株式報酬で人材確保 ソニーG3000人、ルネサス2万人
"Sony to Secure 3,000 Personnel,Renesas to Secure 20,000 Personnel with Stock Rewards"
Summary
Introduction
人材確保における新たなトレンドとして、株式報酬を従業員に提供する企業の増加に注目が集まっています。以下の図に「譲渡制限付き株式報酬をふよする主な企業」を載せました。
Discussion
株式報酬の増加
ソニーグループやルネサスエレクトロニクスを含む国内企業約500社が、人材確保のために株式報酬を採用していることが明らかになっています。野村証券によると、過去5年間でこの制度の導入は約10倍に増加しており、その背景には高度な専門知識を持つ人材不足の獲得が挙げられます。株価を意識した経営をしているのです。理由は、東京証券取引所が3月に株主価値を損なう「PBR(株価純資産倍率)1倍割れ」の是正を企業に促しました。自社株の活用策として株式報酬を選び、従業員にも業務改善や株価上昇への協力を求めています。
株式報酬のメリット
専門人材不足が進む中で、半導体や人工知能(AI)分野などで特に株式報酬が有効とされています。株式報酬は従業員のモチベーションとエンゲージメントを高め、企業への忠誠心や長期的なキャリア構築を促進します。経営層と従業員が企業価値向上に一緒に取り組む必要がでてきた訳です。従業員は賞与などに上乗せして支給して株高の恩恵を受けれます。
成果事例と効果
ソニーGは半導体やモビリティーなど幅広い競争に勝つため、人材確保の取り組みの1つとして、株式報酬を渡すのは経営層にとどめていましたが、高い能力の一般社員にも広げています。GAFAといったIT企業も株式報酬を導入しています。中長期の成長をともに目指す社員を集めて、競争力を高めています。ルネサスは新卒採用時でも株式を渡すことで高年収を実現しています。海外でも導入し半導体を専門とする高度な人材獲得の弾みにしています。ユニ・チャームは2020年から企業価値向上を目指して、社員の関心を高めるため株式報酬を付与しています。
Conclusion
人材確保の重要性が高まる中で、株式報酬制度は効果的な手段として注目されています。グローバルな競争環境において、企業が人材をつなぎとめるためには、1つの選択としては「あり」だと思っております。しかし、株価は世界経済によって企業の力の及ばないところで、株の価値が下がる可能性もあります。企業経営において大事なのは、使い古されていますが、「一般社員」も会社を経営する視点を持ちながら業務を行うことが大切だということなのではないでしょうか。株式報酬制度の導入が「経営者視点」「仕事へのモチベーションアップ」「給与の上昇」「消費が増える」の好循環のサイクルにつながるのではないでしょうか。
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