「ずっと」はない

「海のはじまり」の主演・プロデューサー・主題歌作詞作曲の3人の「ボクらの時代」は
2週とも、いろんな意味で印象深い回だった。
特に後半は、あの目黒蓮が結婚にまつわる発言をしたこともネットでたくさん記事になっている。(個人としては、ここにずーっと書き記していたことの確信を深めました。推し活のこと書いてる投稿、是非読んでください。) 
結婚に並んで目黒さんが言っていたワードが
自分の中で響いたので今回はその事を。

さて今回の表題「ずっとはない」は、目黒さんが番組中、仰ってた言葉。劇中で、夏くんが海ちゃんに言う場面もある。海ちゃんは母を失った直後。と考えるとなおのこと「俺とは、ずっと一緒だよ」と言ってあげることが、夏くんから、海ちゃんへの覚悟も伴った、揺るぎない愛情表現なのかな、とも思える。どういう文脈かはさっぱり忘れたけれど、海ちゃんと同じくらいの頃、我が父も私にそんな事を言ってくれたことを何故か思い出した。「ずっと一緒だよ」とか「パパもママもMiiがとっても大切だよ」と。何回も書くが、うちの父はモラで現在進行系でつらい思いをさせられることもある。けれども私は幼い頃、父の気分で発せられる、そういった言葉を疑うことは無かった。むしろ、安心感すら得ていたと思う。瞬間的な言葉に飛びついて、これが気分で発せられるものということにも随分歳を重ねてから気づいた。
これが今も、いくら父に複雑な感情があっても「母と父が別れてから、実の父とは会っていない」という友達(複数人います)に、それってどういう感じ??寂しかったりはしないの??と心のなかで不思議に思う自分につながっている気がする。一人の大人になってしまえば、父の存在なんて関係ないはずなのに。
ひとつの私の大きな課題である。

父は「ずっと一緒だよ」とか「大切だよ」というメッセージを、ある種反射的に言うスタンスだった。だからか、私は物理的な「ずっとはない」からこそ万感の思いで「ずっと一緒だよ」ということが愛情表現なのだと思っていた。(父の言葉に万感の思いは多分なかったけど笑)
そして、「ずっとはない」ことに気づいたときに自分に対して「ずっと一緒だよ」と言ってくれていたことの意味が初めてわかる。それがひとつ、大人になることかもしれない、とすら考えていた。なので、目黒さんの「ずっとはない」という言葉に滲む誠実さに少し驚いた。
そうか「ずっとはない」と言うのも、その場しのぎの言葉ではない、相手への誠実さなのかと気付いたのだ。どちらが良い悪いと言いたいのではない。悪いと言ったら、嬉しかった幼き頃の自分を否定することになってしまう。
そして、父も軽はずみとはいえ、心にもないことを言ったわけではない。ただ言葉の重みは「ずっとはない」の方の勝ちであろう。
今後の人生で、愛する人なんて出来るか分からない。けど、もし出来たら自分は誠実な言葉をしっかり届けられる人間になりたい。(ってか、そう言う人間にならないと愛する人となんて巡り会えないよね。)
さて、私がより良き人生のために、気づかなければならないことはまだまだ多くあるようだ。