見ちゃった
NYの地下鉄にはホームレスが沢山居る。そしてたまに運が悪いとクレイジーな奴にぶち当たる。
それは、友達含め3人で無謀にもボルタリングにチャレンジした日。
電車に乗るがいつもの如く、止まっていたりする。
乗り換えて居るといきなり男が叫んだ。
「ファーーーーーーック」
思わず振り向いて見てしまった。
しまった。見ちゃダメと言われてたのにだ。
残念ながら完全にクレイジーな事が確認出来た。
イッてやがる。
空気とお話していやがる。
そんなクレイジーガイと私の目がピタリと合った。
怖い。
偶然、次の駅で乗り換えだった為、
大分前の方に移動をする。そして電車を待って居ると、追いかけて来た。というよりくっついて来た。
フレンドリーじゃない事ぐらい私にも解る。
怖い。また同じ車両である。
何かブツブツこっちを向いて言っている。
既に私の手はガタガタと震えている。
アメリカ、アメリカなんだ。
また車両を変える。
すると偶然MTA(地下鉄の会社)の社員が乗ってくる。
「あのキチガ●、今日ずっと電車に乗ってる」
「ヤベー奴だよなあ」
更に私の手は震える。
もう縦揺れが趣味の人なのかな?と言うぐらいである。
怖い。怖いんだよ。
前にこの経験。一度日本でもあるのだ。
大きな声で唸り声をあげてるクレイジーガイに電車の隣の席に座られたことが。
真横でフゥフゥ言われた時は、
「ああ私はここで死ぬんだ」
と絶望したものだ。
思い出す。嫌な記憶を。
だが、幸運な事に奴からは逃げ切れたので、無事であった。その後のボルタリングがメタメタだったのは万年体育の成績が1、2と言う私の隠された力のせいでは無く、奴のせいである。
おかしな人と目を合わせてはいけないよという話である。
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