マボロシの五輪券
時節もずっこけた、今さらの話
写真は、ラグビーワールドカップ 2019.11.1 三位決定戦 味スタ
都民先行抽選で当たったものだ。ほかにフランス対アルゼンチンという、サッカーなら垂涎もののカードも当たったのだが、リセールしてしまった。
後日知り合いに「欲しかったのに~」と言われたが。
三決はウェールズ対ニュージーランド。
ポロネギが手に入らないからと、長ネギを持ったウェールズ派と、オールブラックス派の山盛りに埋もれて観戦した。オールブラックスだもの、ウォークライも見たよ。
夜の試合に、まだ明るい頃に出かけたのだが、スタジアム最寄り駅からどっっっと人が降りて、町には人があふれかえっていた。
試合の前にはミニイベント、近隣の? オバサマの踊りだったりとか、意外と楽しかった。
満杯の味スタは初体験だった。味スタは比較的近いので、たまにはJ1などを観戦にでかけるが、それまではせいぜい10000人とかで、スカスカだったから。満杯の人々の声援のボリュームは凄かった。ビールが推奨されてるから、酔っ払い観戦だしね。
三決はそれまでの試合と扱いが違った。選手入場が噴き出す火炎とともにである。決勝もそうだったけどね。
しかも上皇・上皇后さまが来られた。試合前アナウンスがあったとき、ゴーッというどよめきがあり、ハーフタイムの入場のときは万雷の拍手で迎えられた。スクリーンにうつるご夫妻、いつものように手を振っておられた。
試合はどうだったかというと、ま、あんなもんかな、という感じ。風が強かったせいか、両チームともラインアウトで、やけにミスをした。結果は確かニュージーランドの完勝だったはず。
帰りの道で、人ごみのさなか、欧米人がボール投げをしていて、警官に注意されたりしていた。みんな盛り上がって、幸せな時間を過ごせた。
さて、タイトルの話である。
ラグビーチケットのラッキーに続き、東京オリンピック2020のチケット、家族三人でフル応募をした。
結果、私は全ハズレ。次の、全ハズレの人のお気の毒応募も全ハズレ。さらに次も全ハズレの気の毒な結果だった。
ところが、息子と夫、なんと、パラもあわせると6セットも当たったのである。
確かに開会式とか、水泳とか、人気エリートのチケットは、私が集中して応募して、息子も夫も応募の少なそうな競技に徹した。
はたしてフタをあけてみると、息子が近代五種の男女とも、サッカー女子の三決、夫がアーチェリー2日、パララグビーの三決が当たった。
アーチェリーの一日は、世話になっている義姉夫妻を連れて行くことにした。近代五種の一日は私の姉夫妻に声をかけようか、などと思った。
近代五種の会場は、上にも出てきた、味スタである。そこにフェンシング場とトラックと射撃場と馬場と、なんとプールを作るという。見たい見たい。スタジアムにプールを作るだなんて、どうすんのどうすんの、しかも7人制ラグビーが終わって5日くらいしかないのに、謎だ~などと楽しんだ。
サッカーはカシマスタジアムである。茨城県。どうやって行くのがいいのだろう…絶対帰宅しないと、次の日は近代五種だ…東京駅からバスがいいか、いやいや車で行くのがいいよ、というアドバイスなどがあり、よしと鼻息も荒かった。
近代五種は6時間もあり、近くのファミレスに2回も行くかな、いやいや弁当持ちだろ、クッソ暑いから何リットルか水を持ってさ…。
アーチェリーはウォーターフロントの有明だね、見えるのかな、双眼鏡持ちかね。服装も考えないと、帽子はいるかな、汗でドロドロだよね。
何かグッズを買ってこよう。ラグビーのときみたいに、Tシャツかポロシャツもいいんじゃないかい。
…ようするに、日々、メチャ楽しみにしていたのである。
コロナで五輪延期。
息子は就職して他県へ赴任。夏休みは取れるそうたが、何せカンジンの開催が決まらない。チケットはどうなる、やきもきやきもき…。
スタジアムは10000人限り入場可。
絶望的。
息子はワクチンを延ばしてチケットの日付にあわせて帰省を決めた。
無観客。来た、ついに来てしまった…。予測はしていたが…。
払い戻しの手続きをして、記念にチケットをもらうことにした。でもハードチケットはなくて、自分で印刷することに。風情ないよね~。
チケットの番号や、その他のデータから、10000人枠も当たっていたようだった。
行きたかったな~~。
人生上、地元でオリンピック開催なんか、まれもまれである。
かくして五輪チケットはマボロシと化したのであった。
はたしてテレビで見るオリンピックとなったのだが、地上波の放送が見当たらないものもあった。特に私たちが当たっていた競技は特に。
近代五種はかろうじてケーブルテレビが放送してくれた。見たこともない美しい味スタの姿があり、とても切なくなった。
さて、チケットだけでなく、グッズもマボロシとなった。ネットで買う気にはなれず。
仕方がないので、いまだにラグビーワールドカップのポロシャツを着ているのであ~る(笑)。