【読書記録】交渉力
橋下徹さんの本です。
知事・市長のころは仕事の大半が交渉だったという彼の交渉術がわかりやすく書かれていました。
交渉の手法1.利益を与える/譲歩する
交渉は「相手に何をどれだけ与えるか(譲るか)」で決まります。相手に利益を多く与えれば話は早くまとまりますが、こちらにとってはマイナスです。そこで、交渉の際はこちら側がマイナスにならずに、相手には利益になるものを見つけ出すことが大切になってきます。
また、相手が困るような環境をあえて作り出し、それを取り除くことによって相手にとって利益になるように見せる「仮想の利益」という方法もあります。たとえば、わざと厳しい納期を設定しておいて、相手が「期限を延ばしてほしい」と言ってきたところで、本来の期限を申し渡すというのも、こちらにとっては何の持ち出しもないので「仮想の利益」となります。
交渉の手法2.「合法的な脅し」を使う
交渉には、大きく分けて2種類あります。
一つは相手からの不当な請求を拒否したり、こちらの要求を飲ませたりする「敵対的交渉」。もう一つはお互いが納得できるWin-Winの交渉、すなわち「協調的交渉」。
「合法的な脅し」とは、訴訟を起こしたり選挙で対立候補を立てたりと、法律などのルールの範囲で相手に圧力をかけるということです。
これは敵対的交渉のときにのみ使います。圧力かけたらWin-Winにならなさそうだもんね。
交渉の手法3.お願いする
手法1,2が通用しない場合、最後の手段は頭を下げてお願いするしかありません。笑
交渉成功のための準備
交渉に臨む前に、交渉する内容を要素に分け、これは相手に譲ってもよい、これだけは譲れないという優先順位をつけます。
実際の交渉は、相手の譲れる/譲れないラインを探りながら、お互いに譲歩していく形になります。
また、こちらから先に譲歩のカードを切ると、相手も譲歩せざるを得なくなり、こちら側が主導権を握りながら交渉できる可能性が高くなります。
意外にもトランプ大統領や金正恩委員長はこれらの交渉術を上手く使っているようで、橋下さんはこの2人を交渉に関してはかなり高く評価しています。ただの過激なオジサマたちではなかったんですね。笑
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