
・Many of life’s failures are people who did not realize how close they were to success when they gave up.  (by Thomas Edison)
諦めない(どんな立派な計画よりもやり遂げる覚悟)
  最後まで歯を食いしばってやっていくか?大抵は、相手が先に脱落する

・What より How(Whatは変化するがHowは変わらない)
→変えるもの(自ら変わる)と変えてはならないもの(軸・哲学・信条)の峻別。・・・e.g. 社会課題の解決。 Whatにこだわりすぎない。

・具体論から帰納法的に抽象度を高める(本質に迫る)
→方法論(ハウツー)に頼らない・・・ハウツーは弱い


Point3:「諦めない」とは?
・目標に向かって登る時、登り坂の壁しか見えずつらい時がある
・だが、95%まで登っていても、山の頂に上らないと先が見えない
・山の頂に登った人だけが、次の目標を立てられる
・何が成功かの定義を決めるのは、自分自身。ひとつの山を登ったら、次の山を見つける


Point4:「ハウツー」の限界
・ビジネスは未知との遭遇。世の中の森羅万象を表現しきることはできない
・課題があった時に、それをどのくらい抽象度を高めて捉えていけるか?
 課題に対して抽象度を高めてから、具体的な解決策を考え実行する


Point5:「決断する」の意味
・「判断」は、正しさを問われる。
・「決断」は、選んだ道が正しかったことになるまでやり続けること
・立派な計画より、実行に対する執念


Point6:惑わされるなシリーズ(本当らしい嘘)
以下、由利さんがこれまでの経験から感じてきたもののうち、特に新規事業開発に関係するものを抜粋
・イノベーションに惑わされるな(Innovationは成功した結果であり、どうしたらできるか?ではない)
・ロジカル・シンキングに惑わされるな(正解はコモディティ化する。ロジカルだけではない。人との出会いを大切に。自分の心の状態を整える)
・撤退条件に惑わされるな(諦めない精神はどこへ。唯一の撤退条件は、言い出しっぺが自信を無くして「ダメかな」と思い出したとき


Point7:新しいことに挑戦するみなさんへのエール
・新しいことを始める時、自分に対してNewであれば新規事業。世の中に対してまったく新しいものである必要はない。
・先行しているものがあっても、やり切るかは別問題。やり切る力と、事業として組み立てる力があれば、先行している事業者を追い抜くことはできる。
新しいことの定義を広げてみると、自分の周辺に取り組むべき課題が見つかることがある。
人との出会いを大切に!(コントロールできない)その人との出会いが、新しいチャレンジの起点・ヒントになる。

由利さんには2019年、事業創造デザインプログラムを始めて開催した時にご登壇頂き、
今回、3年の時を経て再び登壇頂きました。本当にありがとうございました!


受講生の感想コメント(一部抜粋)
新規事業の定義を広めに取る。 必ずしも誰も始めていない事業である必要はない! という由利さんの言葉が心に残っています。
・具体論から抽象度をあげることは日々の生活で意識し培えればと思いました。
・由利さんの話を聞いて、後追いでもやりきる力があれば十分進めるという意見が心に残りました。
・「やり抜くこと」は、ビジネスだけではなく、人生においてとても大切なことだなと感じました。やり続けるためには、成功の定義を更新していく、というのはすごく理解出来た。成功体験をして、成功の定義を更新していくと人は成長できると感じた。
・由利さんのやり続けるためには、成功の定義を更新していくというお話が心に残りました。アレンジいただき、ありがとうございました!

由利さんのお話を本noteにまとめながら、あらためて私たちにとても大切なメッセージを頂いたと感じました。由利さん、本当にありがとうございました!

参考書籍:『JAPAN TRANSFORMATION(ジャパン・トランスフォーメーション) 日本の未来戦略』
由利孝さんはPART7 テクノロジー変革 - 日本のDXを「骨抜き」にしないためにを担当。(牧島かれん デジタル大臣、由利孝 テクマトリックス社長・新経済連盟理事、鉢嶺登 デジタルホールディングス会長・新経済連盟理事で鼎談 肩書は鼎談当時のもの)



初期MVPのシェア&相互フィードバック

特別講演の後、全6チームが2チームずつ3回に分けて、相互に事業アイデアの「誰の」「どんな課題を」「どのように解決したいか」を中心にシェア&フィードバックを行いました。
目的は「様々な角度からアイデアを眺め、相互に磨き合う」こと。


フィードバックの視点として「悪魔の代弁者」という概念に触れました。
クリティカルシンキング+ポジティブなフレーズで、気づいたことを必ず伝えてもらうように。言われた方のチームは、何かしら足りないことがあるかもしれない、と振り返る材料として活用できるようになります。


Happy Monday チーム × Meikaチーム
移住促進データプラットフォームチーム × 金融リテラシー向上チーム
カーボンニュートラルチーム × 姿勢評価チーム



Day4にむけて

いよいよ折り返し地点に近づいてきたAdvanced。
各チーム、何度も相互フィードバックを行う中で気づきがありました。

Day3感想コメント(一部抜粋)
今日も濃かったです。そして今は膠着状態で重い気分ですがこの後がんばります~w
・自分たちのチームよりもほかのチームのものを客観的に見た方が、改善案が出てくるなと感じた。自分のチームに戻っても客観視して考えていきたい。
・多くの方にコメント頂けると気づけていなかったことに気づけて良かったです
・チーム内で全く考えていなかったことを、今回のディスカッションで気づかせてもらいました!
・チーム毎に壁打ちができて良いアイデアをいただけて良かったです。次回の壁打ち会もよろしくお願いいたします!
・他のチームの考えている案が来てて面白かった。また自分のチームに対しては新たな視点での意見があり、非常にありがたかったです!
・チームメンバー以外の方からの意見をいただけて、自分たちで見つけられなかった穴に気づけました!
・壁打ち大事ですね。その先により良いサービスがイメージ出来ます


受講生の方々は、Day3での対話内容を踏まえて、中間報告資料を作りながらインタビューやビジネスモデル検討を進めます。9/12(月)には希望チーム有志向けの壁打ち会も実施予定。

そして9/16(金)Day4では中間報告会として、SSDC関係者(理事・アドバイザー・法人会員・個人会員・後援自治体など)に向けて現時点の事業アイデアを各チームから発表し、更なるフィードバックを得ていきます。


いよいよ各チームの活動は折り返し…続きは、Day4レポートをお楽しみに!!

受講生のみなさんと企画運営メンバー&事務局で、最後に集合写真!
ここから山場ですが、がんばりましょう!!

各日程のレポートはこちらに。

↓(9/28追記)Day4レポートはこちらからお読みいただけます!


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