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令和5年8月度住宅着工件数発表!北陸の住宅建設は今後伸びていくのか?

令和5年度の北陸三県の住宅着工件数につき、国土交通省建築統計調査報告の数値を毎月取りまとめします。8月の数字が公表されましたのでご報告します。

建築着工統計調査は、建築基準法第15条第1項の規定により届出が義務づけられている建築物を対象とする統計調査で、毎月調査結果を公表しています。調査から得られる全国の建築物の動態は、国や地方公共団体の施策の基礎資料となるばかりでなく、民間でも業界団体、金融機関、各種研究機関等で動態分析などに広く利用されています。

国土交通省 建築着工統計調査報告 時系列一覧
(【住宅】 都道府県別着工戸数 がわかりやすいです。)

用語解説

持家

「建築主が自分で居住する目的で建築するもの」と定義されています。 いわゆる注文住宅のことです。

貸家

「建築主が賃貸する目的で建築するもの」と定義されています。 つまりアパート等を含めた賃貸住宅のことです。

給与(住宅)

企業が建てる社宅や、官公庁が建てる官舎などのことです。

分譲(住宅)

「建て売り又は分譲の目的で建築するもの」と定義されています。いわゆる建売住宅や分譲マンションのことです。
表の見方

  • 「戸数」は各項目の着工件数です。

  • 「対前年同月比」は各項目の前年比です(例えば〇%増又は〇%減)。
     但し、「合計」欄は前年度同月までの累計と比較した、増減戸数で表記しています。

  • 「コロナ前比較」は、平成31年度(令和元年度)同月まで累計と比較した、増減戸数で表記しています。

国土交通省が一旦統計結果を発表後に、当該統計数値を修正することがあるようです。そのため期間経過後、数値に若干の誤差が生じる場合がございますのでご了承ください。

過去の住宅着工件数の実績及び分析

これまでの分析については過去の記事をご参照ください。

参考記事:北陸の住宅建設は今後伸びていくのか? 令和5年度住宅着工件数の動向(令和5年7月)
     北陸の住宅建設は今後伸びていくのか?令和5年度住宅着工件数の動向(令和5年6月)
     北陸の住宅建設は今後伸びていくのか?令和5年度住宅着工件数の動向(令和5年5月)
     北陸の住宅建設は今後伸びていくのか?令和5年度住宅着工件数の動向(令和5年4月)

参考記事:令和4年度完全版!建設業必見、北陸三県の住宅着工件数集計(令和5年3月まで)


富山県の住宅着工件数

単月
8月単月では、昨年と比較して約7%増となりました。昨年同月と比較して注文住宅は大きく減っていますが、それ以上に賃貸住宅が約58%増と大きく増えています。
累月
昨年累月と比較して、トータルはほぼ横ばいです。注文住宅は継続して減少し約10%のマイナスですが、賃貸住宅は増加傾向で約16%のプラスとなっています。

石川県の住宅着工件数

単月
昨年対比でトータル約6%の減少です。
注文住宅が8月は昨対プラスとなりましたが、賃貸住宅等その他の項目はすべてマイナスとなりました。
そんな中でも今年度初めて分譲マンションの着工があったことは明るい兆しです。
累月
トータルで昨対約10%減となっています。
昨年累月と比較し、全ての項目がマイナスとなっています。


福井県の住宅着工件数

単月
昨年同月比約2%減となり、大幅なマイナスが続いた6月7月から見るとマイナス幅は落ち着きました。
賃貸住宅は昨対約9%の増加となっています。
累月
昨年対比約6%の減少となっています。
賃貸住宅が単月では増えましたが、それでも累月では昨年比約12%減と減少幅が大きいです。


全国の住宅着工件数

単月
昨年同月比約9%の減となっています。注文住宅は一昨年度から継続して減少しており、これで21カ月連続の減少となっています。分譲マンションは昨年同月比約26%減と、連続して大きく減少しています。
累月
累月比で約6%の減となっています。分譲マンションが累月比約17%減注文住宅が約10%減ですが、賃貸住宅は若干ですが増加しています。


まとめ
注文住宅は全国的に見ても明らかな減少傾向ですが、そういう意味では石川県は検討しているのかもしれません。
また、賃貸住宅については昨年度までは全国の合計が24カ月連続の増加でしたが、今年度に入り伸びが鈍化しています。その点富山県は大きく伸びています。
福井県は新幹線延伸に絡め、今後に期待したいところですね。

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