小匙の書室337 BUN-1グランプリ2024 大賞決定
「BUN-1グランプリって何?」
と首を傾げたなら、ぜひ上の記事をご覧ください。
「そんな時間は無い」……という場合は、『ノミネートに挙げられた文庫の売り上げを競う賞レース』と思って頂いて大丈夫です。
ちなみに私は期間中、『むらさきのスカートの女』(今村夏子 著)を購入し、勝負の趨勢を見守っていました。
さて、前置きは短めにして参りましょう。
ノミネート候補作、10。
お探し物は図書室まで/青山美智子
この本を盗む者は/深緑 野分
塞王の楯(上・下)/今村翔吾
屍人荘の殺人/今村昌弘
#真相をお話しします/結城真一郎
ぬいぐるみとしゃべる人はやさしい/大前粟生
猫を処方いたします。/石田祥
水を縫う/寺地はるな
むらさきのスカートの女/今村夏子
レモンと殺人鬼/くわがきあゆ
8月から始まった、『BUN-1』グランプリの大賞に輝いたのは──。
これだ。
くわがきあゆ/レモンと殺人鬼
🎉おめでとうございます🎉
第21回『このミステリーがすごい!』大賞・文庫グランプリを受賞した本作。
発売から数日後、“どんでん返しがえげつない”ということでタイムラインを賑わせていたのが印象に残っています。
敷き詰められたレモンを背景に、こちらを見つめる女性──その装画も書店でハッと目を惹くものですよね。
私は未読なのですが、これを機に、読んでみようかなと思っています。
改めて思うのは、『賞レースは新たな興味と出逢いをもたらしてくれる』ということです。
むらさきのスカートの女、を手に取ったのがその良い例です(かつては、山本周五郎賞ノミネートで『鼓動』が気になり読んだところ、非常に胸を打たれたこともありました)。
だから、作品を広く知らせるという意味においては、大賞に輝くことだけではなく、ノミネートされる時点で賞の意義は果たせているわけです。
今回から始まった文庫グランプリですが、いずれニュースにも取り上げられるような大きな賞になってくれたらいいな……と一読者として願っております。
ここまでお読みくださりありがとうございました📚