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ノーワーク・ノーペイの原則

 社会保険労務士の国家試験は、労働社会保険諸法令の詳細な知識を十分に保有しているかどうか、を問う試験ですので、多くの社労士の方が、社労士とは労働社会保険諸法令の専門家だと考えていると思います。

 この考えは、事実に基づくものですので一概に間違いとは言えませんが、社会保険労務士が独立開業するのであれば、とんでもない誤りになりますのでご注意ください。

 なぜなら、社会保険労務士が独立開業して報酬(労務の対償)を得るためには、労働社会保険諸法令の詳細な知識を十分に保有しているだけではダメで、労働社会保険諸法令の詳細な知識を活用応用して仕事(業務)をしなければならないからです。

 つまり、社会保険労務士が報酬(労務の対償)を得るためには、知っているだけではダメで、仕事(業務)をしなければならないのです。

 これを一般に「ノーワーク・ノーペイの原則」と言います。

 これは、労働基準法の「賃金」及び社会保険法の「報酬」の定義に用いられる「労働の対償」または「労務の対償」と同じ意味で、「NO WORK NO PAY」という別の言葉に言い換えた原則です。

 このため「社労士とは労働社会保険諸法令の専門家だ」という考えのままで独立開業してしまいますと、恐らく顧問先を全く開拓できずに廃業に追い込まれることになります。

 従って、社会保険労務士が独立開業するのであれば、社会保険労務士は知識を保有しているだけの「知識人」であってはならず、知識を活用応用して仕事(業務)をする「仕事人」にならなければならないのです。

 それでは、社労士とは、企業において何の仕事(業務)をするための国家資格なのでしょうか?

 今回も話が長くなりますので、この先を含めたもっと詳しい話はウエブサイト「社会保険労務士/社労士の定義」を参照してください。

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