4軒目 Burp Castle

「ちょっと変わったBarに行ってみようか?」
と連れてきてもらったのは、伝えられた通り、一風変わったbarであった。

「アメリカのBarはさ、うるさいところが多いけども、ここは定期的に静かにするっていうか、静かなBarっていうか…。そういうのが面白いから。」

と言われてきたbarだ。説明だけではよくわからないな。

「静かにしないといけないってこと?こだわりの店ってこと?」
「違う違う。」

聞いても、全くピンとこない。解らないまま行く。

中にはマスターが一人。カウンター7席ぐらいと、テーブルが3つ、4つぐらいのこじんまりとしたbarである。
内装もちょっとした中世をモチーフとした場所であり、暗すぎず、明るすぎず。これまたいい塩梅である。

気がつく。あれ?店の中は、特に静かでもないではないか。勿論、当然五月蝿くもない。
いや、至って普通なのである。

まぁ、まぁ、、よいではないか。
兎に角注文する。ビールは1杯10$前後。普通よりちょい高いぐらい。

残念ながらカウンターは埋まっていたので、2人掛けの席について話を始めた。
此方も周りも思い思いの形で、盛り上がった頃。

シーー―ーッ

と言う音が、店内に優しく鳴り響く。

この音。決して五月蝿くなく、不快な感じでもなく、絶妙なタイミングと、絶妙な加減で現れる。

客も慣れたものだ。誰も不快に思う訳でもなく、名物を楽しんでいる。
全員一度トーンダウンしながら、また話を始めるといった感じ。

非常に面白い!

日本によくある、頑固おやじの店とは似ても似つかず。

そのうちに、客も忘れて盛り上がってくる。すると シーーーッ とバーテンダーが言う。バーテンダーもそれ以外は何も言う訳でもない。それを聞きながら、客は楽しそうに雑談しているのだ。

私は3回聞くことができ、非常に満足した。今度はしたり顔で来てみよう。

https://burpcastlenyc.wordpress.com/about-2/
41 E 7th St, New York, NY 10003
East Village Astor Placeそば。一見の価値あり。

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