家具設計参考書
みなさまこんばんは!インテリアデザイナーのSHOKOです。
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今回は家具設計の時に参考にしている参考書についての話をしたいと思います。
①家具をデザインするときに留意していること
私がよくデザインする家具は室内の「造作家具」といういわゆる作り付けのオーダー家具です。
壁や床、天井などの内装に固定されるキャビネットやソファ、カウンターなど種類は様々ありますが、家具のみデザインするのではなく内装デザインの一連の流れで造作家具も併せてデザインします。
家具をデザインする時、使用する素材や細かな寸法、使い勝手などさまざまな事に注意しながら設計をしていきます。
たとえば、下記のようなことを気にしながら設計します。
挙げるときりがないですが、機能面の他にも施工方法や手順、使う金物、服や食器、小物などしまうものに合わせた引出しの深さや奥行など細かい調整が必要となってきます。
様々な視点から検討をしていく必要がありますが、特に大事なのが寸法感覚と機能面の視点です。もちろん仕上げやデザインも大事ですが、前者が十分に検討・反映されていないと良い家具は作れません。
検討に際し、上記に挙げたような知識を知っていることが大切です。
私の場合、ある程度知識があり、デザイン、家具図作成、施工業者との調整、納品など一通りの経験がある為、定量的に出来ることもありますが、それでもちょっと調べたいなと思う時が結構あります。
そのようなときに参考にしている書籍をいくつかピックアップしたので、次の章で紹介したいと思います。
②家具参考書
◇家具設計の基本を一通り学ぶ本
材料やディテール、プランニングや家具工事の流れなど家具の基本を学ぶことが出来ます。
この本は合板、集成材、MDFなど木質系の素材を使用することを想定しているので、それぞれの材料の特徴や参考価格、使用部材の厚み・強度などが記載されています。
また、丁番、棚柱など金物や取手などの種類も確認が出来ます。
後半には具体例も載っているので設計する類似例も参考になります。
◇人体寸法や小物などの寸法を確認する本
住宅に関わる部屋ごとの必要寸法や家具の基本寸法、モノの寸法が載っています。
例えばキッチンの場合、皿やコーヒーカップ、シャンパングラスなどの食器類の大きさなども載っているので細かい寸法を確認したいときに便利です。
ページの色使いも整理されていて見やすいです。
<余談>
以前は違う寸法書(下記のリンク)を参考にしていたのですが、最近乗り換えました。
こちらの方が辞書的な要素が強く、書籍のサイズも小さいのでかさばらなかったのですが細かい小物の大きさなどは載っていなかった為変更しました。
◇工具種類や作り方を学ぶ
収納家具をDIYで作ることを想定しているので、電動工具の種類や難易度別の加工方法が載っています。
具体的にどう作るかが書かれています。
例えば、収納を作る際に合板を直角に連結する時の種類(ビス止め、ビスケットジョイント、ダボなど)、墨出しの方法(ピッチも書いている)、それぞれに使う道具の種類や難易度が分かるようになっています。
最初に紹介した「最高の家具をつくる方法」の補足の資料として確認するとよいと思います。
③その他のおすすめ
扉付きの造作家具を作るとき、開き方によって金物の種類が変わるのですが、よく使うスライド丁番だけでも様々なラインナップがあり、どれを選べばいいか分かりにくい場合があります。
使い慣れていない金物を使う時はその特徴を知る為に、動画で動作を確認することもあります。
◇スガツネチャンネル
金物を扱っているメーカースガツネのyoutubeチャンネルです。
私の場合は公式サイトから使いたい金物を調べて、公式サイトにはりつけられている動画を確認することが多いです。
金物の種類によっては関連商品をそれぞれ個別に指定する必要もあるため、動画で動作や関連商品が確認できるのは非常に助かっています。
これとは別に、DIYのyoutubeチャンネルなども最近よく見ています。
工具の使い方や加工方法など本だけでは分かりにくい内容を確認することが出来ます。
③おわりに
今回は造作家具の参考資料に関してご紹介しました。
紹介した家具は、椅子やソファなどについては言及していないので、また別の記事でご紹介できればと思っています。
今回は以上となります。
それではまた次回お会いしましょう!
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