真面目だった私が職場をバックレて突如フリーになった夏の話②
辞めると決意した瞬間
電話をしてきた同僚は、かなり怒っていた。私が前日にやった資料に不備があったというのだ。資料の提出期限が来週の月曜日に迫っていた私は、さっと提出できるようにと、木曜日までに添削を済ませておいていた。(ちなみに、この日私は有給をとっており休み。同僚は出勤している。)
電話の内容は、そのほかにも私の仕事の出来なささを問い詰めるような内容だった。そんなこと、休日に電話で言わなくていいのに。
電話の内容に対して、「うんうん、ごめんね、直しておくね。」と返事をする私。あー、なんで休日に怒られなきゃなんないんだろう、しかも同僚からて…同僚も、なんでこんな怒ってるんだろう、おばちゃんに振り回されたのかなあ〜、仕事増えちゃったなあ、あとは来週末までにあれやって、…ああこれもまたなんか作ったら嫌味言われるだろうな、あれもこれも…
なんか、面倒臭いな…
そうやって、自分のタスクに人の感情がいちいち入ってくるのが嫌になってしまった。それを言い返しても、問い詰められるだけの負のループで、一体なにを糧に頑張れというの。
なにを言い返したとて、私の話は聞いてもらえないし、結局わけもわからないことで怒られて、仕事放棄されて、悪口叩かれて、私こんなに動いてるのに。
…なぜこんな「できない」ばかり責めるのだろう、そんなのわかってたら苦労しないし、解決策がわかってるなら教えてくれよ、できないことを言及してもお互い疲弊するだけだろ。
電話中、ずっとそんなことを考えていた。
せっかくリフレッシュしてきたのに、また仕事上の鬱憤が積もっているような気がして楽しいはずの休日が台無しになった。その時、自分の中でなにかがぽきっと折れてしまった、と感じた。同時に私は、退職しようと心に決めたのだった。
決意をしたあと
決意したあとの行動は早かった。7月末に退職の意を示したときから、退職方法についてはネットで一通り目を通していたからだと思う。
同僚からの電話があって一時間後には、退職代行に登録していた。テレビでやっていたのをみていたのと、6月にも新卒が何人か辞めていて、そのうちの一人が退職代行を使っていたのもあって、代行を頼むという抵抗はあまりなかった。そもそも、通告しつつも、一度はわかりましたと引き受けた仕事に対して自分から辞めます、なんていう勇気はなくて、初めから、頼れるなら頼ろうと思っていた。
そして、代行に頼んで決行された8月末、私は職場から姿を消した。
前日にはなんの前触れもなく、ただ有給中にかかってきた一本の電話だけで辞める決意をしたから、当然仕事の荷物なんて全部職場に置き去りで。
あとから事務的な手続きや、返品をして私は職場を退職した。意外と呆気なかった。
今回の件で学んだこと
そんなこんなで、今に至ります。代行に頼んだとはいえ、バックレて逃げ出してきたことに変わりはありませんが、今現在、後悔はないです。
もちろん最初は、逃げ出すことに抵抗がありました。こんな私にも優しくしてくださる方がいて、陰ながら支えてくれていた人のことを考えると、この行動は間違っているし、その人たちに負担をかけてしまうなとも思っていました。
でもね、私思ったんですよ、私が辞めないことで、その人たちは救えるかもしれないけれど、私の心は救えないなって。私が病んでも、会社は私のこと助けてくれません。だから、自分が自分の心救ってあげなきゃいけないなって。ポエムでいいです。これは私の心のポエムとして刻んでいきます。
あとからそのことを友人に話すと、「それ辞めて正解だよ!」「頑張ったね、お疲れ様!」なんて言われたりして、自分がどんな境遇にいたのかとか、いやそれブラックだよと言ってくれて、私は少し安心しました。
退職代行、頼ってよかったです。うつ病に片足を突っ込んだ崖っぷちの人が使うものだと思っていたけど、私もその片割れの一人だったんだなと思いました。後から思い返して判明するよね、そういうの。
私の場合、仕事に行く時に涙が止まらないだとか、動きたいのに体がいうことをきかない、とか、そんなことはなくて、ただ朝がめっぽう弱くて吐き気がすごかったぐらいの拒否反応でした。扱いが酷いとはいえ、人とは普通に話が出来て、日常の業務もこなせていましたから。
まあただ、この「辞める」「逃げる」の選択を、誰かのものさしで図った基準の鬱を元にするのは良くないと思います。涙はでるけど止まるから大丈夫、行きたくないけど体は動くから鬱じゃないとかね。
そんなの、人によって違うじゃないですか、自分の周り仕事辞めた人たらふくいるけれど、みんな理由は違いますからね。
今まで真面目だった分、我慢しようとか、乗り越えようとか、頑たる意思がそこにあって、諦めるなんて、情けない。と思っていた自分がいました。あとは、誰かのために誰かが苦難に晒されないように残っていよう、そんな考えでした。そうやって学生時代を過ごしてきたから、それが当たり前と思ってたんです。この考えがかなり邪魔をしていて、これワイあかん方向いってないか?って気づいた頃にはもう周りとの関係が出来上がっていてヤバヤバでした。ここにいたら私の心死んでまう!!!!ってリアルに感じてゾワっとしました。
誰かのためじゃなくて、自分のために逃げる勇気も必要やなってこの一件でめちゃめちゃに感じました。
以上、私がこの夏に体験したバックレ体験でした。みんなも身に危険を感じたら、逃げる選択肢持って良いと思うよ!おかげで今、すごく楽しい!興味も増えた!充実した毎日!って感じです。
これからもこのノートで気が向いたら色々なことを書いてゆきますのでよろしくです。スキしてくれたらもっと嬉しい。
最後まで読んでくださりありがとうございました。ではまた。