紫蘭の一日一本映画生活② 【8/15~8/20】
こんにちは!紫蘭です!
二週目の今週も引き続き、一日一本映画を観ていこうと思います!
と思ったのですが、私用やら体調不良などもあり、今週は一日二本見ている日もあります。(感想をあげるのが遅くなったのでもう先週の話ですけど、)いろいろと何卒ご容赦くださいませ。
今週もごりごりにネタバレしてるので、ご注意ください!!
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今週は邦画が多めな気がします。それではやっていきましょう!
8月15日 『海街diary』
監督・脚本:是枝裕和
原作:吉田秋生「海街diary」
公開年月日:2015年5月14日(第68回カンヌ国際映画祭にて)
・是枝監督の作品は一つも見たことがなかったので、面白かったです。鎌倉に行きたくなりました。
・まず四姉妹がみんな美人。言い争ってるのもテンポがいいので、微笑ましい気持ちで見てました。初めは三人の姉に遠慮があった四女のすずですが、時間が過ぎていくにつれて呼び方が変わっていったり、馴染んでいく様子が良かったです。
・すずのチームメイト、風太が良い子すぎて全力で推せます(笑)鎌倉の桜が山形よりも早く散ってしまうことを嘆いているすずを自転車の後ろに乗せて、満開の桜並木を見せに行くシーンなんてもう、なんていい子なの!ってなりました。すずが自身の生い立ちに悩んでいるときも、ちょっとズレた話をして笑わせたり、本当に良い子です。
・私は電車(特にローカル線)が好きなので、序盤の山形に行くときの電車も鎌倉の電車も好き……!ってなりました。鎌倉行きたいなぁ。
8月16日 『海獣の子供』
監督:渡辺歩
音楽:久石譲
原作:五十嵐大介「海獣の子供」
公開年月日:2019年6月7日
・たまたま二日連続、鎌倉が舞台の作品でした!びっくり!
・この作品に関しては、難しいの一言に尽きます。アバンタイトルが全体の要約な気もしますが、まあ難しい。よく分からないけど、面白かったって感じの作品だと思います。
・映像がとにかくすごいです。序盤のハンドボールのシーンもさることながら、後半は“祭り”のシーンがほとんどを占めていて、魚たちの動きや渦のような描写がとにかく美しいの一言に尽きます。あんなに繊細な動きを映像で描けるのは本当にすごいです。
・“海獣の子供”の一人である、空の台詞が印象的でした。人間が「考える」「思う」ことが星の誕生と似ている、なんてすさまじく幻想的でスケールの大きな表現、私には出来ないなぁと圧倒されました。でもすごく納得のいく台詞でした。
・主人公の直面する生死の描写が好きです。“海獣の子供”たちが消えてしまう(死んだって解釈でよいのか少し迷います)一方で、エンドロールの後には兄弟が生まれ、へその緒を切るというエピソードが語られます。この対比の感じがいいなと思いました。
8月17日① 『夜は短し恋せよ乙女』
監督:湯浅政明
脚本:上田誠
原作:森見登美彦「夜は短し恋せよ乙女」
公開年月日:2017年4月7日
・ポップな絵柄のアニメーション映画。京都を舞台に、実に愉快で摩訶不思議な一晩の出来事が描かれています。
・用語というか出てくる固有名詞が独特なので、原作未読の方はちょっとびっくりするかもです。(詭弁踊りや閨房調査団など、おそらく普段の生活ではあまり役目のなさそうな言葉が結構出てくるので)
・名前が明かされている登場人物は多くありませんが、特徴やキャラクター設定を一発で伝える固有名詞で呼び呼ばれているのが面白いなと思いました。古本市の神様、可愛いです。
8月17日② 『グリーンブック』
監督:Peter Farrelly
脚本:Nick Vallelonga
公開年月日:2019年3月1日
・以前劇場で見ようとしてタイミングを逃して未視聴だった作品を偶然見つけたので、今日2本目に見ることにしました。
・用心棒のトニーとピアニストのドクター・シャーリーの会話が絶妙に嚙み合ってなくて面白かったです。(多分、ここがコメディ要素の主成分)ドクター・シャーリーは上流階級で生活してきたのもあって、庶民のトニーとの生活習慣や食生活の違いから衝突することもありますが、それを乗り越えて互いを理解する過程が好きだなぁと思いました。僕もケンタッキー・フライド・チキン、食べたい。
・俺はハッタリは得意だが嘘をつかない、というトニーのセリフ通り、本当に銃を持っていて思わず笑ってしまいました。コメディ映画らしくて好きです。
・本作に関して、トニーが「白人の救世主」として描かれているとの批判もあるようですが、作品を通してトニーが黒人への偏見を改めるので、私はそこまで気にはならなかったです。
8月18日 『サイレント・トーキョー』
監督:波多野貴文
脚本:山浦雅大
原作:秦建日子「サイレント・トーキョー And so this is Xmas」
公開年月日:2020年12月4日
・基本的に映画の感想を書くときは否定をしないようにしているのですが、この作品に関してはさすがに説明不足が過ぎるように思います。原作を読んでいないので何とも言えませんが、全編通して登場人物たちの関係や行動が描写不足でイマイチ腑に落ちない感じがありました。
・中盤、渋谷の爆破のシーンはいい感じのグロさとリアルさがあって良かったと思います。結構血だらけです。爆破予告なんてどうせ嘘だろ、と思っている人たちの愚かさが引き立っていて、現実でも多分こんな感じになるんだろうなと思いました。
・映画内で度々、文字だけのカットが入るのですが、正直よく分からなかったです。
・事件の終息後、犯人は犯人としてではなく、行方不明者として報道されていて、この描写の必然性もあまり理解できなかったです。散々テロ行為を「これは戦争だ」と言い続けた犯人への皮肉?にもならないですし、うーんって感じです。誰かわかりやすい説明をしていただけると幸いです。
8月19日① 『ホテル・ムンバイ』
監督:Anthony Maras
脚本:John Coney
公開年月日:2019年9月27日
・2008年11月26日にムンバイで発生した同時多発テロに関する、実話に基づいた映画です。ムンバイに特殊部隊が駐在していないためにテロリストの制圧に時間を要し、緊張状態が続いていた数日間の五つ星ホテルでのホテルマンの対応や宿泊客たちの様子を描いた作品でした。
・日本で生活していると、宗教とはどうにも無縁になるので、イスラム教やヒンドゥー教など宗教観が全面に出てくる作品は新鮮でした。テロリストの少年が仲間にピザを食べさせて、仲間が「それ豚肉だぞ」とからかい、少年が吐き出すシーンなど、これは脚色とは思いつつも少しびっくりしました。
・ホテルマンたちの心意気が何よりも素晴らしいです。料理長は序盤では厳格で従業員の恐怖の対象として描かれていますが、いざという時のお客様への対応や指揮の執り方など、カッコイイなぁと思いました。
・こういう実話系の映画って主人公的なポジションに据えられた人がいつもとは違うこと(ミスも然り)をしたおかげで生き残ったということなんだよなぁと思うと、少し不思議な気持ちになります。
8月19日② 『影裏』
監督:大友啓史
脚本:澤井香織
原作:沼田真佑「影裏」
公開年月日:2020年2月14日
・とても短い原作をどう二時間映画にするのか、興味があったので見てみました!(べ、別に綾野剛がカッコいいからとかじゃないですよ)
・東日本大震災前後の岩手県(主に盛岡市近郊)が舞台かつロケ地になっている作品です。方言も多少あります。
・映像に変換するにあたって、原作で分かりにくかった部分を追加設定やそれに伴う追加エピソードで補っているような印象を受けました。私の記憶では、原作に主人公(今野)がその友人(日浅)にキスをするシーンはありません。原作では今野が同性愛者であることは読み取れるものの、日浅に対してどのような種類の感情を抱いていたのか、という記述がなかったので、ここが一番の変更点かなと思います。
・それはそうと、中村倫也(今野の元恋人役)の女装、眼福でした。めっちゃ美人。
・東日本大震災を通して、昨日まで生きてた人たちが突然いなくなるという経験をし、人があまりに不安定で儚くて、この先もそこにいるか分からないという不安と動揺を描いているように思いました。原作と合わせて楽しみたい作品です。
今週はこれでおわりになります!
最後までお読みいただき、ありがとうございました!
またお会いしましょう!