No.010 遠まわりする雛 米澤穂信 著
前回の投稿からかなり時間が経ってしまいましたが、創作の方に集中していたのでどうかご容赦を。近日中に、空いた期間に読んでいたものを続々と上げていきます。
さて着々と読み進めている古典部シリーズも、ようやく第四弾ですよ!!
今回も面白かったなぁ。
折木奉太郎は〈古典部〉部員・千反田えるの頼みで、地元の祭事「生き雛まつり」へ参加する。十二単をまとった「生き雛」が町を練り歩くという祭りだが、連絡の手違いで開催が危ぶまれる事態に。千反田の機転で祭事は無事に執り行われたが、その「手違い」が気になる彼女は奉太郎とともに真相を推理する——。あざやかな謎と春に揺れる心がまぶしい表題作ほか〈古典部〉を過ぎゆく1年を描いた全7編。〈古典部〉シリーズ第4弾!(出典 角川文庫 あらすじ より)
〇それは恋なのか
今回は表題作について話していこうと思います。
以前から折木奉太郎は、千反田えるを少なからず想っているのでは……?と思っていたのですが、予想が当たったような気がしないこともないですね!!(どっちだよ)
あらすじにも書きましたが、ふたりは「生き雛まつり」に参加し、奉太郎はお雛様に傘を掛ける役を仰せつかって、それを無事に全うしてます。
この一緒に歩いているときの奉太郎の心理描写も歓喜の悲鳴を上げたくなる感じでしたが、やはりファン(といっていいのかどうかは分かりませんが、)のテンションがぶっ飛んだのは、ラストシーンではないでしょうか。
事件の推理を終えたふたりが文理選択と将来について話しているシーンです。
高校生における文理選択ってすごく大事じゃないですか。
将来に直結しますし、余程の覚悟がないと引き返せない選択なので。
千反田えるには地元の名家として、ある程度の役割を果たすための方法として以下のふたつを上げていました。
一つは、より商品価値の高い作物を他に先駆けて作ることで、皆で豊かになる方法。
もう一つは、経営的戦略眼を持つことで生産を効率化し、皆で貧しくならない方法。
千反田えるは前者を選び、結果として理系を選択しました。
それに対して奉太郎は文系を選択していて、千反田の考える方法の後者を自分が受け持てばいいのでは、と思うのです。
しかし、奉太郎はそれをどうしてか、千反田えるに言うことが出来ません。
おわかりいただけたでしょうか。
つまりそういうことです(笑)
これ以上は私の語彙力では無理なのですすみません。
私の書き方があまりに酷くて、クエスチョンマーク乱立しちゃったよ、という方はどうか書店にて手に取ってみてくださいね(笑)