レブラミドの飲み殻を捨てちまった~
多発性骨髄腫の治療では、抗がん剤の「レブラミド」が投与される。レブラミドは、「骨髄腫細胞の増殖を抑えたり、骨髄腫細胞を攻撃する細胞のはたらきを助けたり、骨髄腫細胞に栄養を与える新しい血管をつくらせないようにするなど、さまざまな作用により骨髄腫細胞を減少させ、骨髄腫の進行を抑えます」とされている。
この薬はサリドマイドの同類薬で、催奇形性(胎児に奇形を生じること)があるとされている。従って、妊婦または妊娠している可能性のある女性は使用できず、男性患者でも避妊を徹底することが必須となる。
入院中は、看護師さんが「毒薬」と表示して管理していた。最初に表示を目撃したときには、今から毒を飲んでいかねばならないんだと思い暗い気持ちになった。違う表記の方法があるんではないのかと思っている。
「レブラミド」の服用の開始時と、2度の退院の前に薬の管理を間違いなく行うようにと薬剤師さんからたびたび説明を受けた。なんといっても「毒薬」だから、ほかの人が飲んだら大変なことになるからだろう。
そうは思っていても、半年以上も飲み続けると緊張感が薄れてくる。薬の管理も他の薬と同じような感覚になってしまっていた。他の薬の飲み殻と一緒にプラスチックごみとして捨ててしまったのだ。
前回の治療の後、薬剤部で抗がん剤を受け取る時に、レブラミドの薬の管理状況をアンケート形式で記入させられた。当たり前に管理してますが、管理できてなかったらどうなるか聞いたところ、明確な答えはなかったので、かなり心配になった。飲み殻も必ず診察の際に持ってくることになっているからだ。
さっそく病院に電話して、飲み殻の廃棄は始末書ものかどうか尋ねたら、きちんと飲んでいればよいとのこと。ひとまず安心して、でも気を抜かず、日々の決められた抗がん剤をちゃんと飲まなければと改めて認識した次第である。
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