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自宅のインテリアコーディネートのコツ
みなさまこんばんは!インテリアデザイナーのSHOKOです。
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自宅の家具やカーテンなどのインテリアをおしゃれにコーディネートしたい。でも、どういう風にコーディネートしてよいか分からない。あるいは新しく家具を買ってみたけれど、いざ部屋に置いてみたらイメージと違ってしまった。
そんなお悩みを持っている方はいませんか?
今回はそんなお悩みを持つあなたにインテリアコーディネートのコツをお伝えします。
以前、家具選びのポイントを別記事で紹介しましたが、今回はより具体的にコーディネートを行う方法を紹介していきます。
①今回紹介するコーディネートの範囲
今回は家具・ファブリック・照明選定に関してのコーディネートをご紹介します。
インテリアコーディネートは家具や照明、カーテンなどの選定だけととらえられることが多いですが実際はもっと範囲が広いです。
下記のような範囲があります。
1. 床、壁、天井等の部屋の仕上げ材選定
2. ソファ、テーブル、椅子等の家具選定
3. カーテンやクッション等のファブリック選定
4. ペンダントライト、テーブルランプ等の照明選定
5. フラワーベースやオブジェなどの小物選定
6. インテリアグリーン選定
私が仕事でインテリアコーディネートする時もほぼこの順番で選定を進めます。1が決まり、それに合わせて2~4を選び、必要に応じて5や6を決めていきます。
自宅のコーディネートをする際に、部屋の内装まで変更せずに行うことやオブジェやインテリアグリーンまではいらない(あるいはもうある)場合もあると思うので、今回は2~4の選定の範囲に絞ってお話しします。
②コーディネートの方向性を決める
お部屋をコーディネートする際に重要になってくることは、統一感を持たせることが大切です。しかし、理想のイメージが固まらないままにあれこれ揃えてしまうと統一感がなくなり、ちぐはぐなお部屋になってしまう可能性があります。
初めて家具をコーディネートするとなると決めることも多く難易度は高いので、下記を自分自身に問いかけてゴールを明確にしましょう。
Q1. 部屋のイメージは明るい色味と暗い色味どちらが良いか。
Q2. 高級感、カジュアル、ホテルライクなど方向性が決まっているか。
Q3. 今の部屋の床、壁、天井はどんな色か。
Q4. トレンドを取り入れたいか。
Q5. 好きな色や取り入れたい色はあるか。
Q6. 何が欲しいかリストアップする。
Q7. 予算を決める。
Q8. いつまでに完成させたいか。
家具を一気に揃えずちょっとずつ増やしていく場合でも、最初にゴール地点を決めてから進めていきましょう。
③コーディネートする部屋の大きさを計ろう
家具の選定に入る前に、設置場所の大きさや天井の高さや廊下の幅などを計っておきましょう。
デザインが気に入っていてもお部屋の大きさや搬入経路で購入した家具が設置できないということもあります。
ECサイトで購入した場合、設置したら想像より大きすぎたということもあるので事前に確認しておくと良いです。
巻尺の他、レーザー計測器を活用してみましょう。
レーザーは製品によって多少±5㎜程度誤差が出ますが、天井を計るときなどあると便利です。以下アマチュア向けのおすすめです。
④理想のお部屋のイメージを探そう
方向性が決まったら、理想のイメージを探してみましょう。
ネットや雑誌からお部屋の画像を探し、部屋のイメージの方向性を固めていきましょう。
下記、イメージの探し方を紹介します。
◇Instagramからイメージを探す
Instagramには素敵な部屋を載せているユーザーが沢山います。国内に限らず、世界中のユーザーの投稿を見ることが出来るので気になったイメージを保存したりユーザーをフォローして理想のイメージを見つけましょう。
◇Pinterestからイメージを探す
Pinterestは画像や動画などのアイデアを検索して保存が出来るSNSです。国内ユーザーが少ない為、イメージを検索する時は英語で検索をしてみると多くのイメージが出てきます。
「interior design idea」「interior furniture idea」「furniture decoration」などキーワードを変えていき、ピンを保存していくことで関連イメージが自動的におすすめとして出てきます。
また、インテリアコーディネートは英語だとinterior decoration(室内装飾)やinterior design(室内意匠)という表現のほうが馴染みがあります。
住宅だったらresident / residential、部屋ごとに調べるならbedroom, living roomなどのキーワードも加えると検索イメージが出てきやすくなります。
◇雑誌からイメージを探す
インテリアの情報が載っている雑誌からイメージを探す方法もあります。先に紹介した方法よりも掲載内容が限定されていることもあるので、新しいエッセンスを取り入れたいときに見るのがおすすめです。
下にいくつか紹介します。
-ELLE DECO(エルデコ)
インテリア、デザイン、アートなどのライフスタイル情報を発信する雑誌です。海外の住宅イメージが多く掲載されています。
インテリアのトレンド情報なども分かるので、流行りを取り入れたり新しいアイデアの参考にしましょう。
-MODEN LIVING(モダンリビング)
ハイエンド向けの住宅やインテリア情報を発信する雑誌です。住宅一棟、別荘などが掲載されており建物全体でコーディネートを考えたい方におすすめです。
-Casa BRUTUS(カーサブルータス)
家を中心にインテリア、建築、ファッション、アート、食などの情報を発信する雑誌です。広くアイデアを取り入れたいときにおすすめです。
⑤探したイメージからカラースキームを決める
統一感のあるイメージをつくるのに一役買っているのが全体のカラースキーム。インテリアのカラースキームを決める時、下記の割合を参考にしてみましょう。
①ベースカラー:床、壁、天井など/全体の60~70%
②メインカラー:ソファ、家具、カーテンなど/20~25%
③アクセントカラー:ファブリック、小物など/5~10%
②は①より少し濃いイメージです。
アクセントカラーは①や②と違うビビットな色を使いますが、入れなくても大丈夫です。私が仕事で③を入れる時はインテリアのコンセプトに合わせたテーマカラーがあるときなどに追加しています。
言葉にすると結構難しいので、下記のイメージを参考にしてみてください。
探したイメージから色のイメージを抽出していきましょう。
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濃い木の棚に合わせて家具も同じ色味の木やクッションを使用している。
また、壁のアーチ形状に合わせてテーブルも曲線を活かしたデザインを採用。
色は少なく、シンプルなイメージ。
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イエローの椅子、特徴的な形のフロアランプとテーブル、壁掛けアート。
このスペースをアート的に魅せる配置をしている。
TVボード、カーペットは壁の色に合わせたベースカラーを使用している。
ライフスタイルホテルのような高級感のあるイメージ。
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ブラウンのレザーを使った椅子、濃い色味の木テーブル。
ブラックのカーテンレール、家具の脚、ペンダントライトが使用されている。
インダストリアルとスカンジナビアのスタイルをミックスしたコージーなコーディネート。
探したイメージを観察し、カラースキームの足掛かりにしましょう。
⑥家具を探そう
理想のイメージ、カラースキームが固まったらいよいよ家具探しです。家具の探し方は別記事で詳しく載せているのでそちらを参考にしてください。
⑦家具の仕上げを選ぼう
欲しい家具の候補が決まったら、仕上げの素材を選びましょう。ここでは仕上を選ぶ時のコツを紹介します。
◇カーテンは最後に決める
例えばソファ、テーブル、椅子、照明、カーテンを購入する際、カーテンの仕上げは最後に決めるようにしましょう。
カーテンとソファは同じファブリック素材という括りではありますが、カーテンの方が実はファブリックの柄が豊富にあります。特徴的な色や柄を先に選んでしまうと他の家具仕上と色味を合わせるのが難しくなることがあります。
なので、テーブル+椅子+ソファ、照明、カーテンという順序で選んでいくと良いです。テーブル、椅子、ソファは近しい素材や脚の色味を合わせることがあるので同時に検討するようにしましょう。
◇ソファの張地、脚を決める
ソファの張地はメインカラーとなるので壁より少し暗いカラーにしましょう。張地はメーカーによって5~10種類ほどのランク設定があります。国内張地、海外輸入張地、レザーなど種類があり選ぶランクによって値段が変わります。レザーは一番高いランクになるので選ぶ時は注意しましょう。
また、張地によっては汚れが付きにくい機能性の張地もあるので気になる方は購入を検討している家具メーカーに聞いてみてください。
脚は木や金属脚があります。
木は明るいオーク色や濃いウォールナット色の他、黒、紺色、グレーなど塗料で染色した色付きのものがあります。メーカーによって選択できるものが異なるのでテーブルや椅子と合わせて選ぶようにしましょう。
金属脚は鏡面みたいなクローム仕上、真鍮色、黒粉体塗装などがあります。
金属の素地自体に色がついているもの粉体塗装のように塗料で上から色を付けたものがあります。種類がクロームのみなど選択できない場合もあるので、他の家具(椅子やサイドテーブルなど)の仕上げと合わせて検討しましょう。
◇テーブル、椅子の素材を決める-1.木の色味を選ぶコツ-
椅子とテーブルも素材の種類は沢山選ぶことが出来ます。今回は木が使われた場合の選び方を見ていきましょう。
木は種類によっての濃さの違いもありますが、塗料などで色をつけることが出来ます。白木のような淡い色から、赤みがあるもの、ウォールナットのような濃い色など選ぶことが出来ます。
選ぶ時は下記の点を基準に選びましょう
①今使っている家具(これからも使う家具)と同じ色味に統一する。
②フローリングの木と違くても大丈夫!でもフローリングと家具の色の合計2色までにしよう。
→木の色味が多すぎるとちぐはぐな印象になってしまいます。
◇テーブル、椅子の素材を決める-2.木の塗料について-
食事をする時に使うダイニングテーブルを選ぶ時は、色味の他に仕上塗料の種類にも注意しましょう。塗料をしていない素地の場合、濡れたコップを置いて円形の染みが残ることがあります。それぞれの仕上げと特徴を見てどれにするか決めていきましょう。
①オイル仕上
木に含侵する塗料。木の手触りや風合いを愉しめるが、水染みになりやすいので長時間濡れたものを置いたりしないよう注意が必要です。定期的(年1~2回ほど)にオイルを塗るなどのメンテナンスが必要です。
②ラッカー仕上
樹脂をアルコールなどで溶かし、木の表面に薄い塗膜を作る塗料。傷に強く、オイルより耐水性があります。オイルより光沢が出ます。こちらも同様に長時間濡れたものを置かないようにしましょう。
③ウレタン塗装
木の表面に塗膜を作る塗料です。傷や水濡れに強いです。光沢感があるものが多いですが、艶消しにすることも可能です。万が一大きい傷や凹みが付いた場合、自分でメンテナンスすることが難しいです。ダイニングテーブルなどはウレタン塗装で仕上げることが多いです。
◇椅子の張地を決めよう
木の色味を決めたら、椅子の張地(ある場合)を決めていきましょう。
こちらもソファと同じくメインカラーから選んでみましょう。
張地はすべて同じ色の糸を使ったものだと少しのっぺりとした印象となる為、2色以上の糸を使って織られたものを選ぶと良いです。
ソファと同じ色味でも平織、ツイードなど織り方のパターンが違うものを選ぶと統一感を持たせながら単調な印象になることを防ぐことが出来るので色々試してみてください。
◇クッションを選ぼう
ソファ、テーブル、椅子と主要なものを選んだら今度はクッションを選んでみましょう。クッションはソファよりも色柄が多く選べます。クッションはソファとは違うアクセントカラーを入れたり、柄があるものを選ぶのも良いです。
単体で購入しても良いですし、ソファと一緒に作ってくれる場合もあるのでもし注文でソファを購入される方は家具メーカーさんに相談してみましょう。
◇照明を選ぼう
もし追加で照明を選ぶ場合、設置する場所によって少し注意が必要です。
例えば、電球が露出している照明はフィラメントが見えて意匠的にかっこいい印象がありますが直接光源が見えまぶしく感じる為、寝室には相性が悪いです。
また、暖色系の色味の方がリラックス効果があるため、色温度は2700Kのものを選択しましょう。
◇カーテンを選ぼう
カーテンは透け感のあるシェード生地、光を通しにくい厚手のドレープ生地のカーテンの他、ロールスクリーン、細長いカーテン生地が印象的なバーチカルシェード、木を使ったウッドブラインドなど様々な種類のものがあります。
部屋で見えてくる面積が大きいのでメインカラーから選ぶといいでしょう。色や柄を入れたい場合は実物を見たり、設置イメージ写真を見て理想と相違がないか確認するようにしましょう。
⑧おわりに
今回は自宅のインテリアコーディネートのコツについてご紹介しました。
一度にやるとなかなか大変なので、まずは今ある家具を活かしながら新しい照明を1つ買ってみる、クッションを買ってみるなど小さいものから揃えていくとインテリアコーディネートが楽しくなってくると思います。
今回は以上となります!
ではまた!
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